表面科学
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11 巻 , 9 号
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  • 村田 顕二
    1990 年 11 巻 9 号 p. 526-534
    発行日: 1990/11/19
    公開日: 2009/11/11
    ジャーナル フリー
    モンテカルロ法は, 無数に可能な事象の中から乱数を用いることによって有限な個数の事象を無作為抽出して統計的結果を得る手法である。電子計算機のめざましい発達により, 膨大な計算量を必要とするモンテカルロ法も身近な研究手段として広く利用されるようになってきた。表面科学の分野では電子ビームやイオンビームの散乱問題あるいは蒸着機構や表面反応現象の解明等に応用されている。本稿では電子散乱問題を取り扱い, まず散乱モデルを構築するために必要な基礎物理量 (弾性および非弾性衝突断面積など) について記述し, 非弾性衝突のシミュレーションへの取り込み方の異なる三つのモデル (単一散乱モデル, ハイブリッドモデル, 非弾性衝突平均自由行程を用いるモデル) を取り上げ, それらの応用例を示している。まず, SEM・EPMAへの応用では, 反射係数や発生関数について, また弾性ピーク電子分光法への応用では弾性反射電子の反射率のエネルギー依存性や角度分布についてそれぞれシミュレーション結果と実験とを比較している。ESCAへの応用では光電子の角度分布について検討している。メスバウアー電子分光法等における薄膜透過電子のエネルギー損失の問題にハイブリッドモデルを適用した例を示している。
  • 小寺 正敏
    1990 年 11 巻 9 号 p. 535-541
    発行日: 1990/11/19
    公開日: 2009/11/11
    ジャーナル フリー
    走査電子顕微鏡の特に二次電子像コントラストの成因を解析するモンテカルロシミュレーションを開発している。そこでは, (1) 試料に入射した一次電子が試料中で次々に衝突電離を起こして, 比較的エネルギーの高い電子の数がカスケード的に増大する効果, (2) そのそれぞれの電子が試料表面や組成の異なる物質の境界を越えるときに屈折や反射を受ける効果, (3) 試料の表面形状のために, 一旦試料外に出た電子が試料の他の部分に再入射したり, 試料表面上の電位分布によっては電界により引き戻されて試料に再入射する効果, さらに (4) 試料表面を離れた電子が電子顕微鏡試料室内の検出器からの電界により検出器に引き込まれていくときの電子軌道などが考慮されている。
  • 中川 由佳
    1990 年 11 巻 9 号 p. 542-548
    発行日: 1990/11/19
    公開日: 2009/11/11
    ジャーナル フリー
    モンテカルロシミュレーションを用いて試料表面から入射した電子の試料中でのふるまいを予測することにより, EPMAによる定量分析値をより正確にもとめる方法を紹介する。
    まず, 従来EPMAで用いられているZAF法と同じ考え方にもとづいたモデルを用いてシミュレーション計算を行い, X線の発生関数を求めるプログラムを作成した。更に, 現在よく用いられているRutherford散乱断面積の代りに, Mottの散乱断面積の式を用いるプログラムを用意した。
    シミュレーション計算の評価のために試料としてGaAs及びNi薄膜を用い, 加速電圧に対するX線強度比について, 計算値と実験値の比較を行った。
    GaAsについては, ZAF法, シミュレーション計算ともに実験値に対しよい結果が得られた。
    Ni薄膜については, 計算値が実験値よりも高くなる傾向が得られた。Mottの式を用いることにより, 高加速電圧領域での精度は向上したが, 低加速電圧領域では, 精度はよくなったものの, まだ誤差は残った。
    最後にシミュレーション計算を用いて定量分析を行う方法として, 検量線法, 収束法を検討した。両方の方法とも, 条件設定時に特に問題のない場合は, 充分適用に値することが予想された。
  • 永井 清司
    1990 年 11 巻 9 号 p. 549-554
    発行日: 1990/11/19
    公開日: 2009/11/11
    ジャーナル フリー
    モンテカルロ法は, 複雑なモデルへの拡張が容易であり, 不均一性の取扱いにも有利という特徴を持つ。このような利点を生かした表面反応への応用例として, CO酸化反応における被毒の問題, 前駆状態モデルによる吸着過程の問題, 昇温脱離の問題を中心に, この分野へのモンテカルロ法の応用の状況を概観する。
  • 柏木 寛, 井上 正美
    1990 年 11 巻 9 号 p. 555-557
    発行日: 1990/11/19
    公開日: 2009/11/11
    ジャーナル フリー
    The coexistence of croton oil (CRO) increased the number of spins (NOS) from benzidine (BEN) in contact with deoxyribonucleic acid (DNA). NOS for a system arranged in the order of DNA-BEN-CRO for mixing was initially small and increased considerably to attain to a constant NOS. On the contrary, in the case of the DNA-CRO-BEN order, the large NOS was observed immediately after mixing, followed by slight increase of NOS. The time profile of NOS was also affected by the time interval between two mixing processes.
  • 大谷 比呂子
    1990 年 11 巻 9 号 p. 557
    発行日: 1990/11/19
    公開日: 2009/11/11
    ジャーナル フリー
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