表面科学
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12 巻 , 3 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 中村 孝
    1991 年 12 巻 3 号 p. 142-150
    発行日: 1991/05/01
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
    近代的なくりこみ群理論の表面現象への応用例として,グラファイト表面上の希ガス吸着層の相転移現象の格子ガス・モデルに基づく理論計算(Schick, Berker, Ostlund等による)について紹介する。
  • 木名瀬 亘
    1991 年 12 巻 3 号 p. 151-156
    発行日: 1991/05/01
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
    高温超伝導体において,その変調構造に注目して,それが強誘電体における不整合相の発現に類似しているので,その機構の説明に用いた2次元電子格子系のモデルにより種々の性質を説明する。とくに,この2次元電子格子系のMadelungエネルギーは1~2eVの値をもち,通常の格子振動エネルギーの数十meVよりはるかに大きく,この強い電子と分極の相関は高温超伝導の発生に有利と考えられる。なお,この2次元電子格子系の安定性により酸素欠陥と超伝導性,変調構造の方向性などについて議論する。
  • 松井 良夫, 堀内 繁雄, 北見 喜三, 横山 政人, 板東 義雄, 末原 茂, 松井 功, 勝田 禎二
    1991 年 12 巻 3 号 p. 157-163
    発行日: 1991/05/01
    公開日: 2010/02/05
    ジャーナル フリー
    点分解能0.1nm(1A)と世界最高性能を有する超高分解能・超高圧電子顕微鏡の試作を行なった。最高加速電圧として1300kVを採用し,2重タンク方式により高い加速電圧安定性を実現した。対物レンズ等の設計では最新のコンピューター設計技術が駆使された結果,球面収差係数(Cs)を1.85mm(1300kVで)と極めて低くすることに成功した。本装置を用いて金の0.07nm(0.7A)格子像の撮影に成功した。またシリコンの[110]原子配列像,即ち個々のシリコン原子が黒点として観察される高分解能電顕像の撮影に初めて成功した。更にジルコニア(ZrO2)中のジルコニウム原子と共に,従来は観察が困難であった酸素原子を弱い黒点として撮影することにも初めて成功した。この様に酸素を始めとする軽元素の配列を,高分解能電顕像で直接観察できる展望が得られたことで,高温超伝導酸化物を始めとする各種無機材料の構造研究が,今後大きく進展するものと期待される。
  • 岩本 光正, 久保田 徹, 真島 豊
    1991 年 12 巻 3 号 p. 164-171
    発行日: 1991/05/01
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
     有機分子膜を流れる電流には, 大きく分けると変位電流とトンネル電流がある。変位電流の検出には短絡回路が用いられるが, 電極と分子膜との接触は必ずしも必要ではない。その上, 種々の外部刺激 (圧力,熱光など) を加えたときの分子の動的な挙動にともなって流れる電流が単分子膜においても計測されるので, 分子膜の極限の機能を引き出すことが可能となる。この方法による電流検出は原理的に分子レベルのオーダーで実現可能であるので, 分子エレクトロニクスの基盤技術の一つとして重要になると思われる。一方, トンネル電流の検出では, 電極と膜との接触が必要であるので, 膜質の良い分子膜を作製することが重要となる。ポリイミドLB膜では膜質が極めて良いので, トンネル接合素子への応用が期待できる。
  • 藤花 隆宣, 関口 敦, 渡辺 博, 高橋 勝緒, 岩木 正哉
    1991 年 12 巻 3 号 p. 172-178
    発行日: 1991/05/01
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
    A study has been made of mechanical and electrochemical properties of carbon films on pure iron sheets formed by ion beam enhanced deposition (IBED). The IBED carbon film was formed by implantation of 100 keV-12C+ ions up to a dose of 1018 ions/cm2 in a fluorocarbon atomosphere. The results showed an increase in surface hardness, and distinct reductions in friction coefficient, wear volume and anodic dissolution of iron. The mechanical and electrochemical properties are discussed with respect to the composition and structure analyzed by XPS, XRD and laser Raman spectroscopy. In conclusion, IBED with C+ beam in fluorocarbon atomosphere is a useful technique for formation of the solid lubricating carbon film with high durability.
  • 中田 嘉信
    1991 年 12 巻 3 号 p. 179-185
    発行日: 1991/05/01
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
    In SIMS analysis of insulator surface, charge up on sample is one of the most serious problems. Recently, to solve the problem, a new method, combined with electron bombardment induced conductivity and the formation of an electrical conductive path, has been developed. This method has, however, some unkown factors, e. g. charge reduction mechanism. The purpose of this study is to make clear the charge reduction mechanism by comparing the new technique with the conventional electron-beam flooding method by using a quartz specimen. Basically, the charge reduction mechanism of the new technique is almost the same as that of the electron-beam flooding method which uses secondary electrons produced by electron-beam flooding. Formation of an electrical conductive path contributes to the adjustment of the excess or deficient suface electrons. By using the new method, it is possible to analyze insulators with a smaller prove size when compared with the analysis by the conventional electron-beam flooding method.
  • 釘宮 公一
    1991 年 12 巻 3 号 p. 186-192
    発行日: 1991/05/01
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
    時代をさかのぼること紀元前,中国前漢の技術書に記述されていた魔鏡が,現代のハイテクに鮮やかによみがえった。緩やかな鏡面のわずかな凹凸を高感度で,しかも一度に大面積をマップ上に表示できるという他の表面分析法にない特徴を有している。このために超LSI用のウェーバーやマスクガラス,ハードディスク,液晶用ガラス等の鏡面の検査などに,さらには評価の困難な研磨工程管理に欠かせないものとなっている。また,表面欠陥の位置を確認し,大よその欠陥の種類を推定して,他の局所的な解析方法で詳細な評価を行うための事前評価法としての認識も広がっている。
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