表面科学
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13 巻 , 1 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 高橋 敏男, 中谷 信一郎
    1992 年 13 巻 1 号 p. 2-9
    発行日: 1992/02/01
    公開日: 2010/02/05
    ジャーナル フリー
    X線回折法により結晶表面構造を基板結晶に対して3次元的に決定する方法の例として,Si(111)(√3×√3)R30°-Ag構造の解析結果を紹介する。逆格子ロッドに沿ったX線回折強度(ロッド・プロファイル)を解析するこの方法では,すべての原子の座標および温度因子を決定可能である。さらに,X線トポグラフィによる表面構造の観察例を示す。
  • 水木 純一郎
    1992 年 13 巻 1 号 p. 10-17
    発行日: 1992/02/01
    公開日: 2010/02/05
    ジャーナル フリー
    微小角入射X線回折法を利用した各種半導体界面の構造について述べる。半導体表面の再配列構造はよく知られているが,界面にもそれが存在することを示す。 はじめに,Siデバイスで重要な系であるSiO2/Si界面構造について述べる。近い将来,SiO2の膜厚が10nm以下であることが必要とされており,界面を原子層レベルで制御することが要求されている。そこで,この界面構造を解析することにより,初期酸化過程について考察する。つぎに,金属/半導体界面に関して,特に金属/GaAsのショットキー障壁の高さ(SBH)と,界面構造との関係を述べ,界面におけるミクロな構造がSBH決定に重要な要因であることを示す。これは,界面構造を無視した理論に対して疑問を投げかけるものである。最後に,半導体/半導体界面の例として,界面に不純物による超周期構造を閉じ込めることができた例を示し,新しい層状物質の可能性についてふれる。
  • 尾嶋 正治
    1992 年 13 巻 1 号 p. 18-25
    発行日: 1992/02/01
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
    光電子分光法は表面の組成や結合状態を調べる最も有力な手法であり,放射光の利用によってさらにその威力が増してきた。この報告では,放射光光電子分光を用いた半導体,特にGaAs系の表面・界面の解析に関する研究動向を概観する。具体的には,金属/GaAs界面やヘテロエピ成長界面のin situ解析,およびEXAFSやX線定在波との複合解析,角度分解光電子分光によるバンド構造解析,光電子回折による表面構造解析,および光電子顕微鏡についての最近のトピックスを紹介する。 半導体デバイスへの応用を目指した金属/GaAs界面の研究においては,低温での測定が重要な情報を与えるようになってきたが,放射光照射による表面起電力がバンドベンディングに与える影響についても紹介する。また,従来の(110)ヘキ開面中心の研究からより実用的なMBE成長GaAs(100)面を利用したinsitu解析の例を紹介する。 一方,放出される光電子の角度分布を測定して,表面の原子構造およびバンド構造を決定しようという研究が盛んに進められており,その発展形として光電子ホログラフィがある。最後に放射光を集光してサブミクロン領域を状態解析する光電子顕微鏡の研究動向についてもふれた。
  • 太田 俊明
    1992 年 13 巻 1 号 p. 26-32
    発行日: 1992/02/01
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
    X線定在波法は古くから硬X線領域で表面構造解析の手段として用いられてきたが,軟X線領域の定在波実験も放射光の利用によって可能になった。軟X線の波長は結晶の格子面間隔と同程度になるが,特に,垂直入射の回折条件ではDarwin幅が異常に大きくなり,定在波が得られやすい。したがって,モザイク度の高い金属単結晶のような系にも適用できるという長所がある。ここでは,軟X線定在波法の原理,解析法,実験法について述べ,つぎに,SEXAFSを併用した実験によって,金属表面原子層の緩和についての情報が得られること,また,異なる二つの格子面での定在波実験による,いわゆる三角測量法によって,吸着サイトの高次構造がわかることなどを,ニッケル単結晶表面へ塩素,硫黄原子が吸着した系を例に挙げて説明する。
  • 松林 信行
    1992 年 13 巻 1 号 p. 33-40
    発行日: 1992/02/01
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
    放射光を用いた表面EXAFSの多様な測定法とその特徴について紹介し,触媒研究への応用の現状と将来の可能性について述べる。本来バルクの測定法である透過法は担持触媒に関しては表面の活性種の局所構造に関する有効な解析手段であり,実際,触媒研究に最もよく応用されている。測定セルの工夫などにより,反応場における触媒構造の解析など新しい試みが示された。真の意味の表面EXAFSの測定法として触媒研究への応用が期待される蛍光X線法,全電子収量法,オージェ電子収量法などをとりあげ,それぞれの表面選択性,感度その他の特徴を比較した。また,それらの測定法を複合したEXAFS測定装置によりEXAFSから局所構造, XANESおよび光電子スペクトルなどから酸化数や電子構造など化学結合状態に関する情報が同時に得られる可能性が示された。
  • 青木 貞雄
    1992 年 13 巻 1 号 p. 41-47
    発行日: 1992/02/01
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
     最近の技術進歩によって新しいタイプのX線結像素子の製作が可能になった。それらの素子を使った結像型と走査型のX線顕微鏡の開発が進んでいる。表面科学への応用はこれまで少なかったが, 光電子の利用によって表面分析への利用が始まった。結像型および走査型光電子顕微鏡の開発が活発に進められている。
  • 菊田 惺志
    1992 年 13 巻 1 号 p. 48-54
    発行日: 1992/02/01
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
    はじめに放射光の特性を説明し,つぎに光源の高輝度化に役立つ挿入光源について述べている。わが国の放射光施設についてみると,共同利用が可能なストーレッジリングとしてPFをはじめ5つのリングが挙げられる。放射光利用研究が年毎に増えている状況の中で放射光施設の将来計画が議論されている。大型高輝度放射光施設計画としてSPring-8が建設中であり,トリスタンMRの転用計画が進められている。中型放射光施設計画としては7つの計画が提案されている。表面研究に対して放射光を用いる手法の重要性はますます増大すると思われる。
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