表面科学
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17 巻 , 3 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 上田 一之, 野村 宏治
    1996 年 17 巻 3 号 p. 120-126
    発行日: 1996/03/10
    公開日: 2010/02/05
    ジャーナル フリー
    シリコンデバイスの精密工作化の流れの中で,シリコンと酸化膜,あるいはショットキーバリアなどの急峻な界面が要求される。その一つの手だてとして,シリコン表面を不活性化して安定な表面を得るために,あるいは金属と急激なシリサイド化しないために水素によるダングリングボンドの終端化の技術が重要になっている。このような観点から,本稿は水素変性エピタキシーの現状について概観し,シリコン上にニッケルを蒸着したとき,水素終端化の効果がどのように現れるか,また,蒸着後加熱したとき,界面でのシリサイド反応がどのように進むのか,表面上の水素をin-situに電子励起イオン脱離分光法で測定しながらニッケルの振舞いについて述べている。ニッケルの室温蒸着では水素終端化することで,層状成長に近くなり金属的に成長すること,加熱面では水素終端化面では水素が脱離する500℃まではシリサイド化することなく進行し,水素が脱離し終わる頃には構造的に安定なシリサイド膜が形成されることを述べている。
  • 尾浦 憲治郎, 大西 秀朗, 片山 逸雄
    1996 年 17 巻 3 号 p. 127-133
    発行日: 1996/03/10
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
    水素は表面界面で種々の興味深い現象を引き起こすことが,最近,いくつか報告されている。その一つに,通常は非常に安定な,Si(111)表面上金属単原子層の2次元規則吸着構造が,原子状水素にさらされると室温においても簡単に構造変化を起こし,ナノメートル程度の3次元クラスターが形成される現象がある。この現象は,原子状水素を表面に付与することで3次元クラスターが自己組織化されたものとみなすこともできる。いわば外部からの刺激がトリガーとなり,より安定な別の状態に転移したものといえよう。本稿では,Ag/Si(111)系におけるこのような自己組織化過程を,走査トンネル顕微鏡(STM)により,原子レベルでその場観察した結果を中心に,われわれの最近の成果について述べる。
  • 上田 修, 清水 紀嘉, 北田 秀樹
    1996 年 17 巻 3 号 p. 134-140
    発行日: 1996/03/10
    公開日: 2010/02/05
    ジャーナル フリー
    さまざまな基板条件の下で(001)Si基板上へのAlの成長過程を,超高真空走査トンネル顕微鏡および透過電子顕微鏡により評価した。基板温度が室温の場合,2×2構造の層状成長に引き続き,3次元核のほかにパッチ構造が形成される。また,成長様式は単純なS-K成長とは異なる。基板温度500℃でのAlの成長では,クラスタが形成され,そのクラスタが種々の特異な規則構造を形成する。また,Alはこれらのクラスタからなる層状成長の後3次元核成長に移行する。クラスタは高さ0.4nm程度で何らかのAl-Si合金と考えられ,特異な結晶構造を有している。また,これらのクラスタは,その後の室温でのAl成長においては,主構造がかなり損なわれ,結晶膜は全体としてAl(110)のダブルドメイン構造となる。一方,水素終端化si表面では,AlはS-Kの成長様式を示さず,成長初期からクラスタが相対的位置関係をもって形成される。また,Alは下地基板のステップの影響を受けて特徴的パターン成長をする。
  • 池田 浩也, 財満 鎭明, 安田 幸夫
    1996 年 17 巻 3 号 p. 141-147
    発行日: 1996/03/10
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
     シリコンデバイスの微細化とともに, ゲート酸化膜は一層薄膜化され, SiO2膜の局所的な構造やSi/SiO2界面の平坦性が重要な問題となっている。これらの問題を解決するためには, 酸化膜形成時の表面反応の理解と原子スケールでの制御が必要となる。特に, シリコン表面の水素終端は, 自然酸化の抑制効果をもつのみならず, 表面反応の制御という点でも重要である。本報告では, 水素終端Si(100)表面での酸素分子の解離吸着および酸素原子の吸着状態を述べ, 酸化膜形成過程に与える水素の影響について明らかにする。
  • 金谷 宏行
    1996 年 17 巻 3 号 p. 148-153
    発行日: 1996/03/10
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
    本解説では,フッ酸系溶液によるSi表面の水素終端化および低溶存酸素濃度超純水の今後のLSIプロセスに対する役割をはじめに概説する。つぎに,低溶存酸素濃度超純水を用いたSi表面処理,および,フッ酸系溶液処理をプロセスに用いる場合の問題点について,筆者の実験結果をまじえて論じる。
  • 住谷 弘幸, 武藤 勝美, 田村 一二三, 関 節子
    1996 年 17 巻 3 号 p. 154-160
    発行日: 1996/03/10
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
    A mini-projection technique to be applied to the practical depth profiling in secondary ion mass spectrometry (SIMS) has been developed. This new method is combination of a sample pretreatment and a high acceptance (sensitive) technique for secondary ion optics. The sample pretreatment makes it possible to removes the interfering secondary ions that originate at the periphery of the ion beam etched crater so that high depth resolution can be attained. In this high acceptance technique the least confusion circle (crossover point) of the secondary ion beam is placed at the entrance slit of a double-focussing mass spectrometer so as to obtain high sensitivity in depth profile measurements. To evaluate the detection limit and depth resolution of the mini-projection method, αSi: H thin films deposited on Si wafer and on B-implanted Si wafer were measured in the depth analysis mode. As result, the depth resolution of the O and C atoms included in the αSi thin films increased as indicated by the steepness of the concentration gradient (ΔY was reduced by one-thirds compared to the value obtained by the conventional method). The detection limit for B in this proposed method is also reduced to about 40% of that in the conventional method.
  • 辻 幸一, 広川 吉之助
    1996 年 17 巻 3 号 p. 161-166
    発行日: 1996/03/10
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
    Irradiation of X-ray to solid surfaces causes photoelectron and Auger electron emission from the surfaces. We detected the X-ray excited current from a tip specimen using a scanning tunneling microscope (STM) apparatus for the first time. It was found that the current was amplified by ionization of the gaseous atoms and molecules present in the atmosphere. The dependence of the excited current on the irradiated X-ray intensity, gas pressure, kinds of gases and kinds of solids has been investigated.
  • 馬場 宣良
    1996 年 17 巻 3 号 p. 167-170
    発行日: 1996/03/10
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
    物体を見るというごく身近な光学現象の中で意外にわかっていないことや最新の測定機器を用いても区別できないようなことがたくさんある。ここでは宝石,金属の色と光沢,粉末の色,カラーサッシの色などをとりあげ,また,ホログラフィーなどの現象にも言及した。
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