コンピュータ ソフトウェア
Print ISSN : 0289-6540
28 巻, 2 号
選択された号の論文の21件中1~21を表示しています
  • 明石 修, 石山 政浩, 和泉 順子, 宇多 仁, 廣津 登志夫
    2011 年 28 巻 2 号 p. 2_1-2_2
    発行日: 2011/04/26
    公開日: 2011/06/26
    ジャーナル フリー
  • 寺岡 文男
    2011 年 28 巻 2 号 p. 2_3-2_14
    発行日: 2011/04/26
    公開日: 2011/06/26
    ジャーナル フリー
    インターネットにはさまざまな新しい技術がいわば“つぎはぎ”のように追加されて発展してきた.このままではインターネットは破綻を来してしまうという危惧から,インターネットを一から設計し直そうという考え方(clean slateアプローチ)が2000年ころから出てきた.本稿ではclean slateアプローチに基づいて設計されたネットワークを“新世代ネットワーク”と呼ぶこととし,新世代ネットワークに関するいつかの研究を,(1)ネットワークアーキテクチャ,(2)ネットワーク仮想化,(3)超広帯域ネットワーク,という3つの観点から紹介する.
  • 宮地 利幸, 三輪 信介, 篠田 陽一
    2011 年 28 巻 2 号 p. 2_15-2_30
    発行日: 2011/04/26
    公開日: 2011/06/26
    ジャーナル フリー
    ネットワーク技術はすでに我々の生活に深く浸透しており,ネットワーク全体とそれを構成するネットワーク技術の信頼性が重要視されるようになって久しい.このような信頼性を検証・担保するために,さまざまなネットワーク実験が行われており,活発に議論が行われている.我々はこれまでに,特に実環境上で利用されるハードウェアおよびソフトウェアそのものを用いた検証に着目し,大規模な汎用ネットワークテストベッドであるStarBEDを用いてさまざまな検証を行ってきた.本稿では,特にネットワークテストベッドに着目し,ネットワーク実験用の環境の要素や特性と,現在,運用されているネットワークテストベッドやネットワーク実験用のツール群の適用範囲をまとめ,未来のネットワークテストベッドのあるべき姿を探る.
  • 廣津 登志夫
    2011 年 28 巻 2 号 p. 2_31-2_40
    発行日: 2011/04/26
    公開日: 2011/06/26
    ジャーナル フリー
    ネットワークの仮想化は,アプリケーションのレイヤからデータリンクや物理レイヤに至るまで様々なレイヤで実現されている.この中でも仮想LAN(VLAN)技術はデータリンクレイヤのネットワーク仮想化であり,中規模から大規模の組織内ネットワークを構築する上では欠くことのできない技術となっている.本稿では,ネットワーク仮想化を上位層から概観し整理した後,主にデータリンクレイヤの仮想化であるVLAN技術について,その発展を追いながら技術的な基礎を解説する.
  • 小池 英樹, 河野 恭之, 細部 博史
    2011 年 28 巻 2 号 p. 2_41-2_42
    発行日: 2011/04/26
    公開日: 2011/06/26
    ジャーナル フリー
  • 寺田 努
    2011 年 28 巻 2 号 p. 2_43-2_54
    発行日: 2011/04/26
    公開日: 2011/06/26
    ジャーナル フリー
    近年のコンピュータの小型化・軽量化によって,コンピュータを装着して常時使用するウェアラブルコンピューティングが現実のものとなりつつある.ウェアラブルコンピューティングによってユーザが常時コンピュータからのサービスを受けるようになると,ユーザの状況を的確に取得し,状況にあった高度なサービスを提供することが重要になる.本稿では,装着可能な小型センサ(ウェアラブルセンサ)を用いてユーザの行動を認識することでどのようなサービスが可能になるのかを概説し,ウェアラブルコンピューティングにおける行動認識技術の課題およびその課題を解決するための技術について筆者らの研究プロジェクトを含めて説明する.
  • 福地 健太郎
    2011 年 28 巻 2 号 p. 2_55-2_62
    発行日: 2011/04/26
    公開日: 2011/06/26
    ジャーナル フリー
    タッチパネル式操作インタフェースの新しい潮流として,マルチタッチ技術が注目を浴びている.画面上の一点を指し示すのみの従来のタッチパネルに比べてマルチタッチ入力では多彩な入力が可能になるため,特にデバイスとしての制約の厳しい携帯型端末においては導入が急速に進んでいる.本稿ではこれまでのマルチタッチ技術について概観した後,タッチ位置以上の情報の入力を可能とする手指入力の研究動向を紹介する.
  • 亀山 幸義
    2011 年 28 巻 2 号 p. 2_70
    発行日: 2011/04/26
    公開日: 2011/06/26
    ジャーナル フリー
  • 池部 実, 猪俣 敦夫, 藤川 和利, 砂原 秀樹
    2011 年 28 巻 2 号 p. 2_93-2_104
    発行日: 2011/04/26
    公開日: 2011/05/26
    ジャーナル フリー
    我々は,広域分散メタデータ管理システムMetaFaを開発しており,広域分散環境で生成されたデータのメタデータを取得・管理し,データのメタデータを利用することでユーザの望むデータに素早くアクセスすることが可能な環境を提供している.そこで,本論文ではMetaFaが収集・管理するメタデータを用いてデータを検索し,ユーザは既存のアプリケーションを修正することなく,得られた結果を既存のファイルシステムの一部に組み込み可能なデータアクセスシステムPersonal View Namespace File System(PVN-FS)を提案する.PVN-FSで構築したディレクトリは,子ディレクトリを作成すると,親ディレクトリの持つメタデータとの積集合で,検索結果を絞り込み,データアクセスをサポートする.PVN-FSのプロトタイプを実装し,性能評価実験の結果から,ユーザがデータに関する知識や意味などのメタデータを用いてデータへアクセス可能なPVN-FSの有用性を示した.
  • 渡辺 喜道, 美濃 英俊, 山崎 晴明
    2011 年 28 巻 2 号 p. 2_105-2_117
    発行日: 2011/04/26
    公開日: 2011/05/26
    ジャーナル フリー
    電子メールシステムが普及し幅広い場面で利用されるにつれて,個人情報保護の観点からメッセージの宛先や発信元情報を秘匿したいというケースが多くの場面で発生してきている.しかし,宛先や発信元の情報はメッセージの配送,返信の配送に必要な情報であるため,これらを秘匿しつつ通信を実現することは容易ではない.本研究はこの課題を解決する方法の提案であり,送信元を秘匿したまま送受信者間での継続的な情報のやり取りを可能にし,通信システム自体からも送信者・受信者の対応を秘匿する点に特徴がある.本研究は,古くからある,紙上の悩み相談や身の上相談において,質問に対する応答のためには相談内容を公開し,一読者として相談者は回答を得るという方式に頼らざるを得なかったという問題点を,情報通信ネットワークの導入により解消した研究である.現在までに,ローカルネットワークを用いたプロトタイプシステムが稼動しており,その動作状況は実用化に向けて極めて期待の持てる状況にある.本稿では,匿名通信システムの動作原理とその効率化について述べ,プロトタイプシステムによる評価結果を報告する.
  • 寺内 敦, 福田 健介, 明石 修
    2011 年 28 巻 2 号 p. 2_118-2_128
    発行日: 2011/04/26
    公開日: 2011/05/26
    ジャーナル フリー
    Network operators must understand the status of a network from various viewpoints to manage the changing conditions of the Internet and diagnose the cause of anomalies within it. For this purpose, analyzing information obtained from different sources, including network devices such as routers and network monitoring tools, is required. Of that information, route information exchanged by Border Gateway Protocol (BGP) is essential for analyzing and diagnosing the Internet at an inter-autonomous-system level. However, the information is not easily deployed for actual network management because of its enormous amount and the difficulties in manipulating it in an original format. To overcome these problems and support network analysis essential for actual network management, we propose IM-DB, a network information retrieval system for interactive analysis of the Internet. Our IM-DB is based on a relational database and can store large amounts of network information including BGP information. By providing several functions for manipulating stored network information, the IM-DB enables network operators to easily search, integrate, and explore information they require. We developed the first version of our IM-DB for storing BGP routing information and other application-level network information. The experimental results using this prototype demonstrate the feasibility of our IM-DB.
  • 大田 昌幸, 杉本 周, 福田 健介, 廣津 登志夫, 明石 修, 菅原 俊治
    2011 年 28 巻 2 号 p. 2_129-2_139
    発行日: 2011/04/26
    公開日: 2011/05/26
    ジャーナル フリー
    本稿では,インターネット上の小規模な観測アドレス空間(Darknet)を用いて,その近隣のアドレス空間へ到着する異常パケットの振る舞いを推定できる可能性を示す.我々はこれまで,各組織の断片的未使用アドレス空間に到着する異常パケットの振る舞いを観測することで,近隣のアドレス空間に到着する異常パケットを推定・防御する分散協調監視アーキテクチャを提案してきた.異常パケットの振る舞いを推定するには,小規模な観測アドレス空間とその近隣へ到着する異常パケット間の時系列相関強度を調査する必要がある.そこで,アドレス空間をスキャンする異常パケットを対象に,Darknetの観測空間を小規模なサブ観測空間に分け,そのサブ観測空間の間の時系列解析から相関強度を求めた.さらに,サブ観測空間のサイズを変更させ,その相関強度のサイズ依存性を調査した.その結果,十分小さなサブ観測空間でも,近隣へ到着する異常パケットの振る舞いを推定できることが分かった.また,特定の観測位置をベースとした解析を行うことで非常に高い相関強度を得られた.これらの結果から,小規模な観測空間を用いる分散協調監視アーキテクチャでも異常パケットの振る舞いを推定できる可能性が示せた.
  • 築谷 喬之, 高嶋 和毅, 朝日 元生, 伊藤 雄一, 北村 喜文, 岸野 文郎
    2011 年 28 巻 2 号 p. 2_140-2_152
    発行日: 2011/04/26
    公開日: 2011/05/26
    ジャーナル フリー
    本論文では,GUI上において行き過ぎようとするカーソルを捕らえるようにターゲットを変形することで,ポインティングを支援する手法「Birdlime Icon」を提案する.この手法は,従来手法とは違い画面上に多くのオブジェクトが配置されている現実的な状況においても,悪影響が少なくポインティング時間を短縮できる.この提案手法の有効性を評価するために,カーソルが近づくとターゲットが大きくなるExpansion,およびターゲット上でカーソル速度を遅くするSticky iconsと,三つの比較実験を行った.実験1では一つのターゲットを配置した環境で実験を行い,実験2では範囲選択を含むタスクを行い,実験3ではカーソルがターゲット以外のオブジェクト上を通過しなければならない状況で実験を行った.これらの実験の結果,ExpansionやSticky iconsは状況によっては逆効果になってしまうのに対して,Birdlime Iconは常にパフォーマンスを維持できる実用的な手法であるという知見を得た.
  • 上間 裕二, 古川 正紘, 常盤 拓司, 杉本 麻樹, 稲見 昌彦
    2011 年 28 巻 2 号 p. 2_153-2_161
    発行日: 2011/04/26
    公開日: 2011/05/26
    ジャーナル フリー
    猫やチンパンジーなどはコミュニケーション方法の1つとして,毛を逆立てて威嚇行動をとることが知られている.この毛を逆立てるという行動は,動物ならではのコミュニケーションの中でも,人に対してわかり易い表現手法といえる.つまり同手法を工学的に再現することで,毛皮がもつ視覚的な審美性を損なうことなく,毛を逆立てるという機能をもちながらも,身につけたり撫でたりすることが可能な出力インタフェースの実現が期待できる.そこで本稿では,本表現手法をユーザインタフェースへ適用するための技術要素として,簡便な機構で実装可能な毛並み制御手法の提案を目的とする.実験の結果,毛皮に対して振動を印加することで瞬時に毛を逆立てることが可能であることが確認された.また,ユーザスタディにより毛を逆立てることが人に対して驚きを与えたことから,十分な視覚的変化を実現できたことが確認された.以上のことから,本提案手法は動物的な表現手法の工学的な実装として有効であり,動物的な表現を用いた出力インタフェースへと応用可能であることが示された.
  • 岡田 智成, 山本 哲也, 寺田 努, 塚本 昌彦
    2011 年 28 巻 2 号 p. 2_162-2_171
    発行日: 2011/04/26
    公開日: 2011/05/26
    ジャーナル フリー
    どのようなイベントにおいても,司会進行のスムーズさはそのイベントの成否に大きな影響を与える.しかし,司会をスムーズに行うためには,台本を綿密に覚える必要があり,突発的に起こる様々なトラブルに対応する必要がある.また,司会進行ではイベント空間における「間」を適切に読んで場を取り仕切ることが必要であるが,熟練した司会者でないと間をうまく扱えない.そこで本研究では,ウェアラブルコンピューティング技術を活用し,これらの問題を解決するウェアラブル司会システムを提案する.実運用の際の問題点に対処するために音声による指示,台本のトラッキング機能,アドリブ検出機能などを実装し,それらの機能が司会進行をスムーズにすることを確認した.
  • 神原 啓介, 塚田 浩二
    2011 年 28 巻 2 号 p. 2_172-2_182
    発行日: 2011/04/26
    公開日: 2011/05/26
    ジャーナル フリー
    ブログやSNS,ソーシャルブックマークなどのソーシャルウェブサイトの利用が進み,Web上で人とつながりを持ちコミュニケーションをすることが増えた.Web上での人とのつながりやコミュニケーションが増えると,優先的に見たい人の発言が他の人の発言に埋もれてしまう問題や,複数のウェブサイトに発言が分散してしまう問題,タイムラインのようなリストでは特定の人物を見つけにくいといった問題が起こる.そこで本研究では複数のソーシャルウェブサイトを横断しながら,優先的に見たい人がタイムラインに埋もれてしまうことなく,特定の人物を一目で見つけることのできるインタフェース「ソーシャル顔アイコン」を提案・試作した.ソーシャルウェブサイトの中にいる人をアイコンとしてデスクトップに置くことで人に対してより直接的にアクセスできるインタフェースを備えており,使い慣れたアイコンと同じように操作できる点や,発言の新鮮度や発言頻度といった時間軸情報を視覚的に分かりやすく表示する点が特徴である.
  • 西田 健志, 栗原 一貴, 後藤 真孝
    2011 年 28 巻 2 号 p. 2_183-2_192
    発行日: 2011/04/26
    公開日: 2011/05/26
    ジャーナル フリー
    プレゼンテーションやテレビ放送といったリアルタイムコンテンツ視聴中のコミュニケーションには独特の魅力があるものの,複数のことを同時に行うのは認知的な負荷が高いため,興奮や同意といった単純な反応を返すだけで精いっぱいということが多い.そうした反応の共有は視聴者の一体感を生みだすが,深みのある議論をするには妨げとなる.そこで我々は,コンテンツから目を離さずに利用できるエキサイトメッセージ,テキストを入力する余裕がないときにも利用できる反応ボタンと選択肢付き発言といった,視聴への没頭度合いに応じたユーザインタフェースを持つチャットシステム“On-Air Forum”を開発した.これらの機能を通して送られる反応は,議論をよりわかりやすく可視化することに利用されるため,議論と反応との共存が可能になる.本論文では,On-Air Forum開発の基となったデザイン指針を議論し,さらに研究会議において実施した実証実験について報告する.
  • 丸山 裕太郎, 竹川 佳成, 寺田 努, 塚本 昌彦
    2011 年 28 巻 2 号 p. 2_193-2_201
    発行日: 2011/04/26
    公開日: 2011/05/26
    ジャーナル フリー
    人は音楽を奏でるために古くからさまざまな楽器を開発してきた.西洋楽器を例に挙げると,バイオリンとチェロのように共通する形状・構造・奏法をもち,音域の異なる楽器がある.また,2段の鍵盤をもつ電子オルガンと1段の鍵盤しかもたないピアノのようにミクロの構造は同じでも組み合わせ方が異なる楽器も存在する.一方,電気・電子技術の発展に伴い,アコースティック楽器と同様の見た目や演奏方法をもち,電子的に音を生成する電子楽器が多数開発されてきた.しかし,従来の電子楽器は既存楽器の形状をそのまま模写することが主な目的であった.本研究では,楽器を発音や音程決定などの機能要素(ユニット)の集合であると捉え,それらのユニットを自由に組み合わせることで,音域や演奏スタイルの変化に柔軟に対応できるユニット楽器の開発を目指す.ユニットを組み合わせて楽器を再構築することで,楽器の音域増減などのカスタマイズや,既存楽器の特徴を組み合わせた新たな楽器の創造が行える.ユニットの設定は,本研究で提案するスクリプト言語によって柔軟に記述できる.また,本研究ではユニット楽器のプロトタイプを実装し,さまざまなイベントステージで実運用を行った.
  • 越田 港, 細部 博史, 脇田 建
    2011 年 28 巻 2 号 p. 2_202-2_216
    発行日: 2011/04/26
    公開日: 2011/05/26
    ジャーナル フリー
    社会ネットワークを可視化することは,その社会の構造を理解する有効な手段である.しかし,大規模社会ネットワークが含む膨大な情報を限られたディスプレイに効果的かつ効率的に表示することは困難である.本研究では,社会ネットワークの構造の解析,可視化空間への配置という時間を要する計算を事前に済ませた上で,段階的な詳細化を実現した対話的なブラウズ環境を実現することで,従来のシステムでは対応することができなかった数百万ユーザアカウントの規模の社会ネットワーキングシステムの可視化を可能とした.
  • 谷崎 裕明, 片山 卓也
    2011 年 28 巻 2 号 p. 2_217-2_235
    発行日: 2011/04/26
    公開日: 2011/05/26
    ジャーナル フリー
    ソフトウェアシステムは,サービスを提供するアプリケーションとアプリケーションを実行する環境から構成される.これらソフトウェアシステムを構成する要素は,アプリケーションの発展や環境の移植などの要求に応じて変更される.このとき,アプリケーションや実行環境に競合などの問題が起きないことを保証するために,変更に際しては整合性を保つことが重要となる.しかし,人手による作業にも限界があるため,要求に応じた構成の変更と整合性の判定について計算機による支援が求められる.本稿ではこれらを体系的かつ形式的に行うため,構成要素の変更管理を目的としたフレームワークを提案し,Alloyを用いた形式化の方針を示す.本フレームワークはFODAのフィーチャモデルを基に,ソフトウェアシステムのアプリケーションと実行環境の構成要素,それらの対応関係に着目して抽象化したモデルを用いる手法である.また,構成を選択し変更する際の整合性を判定し,不整合が生じる場合には原因の特定と修正を適用する.
  • 小出 誠二, 武田 英明
    2011 年 28 巻 2 号 p. 2_236-2_260
    発行日: 2011/04/26
    公開日: 2011/05/26
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は,モデル駆動型アーキテクチュアの一種であるオントロジー駆動型ソフトウェア開発をオブジェクト指向プログラミングにおいて可能にすることである.本実現手法では,RDFのクラス/メタクラスをCommon Lisp Object System (CLOS)のクラス/メタクラスに写像し,トリプルをCLOSのオブジェクト/スロット名/スロット値に対応させて,CLOSの標準仕様をMeta-Object Protocol (MOP)を用いて,RDF(S)およびOWLの意味論にあわせて拡張した.RDF(S)およびOWLの公理と多くの伴意ルールを実装し,RDF(S)推論とOWL推論を実現するとともに,CLOSメタプログラミング機能を利用したオントロジーのOWL Fullメタモデリングを可能にした.本論文ではそのシステム実現方法について述べ,あるベンチマーク結果について報告する.また,RDF公理に基づいてオントロジーメタモデリングの指針を導くとともに,本システムによるメタモデリングの実例を述べる.
feedback
Top