黄麻脱葉生茎の浸水精練中における木質部の無機成分含量の減少経過について研究した.
1) 木質部に含有されている窒素は, 浸水後15日までに著しく減少し, それ以後緩慢となったが, カルシウム, 燐酸および加里は7日より15日までに著しく減少しそれ以後はゆるやかとなった.しかし, マグネシウムは7日より精練完了時まで直線的に減少した.
2) 精練完了時の木質部中の各成分の残存量は, 窒素, 燐酸, カルシウムでは浸水時の30~40%, マグネシウムは20%, 加里のそれは2%程度であった,
3) 脱葉生茎の浸水精練法においてその木質部中の養分を回収利用するとなれば, 浸水後7日以内には行なう必要のあることが認められた.
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