主としてラングン屠場からの水牛23頭, 牛28頭の血液について, 10項目の成分, 即ち赤白血球数, ヘモグロビン (Hb) , 血糖, 血清総窒素, 非蛋白態窒素 (NPN) , 総蛋白, 尿素窒素, カルシウム (Ca) , 無機燐量を測定した.
その結果既往の文献にみられる乳牛などの成績に比べて, 赤血球数とHb量は水牛, 牛共に正常範囲の下限に近い値を示した.白血球数と血糖は水牛で正常範囲以上に多く, NPNと尿素窒素は水牛で正常値の上限に近い値を示した.Caは水牛, 牛共に正常範囲以下で.燐は正常範囲内にあった.水牛と牛を比較すると.水牛の赤血球数は牛より少なく, 白血球数, Ca, 燐量は牛より多く, 推計学的に有意であった.
別に, 水牛87頭について白血球百分率を測定した結果, 平均値でリンパ球57.5%, 中性多核28.8%, 単球0.9%, エオヂン細胞12.9%で, エオヂン細胞の著しい増加がみられた.
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