熱帯農業
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28 巻, 1 号
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  • 花田 毅一, 道山 弘康
    1984 年 28 巻 1 号 p. 1-6
    発行日: 1984/03/01
    公開日: 2010/03/19
    ジャーナル フリー
    ヒマ上海種を第1果房の登熟期間中, 自然光下または弱光下で生育させ, 光強度が側枝の発育及び果房の登熟に及ぼす影響について観察した.弱光は1次側枝の発育を抑制すると共に第1果房の種子収量も低下させた.弱光による果房乾物重の低下は側枝の乾物重の低下よりも著しかった.弱光による種子収量の低下は主として落〓の増加による〓数の著しい減少によっていた。
  • 第2報 高温および低温がAtriplex nummularia Lindl.種子の発芽におよぼす影響*
    内山 泰孝
    1984 年 28 巻 1 号 p. 7-12
    発行日: 1984/03/01
    公開日: 2010/03/19
    ジャーナル フリー
    本実験におけるAtriplex nummularia Lindl.脱苞種子の発芽および初期生育と温度との関係についての結果は, 第1報の結果をほぼ確認するものであったが, 35℃および40℃で発芽し得なかった種子に高温によると考えられる障害が認められた.
    また, 30℃~40℃の高温条件下で発芽した大部分の個体が生育を停止し, やがて死滅したが, 35-20℃および40-25℃の変温条件下で, その死滅率は大きく軽減された.
    さらに, 乾燥種子は著しく強い耐熱性を有することが認められた.
  • オトゥー アーネスト, 長田 明夫
    1984 年 28 巻 1 号 p. 13-24
    発行日: 1984/03/01
    公開日: 2010/03/19
    ジャーナル フリー
    インド稲と日本稲品種の窒素肥料に対する反応を比較する目的で, インド稲7品種, 日本稲5品種を供試し, 1981, 82年の2年度に, 窒素施用量を少・標・多の3段階のもとにポット栽培して, 種々の形質の変化を比較した.得られた結果は次のごとくである.
    1.供試した日本稲品種は, 窒素施用量の増加に伴う穀実収量の増加率がインド稲より大きく, いわゆる耐肥性が大であった.
    2.日本稲はインド稲よりも, 窒素施用量の増加に伴う可溶性タンパク, フラクション1タンパク含量, 光合成能力の増加率が大であった.さらに日本稲は光合成/呼吸比も増加したが, インド稲は多窒素条件下では低下した.
    3.インド稲は葉面積, 植物体重, 分げつの増加が日本稲より大きい傾向にあった.しかし, 有効茎歩合の多窒素による増加は日本稲のほうが大であった.
    4.収量構成要素の中で, 窒素施用量の増加によるポット当り総えい花数 (穂数×1穂えい花数) の増加率は日本稲のほうが大きいことが, 両年度の実験を通じてみられた.
    5.インド稲は窒素施用量の増加によって, 退化えい花, 不受精籾が増加したが, 日本稲では影響が少ないか, あるいはかえって減少した.
    6.以上のことから, 窒素施用量を増加させた場合, 日本稲はインド稲に比べ, 相対的に乾物生産効率が高く保たれ, さらに生産された乾物が生殖生長へ向けられる割合が大きいため, よく穀実生産を高めるものと考えられる.
  • 第2報 低温として13℃, 15℃を採用した場合
    八尋 正樹, 新城 健, 安広 紀彦
    1984 年 28 巻 1 号 p. 25-28
    発行日: 1984/03/01
    公開日: 2010/03/19
    ジャーナル フリー
    日本内地桑を亜熱帯へ導入する場合の好適品種の資料とするため冬芽の休眠打破に必要な低温時数 (chilling requirement) に関して研究を進めているが, 本実験は冬芽の休眠の浅いみなみさかり品種について, 冬の低温としては比較的高い13℃と15℃を採用し, 冬芽の休眠を打破する効果があるかどうかについて実験を行なった.その結果みなみさかり品種は13℃, 15℃の冷蔵温度で冷蔵日数約10日 (240時間) で冬芽の休眠を打破した.
    また別に, 亜熱帯では内地桑の冬芽は果して休眠するかどうかを知るため, 沖繩県西表島で裁植されている一の瀬わせみどり両品種について冬芽の休眠状態を調査した.その結果, 冬芽が休眠に入るのは内地より遅いが, 冬芽が休眠することが確認された.
  • 板倉 登, 最上 邦章, 工藤 政明, 坂元 茂
    1984 年 28 巻 1 号 p. 29-37
    発行日: 1984/03/01
    公開日: 2010/03/19
    ジャーナル フリー
    サトウキビの花芽の分化, 発達過程について沖繩及び種子島において研究した.
    花芽の分化, 発達過程について剥葉により観察された生長点あるいは花芽の外部形態の特徴を記述し, 写真と図で示した.これらの特徴から, 花成過程は6段階, すなわち, 0: 花芽未分化期, 1: 1次枝梗分化期, 2: 2次枝梗分化期, 3: 小穂原基分化期, 4: 小穂分化期, 5: 花器発達期に区分された.
    花成過程は, 地域, 年次, 品種, 栽培型による変動が大きく, また, 種子島では不一不安定であり, 複雑な環境反応を示すことが明らかにされた.
  • 板倉 登, 最上 邦章, 坂元 茂
    1984 年 28 巻 1 号 p. 38-44
    発行日: 1984/03/01
    公開日: 2010/03/19
    ジャーナル フリー
    種子島におけるサトウキビの花成は, 品種内, 品種間を問わず不斉一でかつ不安定であったが, 花芽の分化, 発達程度と生葉数, 節間数, 茎径, 茎長ならびに茎重などの外部形態との問には, 概して正の相関が認められた.一方, 蔗汁質との関係では, 一般に有意な相関は認められなかったが, 概してゆるい正の相関を示した.すなわち, 種子島においては, 生育旺盛な茎ほど花成が円滑に進展し, 蔗汁質も高い傾向にあると云え, 栽培上, 花成の円滑な進展が高糖, 多収性の指針になるとも考えられた.また, 花成の進展に伴う蔗汁質や収量性の低下が認められないことから, 種子島においては, 諸外国における育種のように, 花成による淘汰は要しないものと判断された.
  • 第1報 土壌条件を異にするダイズ根群の実態調査
    川崎 弘, 岩田 文男, メスキータ フィーリョ マノエル V.
    1984 年 28 巻 1 号 p. 45-50
    発行日: 1984/03/01
    公開日: 2010/03/19
    ジャーナル フリー
    セラードにおける作物の根群文布は著しく浅いため, 栽培期間中不定期に発生する小乾期なよってしばしば水分不足の被害をける.従来, この浅根化は強酸性土壌に由来する交換性Alの阻害作用に婦せられ, 石灰の深層施用が推奨され, かつ実施されているが, 依然として改善されていない.本実態調査ではセラートにおける作物根分布の表層化の原因を解明するため, セラードのライソル (Ferralsols) , 肥沃なテラロシャ (Eutric Nitosols) および沖積土壤 (Dystric Fluvisols) のダイズ根群の分布を調査・比較し, セラードにおけるダイズ根群分布の特異性を明らかにしようとした.調査の結果, セラードのダイス根群はテラロシャおよび沖積土壤に比べて主根の伸長・肥大が悪く, 代って地表近くの分枝根が良く発逹し, 根群が表層に集中する特徴を示した.しかし, セラードの開墾初年月の畑では主根が深くまで伸長し, 根群も地表から比較の深層まで広い範用に分布しているのが認められた.
  • 第2報 開墾後の経過年数が根群分布に及ぼす影響
    川崎 弘, 岩田 文男, メスキータ フィーリョ マノエル V.
    1984 年 28 巻 1 号 p. 51-57
    発行日: 1984/03/01
    公開日: 2010/03/19
    ジャーナル フリー
    セラードのダイズ栽培において, 開墾後の経過年数の短い圃場では, 主根がよく伸長肥大し, 根群は表層だけでなく下層まで深く分布したのに対し, 開墾年次の古い圃場では主根の伸長肥大が劣り, 代って地表近くの分枝根がよく発達し, 根群が表層化する傾向が観察された.この現象を土壌要因との関連において調査した結果, セラードの土壌におけるダイズ根群分布の表層化は, 従来から言われているように土壌の酸性や交換性Alの阻害作用に起因しているのではなく, 施肥りん酸とCaが耕土層に集積して, 下層との間にこれら成分の著しい落差が生じることによって惹起されていると推論された.
  • 市川 澄雄
    1984 年 28 巻 1 号 p. 58-64
    発行日: 1984/03/01
    公開日: 2010/03/19
    ジャーナル フリー
  • ―マレイシア・ムダかんがい地域の二期作稲作技術体系―
    野崎 倫夫
    1984 年 28 巻 1 号 p. 65-71
    発行日: 1984/03/01
    公開日: 2010/03/19
    ジャーナル フリー
  • 緒方 宗雄
    1984 年 28 巻 1 号 p. 72-74
    発行日: 1984/03/01
    公開日: 2010/03/19
    ジャーナル フリー
  • 1984 年 28 巻 1 号 p. 76a
    発行日: 1984年
    公開日: 2010/03/19
    ジャーナル フリー
  • 1984 年 28 巻 1 号 p. 76b
    発行日: 1984年
    公開日: 2010/03/19
    ジャーナル フリー
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