コーヒー (
Coffea arabusta) 培養植物体の茎頂から1, 3, 5番目の節位の茎を各2枚の葉が付いたまま単節で切り出し外植体とし, 1/2濃度のMS寒天無糖培地を用いて, 光独立栄養条件下で生育させた.培養室棚面上において, 光量子速密度PPFを120μmol m
-2s
-1, 明期時間を16時間とし, 明期/暗期の温度を28/22℃, 26/26℃及び22/16℃に設定した.培養室内CO
2濃度は400-450μmol mol
-1とした.培養開始45日目に生育調査を行なった.22/16℃では, 節位に関わらず, 外植体の生育が劣った.日平均気温が同じである26/26℃と28/22℃の試験区間に, 外植体の生育に差が見られた.節位が同じ外植体で比較したシュートの生体重と葉面積の増加は28/22℃で, 26/26℃より大であった.シュートの伸長は, 28/22℃で他の温度条件に比べて優位に大であった.節位が茎頂から離れるに従って, 葉面積の増加は小さかった.培養開始20日目の純光合成速度 (P
n) は, 28/22℃の第1節を用いた外植体で最大となり, 22/16℃の第5節のそれで最小だった.培養開始20日目と32日目のP
nは, 28/22℃で26/26℃より大きな値を示した.
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