【目 的】 大学生の喫煙に対する認識とコーピングの関連を明らかにし、禁煙の促進方法を検討する。
【方 法】 大学生305名に対して、喫煙状況、ストレス度、コーピング、加濃式社会的ニコチン依存度(KTSND)について回答を求め、有効回答286名分を集計した。
【結 果】 喫煙群と非喫煙群を比較した結果、KTSNDは喫煙群のほうが有意に高く、ストレスの「不機嫌・怒り」と、コーピングスタイルの「責任転嫁」「放棄・諦め」「問題回避」も喫煙群のほうが高かった。また、KTSNDと「情報収集」「責任転嫁」「放棄・諦め」の関連も示された。
【考 察】 喫煙行動および喫煙に対する認識とコーピングスタイルは関連しており、喫煙を容認する心理社会的依存度が高い者は、不適切なコーピングをとりやすいことが示唆された。
【結 語】 喫煙者に限らず、心理社会的依存を予防するためには、コーピングの知識や方法を教え、適切なコーピングスタイルを習得するトレーニングを行うことが必要である。
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