【目 的】 妊娠可能年齢にある非喫煙女性の抑うつ症状と環境タバコ煙(environmental tobacco smoke:ETS)曝露との関連を明らかにすることである。
【方 法】 5,000名の対象者のうち分析対象は2,724人であった。非喫煙者はETS曝露なし群、18歳未満曝露あり群、18歳以降曝露あり群、18歳未満・18歳以降ともに曝露あり群の4群に分けた。基本属性とETS曝露状況を質問紙で確認し、抑うつ評価はCES-Dを使用した。
【結 果】 年齢、教育歴、運動習慣、飲酒習慣、婚姻状況、子どもの有無、就労状況を調整した抑うつリスクを多重ロジスティック回帰分析で算出した。18歳未満ETS曝露ありかつ18歳以降曝露なし群は1.80(1.17-2.77)、18歳未満・18歳以降ともに曝露あり群1.88(1.30-2.73)に抑うつ発症リスクが示された。
【考 察】 人生早期のETS曝露歴は、生殖可能年齢にある女性の抑うつ発症リスクを高める可能性がある。
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