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藤田 蓮土, 山田 真衣, 橋本 成仁, 海野 遥香, パク ミンジョン
2023 年9 巻2 号 p.
A_1-A_9
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
ジャーナル
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令和 3 年における横断歩道横断中の交通事故死者数のうち約 7 割がドライバーの横断歩行者等妨害等違反により亡くなっていることから、一時停止義務などの横断歩道における歩行者優先が必ずしも遵守されていない状況が伺える。警察は取り締まりの強化を行っているがその効果にも限界があると考えられる。本研究では、歩行者側からの横断意思をドライバーに明確に伝えることが可能となれば、より一時停止率を向上させることが可能となると考え、横断待機時の歩行者の立ち位置と振る舞いに着目し調査を行った。その結果、自動車の一時停止率には、横断待機方法では振る舞いよりも立ち位置の方が影響を与えることが明らかとなった。また、自動車に回避行動をさせなければ、立ち位置や振る舞いによる一時停止率への効果を高められる可能性を示唆した。
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大江 航介, 田中 伸治, 井上 卓磨, 有吉 亮, 松行 美帆子
2023 年9 巻2 号 p.
A_10-A_18
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
ジャーナル
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我が国における交通死亡事故の大半は道路横断中に発生しており,無信号横断歩道での車両一時停止率の低さが一因となっている.これらの対策としては,路面標示の設置が挙げられ,低コストで導入可能等の利点がある一方で,地域間で表記や配色が統一されていないことが課題である.そこで本研究では,ドライビングシミュレータを用いた走行実験を行い,「速度おとせ」,「横断者注意」,カラー舗装,対策なしの路面標示対策案を対象に,無信号横断歩道接近時におけるドライバーの運転行動や運転意識に与える影響について明らかにした.また,同対策がドライバーの運転行動に与える影響力を把握するために要因分析を行い,ドライバーは主に路面標示を視認することで減速行動に遷移すると共に,路面標示の視認性が減速行動の促進に影響することが示された.
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望月 陽介, 浦田 淳司
2023 年9 巻2 号 p.
A_19-A_27
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
ジャーナル
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本研究では、災害復旧期の交通需要予測に向けたリアルタイムのパラメータ推定手法を開発する。最適化問題において計算時間を大幅に短縮可能なサロゲート型最適化をベースに、アクティビティシミュレータのパラメータ推定を行うアルゴリズムの開発と実装を行う。提案アルゴリズムでは、転移学習による機械学習モデルの更新、損失関数微分値を利用した勾配降下法、学習データ範囲制限、の三つの拡張を導入する。提案アルゴリズムの有効性は、簡易なシミュレータにより示す。また、2016年熊本地震の状況を想定した地方都市圏を対象としたアクティビティシミュレータに、提案アルゴリズムを適用した。既存アルゴリズムに比べ、パラメータ推定に要する時間を大幅に短縮し、リアルタイム推定で得たパラメータは、シミュレータ精度の向上に貢献した。
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今井 龍一, 神谷 大介, 山本 雄平, 中原 匡哉, 姜 文渊, 中畑 光貴, 住吉 諒, 高野 精久, 山中 亮, 平野 順俊
2023 年9 巻2 号 p.
A_28-A_34
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
ジャーナル
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我が国における自動車交通量調査は、人手による調査が一般的である。しかし、調査員不足が長らく常態化しているため、調査の効率化・省力化が求められている。その解決策として、AIを用いた交通量調査が注目されており、断面交通量の計測を対象にした技術が充実してきている。さらに地点間の車両の流動を計測するには、ナンバープレートの文字認識による同一車両の特定技術の開発が一策になると考えられる。そこで本研究では、まず、一連指定番号の抽出および認識手法を考案し、その精度を検証した。そして、考案した手法を2地点間で撮影した動画像に適用し、同一車両の特定可否を検証した。その結果、既存の技術では計測できなかった同一の車両を特定できる可能性を明らかにした。
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富永 真弘, 柿元 祐史, 中村 英樹, 関原 敏裕
2023 年9 巻2 号 p.
A_35-A_43
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
ジャーナル
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これまでの堅実な整備により日本の道路ネットワークは概成しつつあるが、道路ネットワークを構成する各道路の交通機能の性能の考慮が必ずしも十分でなく、幹線道路での低い旅行速度や生活道路での抜け道利用といった問題が残されている。このため、各道路が目指すべき交通機能に応じて階層的に利用されているかといった機能階層性の観点から、道路ネットワークを見直す必要がある。そこで本研究は、道路計画設計の専門家に対するアンケート調査によって、機能階層性に影響を与える要因を明らかにすることを目的とする。調査の結果、機能階層性にはトリップ長、旅行速度に関する条件が相互に影響することを確認し、それらの組合せによって機能階層性を評価する必要性を明らかにした。
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嶋本 寛, 松尾 優輝
2023 年9 巻2 号 p.
A_44-A_53
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
ジャーナル
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本研究ではライドシェアサービスが利用可能な状況下を想定し,Solo Driver(SD),Ridesharing Driver(RD),Rider(R)の 3 主体を設定し,時空間ネットワーク上における各主体のシステム最適条件を満たすフローを算出するモデルを構築する.ライドシェアサービスでは同乗者は運転手の車両と一緒に移動する必要があり,外出後に帰宅できない可能性もありうることを考慮するため,需要をトリップ単位で与える「トリップベースモデル」に加え,3 主体の構成員の活動時刻の変更および活動の取りやめも考慮可能な「アクティビティベースモデル」を構築する.構築したモデルを仮想ネットワークに適用し,トリップベースモデルにおけるパラメータの感度分析を行う.さらに,トリップベースモデルとアクティビティベースモデルの比較分析を行う.
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原田 昇, 須永 大介, 大津 浩志
2023 年9 巻2 号 p.
A_54-A_60
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
ジャーナル
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近年、高齢ドライバーの死亡事故の増加が問題視されている。その対策として免許返納施策があるが、高齢者の生活に急激な変化をもたらす恐れがある。そこで、本研究は、免許返納の代わりに自身の運転技能低下を考慮し安全に運転する「補償運転」に着目し、特に死亡事故になりやすい夜間と雨の日について補償運転の実態と促進策に関するアンケート調査を行った。促進策としては、夜間と雨の日の運転が危険だという情報を提供することと、自身の運転を振り返って運転技能の低下を認識してもらうことの2つを挙げた。その結果、運転頻度や運転の自信と補償運転実行者率の関係を把握するとともに、情報提供、運転の振返りの両方が補償運転実行意向の変化に影響し、補償運転実行意向のある人の割合を統計的に有意に増加させていることを明らかにした。
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飯田 克弘, 丸橋 慧士, 大田 一成
2023 年9 巻2 号 p.
A_61-A_68
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
ジャーナル
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衝突被害軽減ブレーキなどの先進運転支援システムの普及による、道路交通の安全性、円滑性向上が期待されている。しかし一方で、近年発生した交通事故のうち、工事区間始端部における衝突事故増加が各方面で懸念されている。この問題に対し、本研究では、運転手に焦点を当てた対策を優先すべきと考え、視認しやすく指示が伝わりやすい、工事区間始端部の規制情報デザインを考案し、評価を試みた。ドライビング・シミュレータを用いた室内走行実験から、運転挙動データとヒアリングデータを収集した。分析の結果、背景が赤と白の市松模様で、車線変更を促す矢印が大きく強調された標識車を含む工事区間始端部が、事故リスク低減を期待できる規制情報デザインであるという示唆を得た。
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関原 敏裕, 柿元 祐史, 中村 英樹, 井料 美帆, 張 馨
2023 年9 巻2 号 p.
A_69-A_78
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
ジャーナル
フリー
道路ネットワークが概成したわが国において、依然として発生している道路交通問題の解決策の一つとして、機能階層型道路ネットワークの考え方が重要である。本研究では、道路ネットワークがどの程度機能階層的に利用されるかを評価する方法について提案する。3つの階層を設定した仮想道路ネットワークにおいて、自由走行時を対象とした最短経路探索を行い、トリップ長と階層利用に基づく道路利用特性指標を算出する。この指標値から想定される道路ネットワークの利用状態を基に、その機能階層性を4段階で評価する方法を提案した。そして、岐阜南部と静岡西部の道路ネットワークを対象としてケーススタディを行った。その結果、現状では機能階層性に関する評価は低く、これを向上するためには、中位階層の道路整備が必要であることが明らかとなった。
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赤羽 弘和, 香取 樹, 後藤 和夏, 上畑 旬也, 野中 康弘
2023 年9 巻2 号 p.
A_79-A_87
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
ジャーナル
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本研究においては、中央自動車道の片側 3 車線区間の路肩側第 1 車線の規制に伴う走行車両の第 2 車線への合流挙動、および被合流車、あるいはそれらの後続車両の挙動を、複数のビデオカメラによる録画データにより分析した。録画データの目視観測により、減速灯点灯や走行軌跡の急変などを目安にして、錯綜の発生例を抽出し、6 区分した。上記区分毎に関係車両の 1/30 秒毎の走行軌跡を推定し、錯綜に到るまでの過程を詳細に分析した結果、リスクが特に高まったパターンで規制による車線減少の認識遅れ、および並走車両との意思疎通の齟齬が主因を構成していると推定された。車線減少点および関係車両を頂点とする多角形の面積でリスクを評価する錯綜指標 PIC を提案し、その適用性を確認した。
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小林 貴
2023 年9 巻2 号 p.
A_88-A_93
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
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本研究では交通量が未観測の細街路の交通量を、幹線道路の交通量から推計する手法を開発するために、細街路と幹線道路の交通量変動の類似性を示すことを目的とする。全国約 9 千断面の細街路と付近の幹線道路のペアにおける交通量変動を分析した結果、次の 3 点を明らかにした。第 1 にペアの交通量変動には高い相関(平均 0.7)がみられた。第 2 に地域全域の交通量変動の類似性から生じるマクロな相関(幹線道路間及び細街路間の相関)と比べ、ペアの相関は有意に高かった。第 3 に幹線道路が付近にあるペアは 5km 以上離れているペアと比べて相関が高く、平行関係にあるペアのほうが交差関係にあるペアより相関が高い傾向が見られた。これらの類似性の知見は、細街路の交通量を周囲の幹線道路の交通量から推計できる可能性を示していると考えられる。
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三好 平祐, 稲田 健人, 森本 章倫
2023 年9 巻2 号 p.
A_94-A_103
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
ジャーナル
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自転車は環境負荷低減や健康増進など様々な利点があり、都市交通手段としての活用が期待されているが、我が国における自転車走行空間は未だに不十分であり、その整備が急務となっている。今後、自転車走行空間を整備する際には、将来的な実現が目指されている自動運転車との共存が不可欠であり、特に路肩の駐停車需要に対応すべく、カーブサイドの効率的な運用が求められる。本研究では、自動運転社会における自動車の乗降空間と自転車走行空間に着目し、それらの共存する道路空間を検討した。また、整理した道路空間配分パターンに対して自動車の交通量や停車頻度を変化させながら交通シミュレーションを実施し、交通流の円滑性・安全性の評価を行うことで定量的根拠に基づいて道路特性に応じた道路空間の提案を行った。
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吉田 竜聖, 佐々木 邦明, 小川 明人, 北條 彰人
2023 年9 巻2 号 p.
A_104-A_109
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
ジャーナル
フリー
駅周辺の賑わいなど、現在の都市計画的なニーズには、歩行者動線の理解が必要不可欠である。しかし既存の PT 調査等では歩行者経路は把握されていない。本研究では、市販されている取得時間間隔 1 分程度の携帯 GPS データを用いて経路選択モデルを構築し、経路選択の要因を明らかにすることを目的として、歩行者の経路選択分析を行った。Cross Nested Logit モデルにより「経路長が短い・周辺に店舗が多い・右左折回数の少ない」といった特徴を持つ経路が選択されやすいことが示された。取得時間間隔 1 秒の GPS データを用いている既存研究と同様の歩行者の経路選択特性が得られた。このことから、市販 GPS を用いても歩行特性を得られる精度で経路を把握することが可能であり、市販 GPS データを用いたとしても歩行者動線の分析が可能であることが示唆された。
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桑原 雅夫, 福田 和輝, 橋本 申, 佐津川 功季, 田名部 淳
2023 年9 巻2 号 p.
A_110-A_120
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
ジャーナル
フリー
本研究は,強化学習におけるマルコフ決定過程における行動価値を交差点単位に分解することによって,ネットワーク全体を最適制御する分散型の信号制御を提案するものである.最近は,分散制御を行うために協調型のマルチ・エージェント強化学習を用いた信号制御に関する研究が多い.しかしながら,協調学習を行っても,依然としてネットワーク全体を最適制御する制御が求められる保証はない.そこで本研究では,交通流の Wave 伝播理論に基づいて,マルコフ決定過程の行動価値を交差点ごとに分解し,全体最適を保証するマルチ・エージェント強化学習による分散制御を提案する.提案手法を系統制御に適用し,提案手法の有効性を検証するとともに,強化学習による信号制御の課題を整理する.
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水谷 晃啓, 日野 慧, 松尾 幸二郎
2023 年9 巻2 号 p.
A_121-A_128
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
ジャーナル
フリー
本研究は屋外で休憩する人物が歩行しながら移動してくる人物に対してどのようなパーソナルスペースを形成するか実験を行い,その結果を分析・考察した。実験は大学構内の街路空間と特性が近い場所にて,休憩者と見立てた被験者に対し歩行者と見立てた接近者が歩行しながら接近する場合とそうでない場合のパーソナルスペースを測定し比較した。休憩者が歩行者に対して形成するパーソナルスペースは,従来の屋内等で調査された静止した者に対して形成されるパーソナルスペースよりも拡大する傾向を示すことがわかった。より詳細な調査が必要であるが,歩行者に対する休憩者のパーソナルスペースは「位置」・「姿勢」・「向き」といった街路空間の環境と関係し,実質的な空間量が小さくなるほど歩行者への接近時の反応が増大する可能性があると考えられる。
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赤羽 弘和, 本多 祥子, 伊寳田 真晴, 加藤 漱人, 堀口 良太
2023 年9 巻2 号 p.
A_129-A_137
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
ジャーナル
フリー
本研究は、プローブ・データを適用した交通信号の遅れ時間帰還制御の開発とシミュレーション評価のために、民間プローブ・データによる平均遅れ時間の推定精度等を、ビデオ観測値により評価した。駒沢通りおよび近傍の 14 交差点における朝ピークのビデオ観測により通過全車両の 7~8 割の車両登録番号を照合し、平均遅れ時間の基準値を算定した。その結果、プローブ・データのサンプル率は数%~十数%、平均遅れ時間の RMSE、MAE はそれぞれ最大で 60 台/秒、40 秒//台程度であった。一方で、通常よりも悪化した渋滞を迂回するプローブ車の影響で遅れ時間の推定精度が低下したと想定される例があった。また、プローブ・データの伝送・処理遅れは高々 5 分程度と推定された。
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葛西 誠, 長谷川 裕修, 邢 健
2023 年9 巻2 号 p.
A_138-A_144
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
ジャーナル
フリー
どのような縦断線形のサグが容量上のボトルネックとなるかを知ることは渋滞発生メカニズムに迫る上で重要である。既往研究で用いられたサグの緩さを表す縦断勾配変化率が縦断曲線半径を一定程度的確に代替する指標であることを確認した上で、以下の 2 検討を行なう。1)東北道のみでの検討だったものに東名、関越道、常磐道を加えた 4 路線で渋滞発生を交通量および前後サグの縦断勾配変化率で説明させるロジスティック回帰モデルを構築する。2)縦断勾配変化率を、ある縦断勾配変化率でピークを持つような非線形変換を行ない渋滞発生を説明するロジスティック回帰モデルを構築する。縦断勾配変化率が 0.5%/km 程度のとき最も説明力が高いモデルとなり、当該サグが急すぎず緩すぎず、1 つ上流サグおよび 1 つ下流サグが急であるほど渋滞しやすい傾向がみられる。
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田部井 優也, 小早川 悟
2023 年9 巻2 号 p.
A_145-A_151
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
ジャーナル
フリー
本研究は、道路交通法で義務付けられている駐車場の出入口における一時停止の遵守率の低さに着目し、その実態を明らかにするとともに、法律遵守による走行が想定される自動運転車が普及し、一時停止率が向上した場合の道路交通流への影響についてミクロ交通流シミュレータを用いて検討した。その結果、現状では多くの出入口で一時停止の遵守率は低い一方で、大部分の入出庫車両は徐行で通過している点を明らかにした。また、自動運転車の普及を考慮したミクロ交通流シミュレーションを行った結果、自動運転車が普及し、一時停止率が向上するほど、直進車両の遅れ時間が増加することを明らかにした。また一時停止だけでなく、歩行者交通量との関係によっては、遅れ時間が増加することが明らかになり、駐車場出入口における事前の検討の必要性を示した。
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菅 忍, 河内 夏海, 吉城 秀治, 辰巳 浩
2023 年9 巻2 号 p.
A_152-A_161
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
ジャーナル
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平成24年京都府亀岡市での交通死亡事故を受け、3省庁から都道府県知事等に対し、関係機関が連携し、通学路の安全点検や安全確保を図るよう管内市区町村へ周知され、全国の市区町村で合同点検が実施された。国は合同点検の結果をもとに、通学路交通安全プログラムに基づくPDCAサイクルを継続することで、通学路の安全性向上につながるとして策定を推奨した。プログラムは、事故の未然防止にもつながると考えられるが、令和3年に千葉県八街市で交通死亡事故を受け、国は改めて合同点検の実施を要請した。そこで本研究では、国が都道府県等を通して市区町村へ合同点検を要請したことから、都道府県の関わりと市区町村で実施された合同点検及びプログラムについて、ホームページ調査及びアンケート調査から実態を明らかにした。
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江橋 恭士朗, 福田 大輔
2023 年9 巻2 号 p.
A_162-A_170
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
ジャーナル
フリー
適切な交通情報の提供により交通流の改善を図る自律分散型交通管理のため、Iwase et al. は交通流の振動現象(ハンチング)を抑制する情報提供方式である“自己実現シグナル”の概念を提案した。さらに鵜飼・福田は、自己実現シグナルによるハンチング抑制効果を集団室内実験を通じて検証した。しかし、その実験は小規模でハンチング抑制効果を適切に分析するには不十分であった。そこで本研究では、より多数の被験者が参加するインタラクティブ・オンライン経路選択実験を実施し、自己実現シグナルによるハンチングの抑制効果を分析した。実験の結果、自己実現シグナルに基づく交通情報の散らばりが大きい場合においてハンチングの抑制効果が確認された。さらに、Mixed Logit Model を用いて個人レベルでの情報遵守行動を統計分析し、その規定要因を明らかにした。
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吉村 暢洋, 小早川 悟, 田部井 優也
2023 年9 巻2 号 p.
A_171-A_180
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
ジャーナル
フリー
無信号横断歩道での歩行者優先を高めていく取り組みにおいて、車両運転者の譲りに影響を与える道路交通要因に着目した研究はあまり多くない。そこで本研究では、道路改良による安全対策などが施されていない無信号横断歩道において実態調査を行った。3 日間で観測された車両総台数 666 台で分析を行った結果、広幅員な道路に設置された横断歩道では、歩行者の横断位置が near-side より far-side で、歩行者の横断前挙動では車道よりも歩道で横断待機するほうが譲りの確率が下がることがわかった。また、信号交差点に近い横断歩道では車両信号表示が赤よりも青の状態のほうが譲りの確率が低くなる傾向にあることが示された。走行状況では他車が存在している状況のほうが自由走行と比較して譲りの確率は有意に下がる可能性があることが示唆された。
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鈴木 美緒, 山田 竜矢
2023 年9 巻2 号 p.
A_181-A_185
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
ジャーナル
フリー
2021 年 6 月の千葉県八街市での事故で,小学生の通学路での事故対策が改めて課題として認識された.全国で通学路の対策必要箇所が抽出される一方,通学路に設置される横断歩道橋は老朽化による撤去が進み,今後は横断歩道を通学路指定する事例が増えると予想される.通学路のルール遵守徹底が必要であると考え,本研究では信号機付き横断歩道における小学生の横断挙動を調査した.その結果,大人が自動車と交錯しかねない横断をしない横断歩道においても子供は自動車と交錯しかねない横断をする横断歩道が存在することが明らかとなった.また,この違反挙動には,交通状況の誤判断のみでなく,集団での行動が優先される,注視が足りない,大人が違反している,といった,道路環境とは異なる要因が影響する可能性が示唆される.
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杉本 達哉, 高山 雄貴, 髙木 朗義
2023 年9 巻2 号 p.
A_186-A_196
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
ジャーナル
フリー
本研究では,交通基盤整備の長期的影響評価に資する,浸水リスク増大による経済活動の空間分布(i.e., 人口分布,企業分布)変化を計測可能な都市経済分析手法の開発を目的とする.そのために,集積の経済を考慮した先行研究1)のモデルを基盤に,浸水リスクを考慮できるモデルを構築した.そして,実空間を対象とした分析で生じる,大規模な数値計算を可能とするためのポテンシャル関数がモデルに存在することを示した.加えて,実空間での分析を可能とする系統的なパラメータ設定方法を提示した.さらに,金沢都市雇用圏を対象に,浸水リスク増大に関する反実仮想実験を実施した.そして,モデルの特徴を反映した結果であること,交通基盤整備の長期的影響を計測できることを確認した.そして,整理した浸水区域人口変化から,浸水被害軽減策を考察した.
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近藤 愛子, 浦田 淳司, 羽藤 英二
2023 年9 巻2 号 p.
A_197-A_204
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
ジャーナル
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不確実性の高い災害時等の行動選択は、その不確実性ゆえ、平時とは異なる過程を経て行われ、意思決定者の選択肢集合自体が、平時に比べて大きく変化しうる。将来の不確実性は時々刻々の意思決定に当然影響するが、(既存研究で看過されている)将来の選択肢集合の不確実性も意思決定に影響する。本研究では、選択肢集合が動的・確率的に遷移することを表現できる動的離散選択モデルを構築する。意思決定時の選択肢集合は非補償的に形成し、将来の選択肢集合は、選択肢集合形成の不確実性を表現するため、確率的・補償的に扱う構造を導入する。提案モデルを、豪雨災害時の滞在場所選択行動に適用した実証分析を行い、本モデルの有用性を明らかにした。
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原 隆博, 宇野 伸宏, 倉内 文孝
2023 年9 巻2 号 p.
A_205-A_212
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
ジャーナル
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本研究では,中国道リニューアルプロジェクトに伴い,中国自動車道の一部区間(中国池田 IC―吹田 JCT 間)において実施された長期通行止めに着目し,推奨迂回経路である新名神高速道路への迂回積極性の分析,および高速道路における経路選択要因の評価を試みた.迂回積極性の分析では,離散変数を用いた判別分析を行い,新名神への迂回に積極的であった利用者の特性を分析した.経路選択要因の評価では,AHP を用いて被験者個々の経路評価基準の重みを算出するとともに,クラスター分析を行うことで,経路評価基準の重みによる類型化を行った.また,新名神への迂回積極性に影響を及ぼす変数と,経路選択の評価基準の重みに対するクラスター分析の関係を示すことで,迂回を促したい利用客に対する施策の有効性を検証する方法について提案した.
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曽 翰洋, 鹿島 翔, 葉 健人, 土井 健司
2023 年9 巻2 号 p.
A_213-A_222
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
ジャーナル
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近年、街路空間を車中心からよりローカルな歩行者中心の空間へ転換することに関心が高まっている。特にニューノーマル時代では、人々の自己効力感や幸福感を高めるためのニューローカルデザインが求められる。このひと中心の交通まちづくりの実現に向けては、歩行空間の質的向上、すなわちWalkabilityと共にLingerabilityの向上が必要である。本研究では、国内の歩行空間を対象に、画像認識技術より空間性能の評価及びその要因分析を目的とする。まず、ファインチューニングを施した画像認識AIモデルにより歩行空間を評価し、Grad-CAMを用いて空間性能に影響を及ぼす空間要素を可視化した。そして、各歩行空間の相対的特徴づけから空間同士の関係性を把握し、今後の国内の歩行空間の性能改善に向けた知見を整理した。
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海野 遥香, 安部 みちか, 寺部 慎太郎, 栁沼 秀樹, 田中 皓介
2023 年9 巻2 号 p.
A_223-A_228
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
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我が国での交通事故件数・死者数は年々減少しているが、歩行中死亡事故に着目すると約60%の歩行者が横断違反をして死亡事故に遭っており、横断歩道外横断のメカニズムに関して明らかにすることが必要である。そこで本研究では、無信号横断歩道でビデオ観察調査を行い、歩行者とドライバーの双方の行動を分析した。その結果、横断歩道外横断者は、左確認をしない、横断前会釈をしないなどの傾向があることが分かった。また歩行者は、奥側車線の自動車交通が流れている時に横断歩道を利用する傾向があることが明らかになった。道路環境に着目すると、横断歩道外横断をする要因として歩行可能領域が関連していることが把握され、横断歩道の位置と歩行可能領域を合わせて整備する必要性があることが示唆された。
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中垣 弦一郎, 田代 むつみ, 三輪 富生, 森川 高行
2023 年9 巻2 号 p.
A_229-A_237
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
ジャーナル
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本研究では,全ての車両が速度,位置,ルートを共有できる自動運転のコネクティッドカーであることを想定し,右折レーンを活用した協調制御方法の提案とそのシミュレーション実験を行った.提案した協調制御方法では,コンフリクト関係にない車両は同時に交差点に進入することが可能であり,これらの車両で構成される車両群を“世代”と呼ぶ.また,交差点流入タイミングが異なることに対応し,1 台の車両が交差点に進入するたびに世代を更新する.さらに,右折レーンから直進することも可能とした.交通流の右左折率を変化させてシミュレーション実験を行った結果,世代の更新を行い右折レーンから直進可能な条件では,信号制御と同等以上の効率性が示された.また,右左折率が増加するほど,効率性が高まる傾向も示された.
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楠瀨 凱, 佐々木 邦明
2023 年9 巻2 号 p.
A_238-A_245
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
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開発途上国では、経済発展に伴う市街地の急速な拡大が進んでおり、交通渋滞など様々な都市問題が発生している。諸問題に対処するため、適切な交通需要予測をもとにした円滑な都市計画策定が急務であるが、既存のパーソントリップ調査を高頻度・高精度で実施することは難しく、それを補完・代替する調査として、GPSプローブデータの利用が注目されている。本研究では、GPSデータを用いた交通需要予測手法を提案することを目指し、カンボジア・プノンペンにおいて、市販のデータからトリップの抽出、移動目的、移動モードの推定を行った。また、既存の調査との比較やデータの分析を通じてGPSデータの特性、推定における課題などをまとめ、既存調査の補完・代替可能性を検証した。
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吉井 稔雄, 張 ウチン, 坪田 隆宏
2023 年9 巻2 号 p.
A_246-A_252
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
ジャーナル
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本研究は,プローブを用いて交通状態を観測し,観測された交通状態に適応して制御パラメータを更新する次世代信号制御方式の開発を目的とする.本稿では,信号交差点の交通状態を,適切な信号制御の考え方が異なる 4 つの状態に分類して定義し,プローブ旅行時間に基づくリアルタイム交差点交通状態判別手法を考案する.具体的には,プローブ旅行時間を用いて交差点流出部の先詰まり有無と各現示における渋滞発生の有無を判定し,その結果に基づいて状態を判別する.また,実観測データに基づいて先詰まり判定方法の精度を検証した結果,交差点による判定精度の差異が認められた.
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中島 孝規, 井料 美帆
2023 年9 巻2 号 p.
A_253-A_262
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
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近年、歩行者の横断歩道外横断(乱横断)を抑制し、安全な横断機会を増加させるため、二段階横断施設を含めた無信号横断施設の設置が検討されている。しかし、横断施設の設置位置や種類の違いによる乱横断抑制の定量的効果は明らかになっていない。そこで本研究では、バーチャルリアリティを利用した実験を行い、無信号横断施設の設置位置や種類が個々の歩行者の横断位置選択に及ぼす影響を分析した。その結果、無信号横断施設が設置してある場合にはその地点を高確率で選択すること、横断歩道の路面標示がある施設の方が交通島のみのものに比べ選択されやすいことが分かった。さらに、事前に宣言した経路の乱横断割合に比べると、実際に選択した乱横断の割合が高く、横断候補地到着時の到着車両の存在の有無によって乱横断が選択されることが示された。
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加藤 泰貴, 円山 琢也
2023 年9 巻2 号 p.
A_263-A_271
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
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自動運転車両の実用化による安全性や円滑性の向上が期待されている。しかし、従来車との混在や既存公共交通との干渉で、円滑性の低下も懸念される。本研究は自動運転車両の普及に伴う従来車や公共交通との混在による影響をミクロ交通シミュレーションで分析する。まず熊本市中心部を対象に自動車・バス・路面電車の観測調査を実施し、それらの現況の交通流を再現したモデルを構築した。そして、自動運転車の混在率と運転挙動パラメータの設定値に応じた交通流の仮想的な変化を分析した。その結果、自動運転車両の混在率が大きくなるにつれて、ネットワーク全体では円滑性が向上することが分かった。また、路面電車は混在率が大きくなるにつれて円滑性は低下したが、交差点停止線等の道路構造や信号制御を変化させることで、その課題を解決する例を示した。
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吉武 哲信, 名和 恵里, 白石 悦二
2023 年9 巻2 号 p.
A_272-A_279
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
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本研究は、近年増加・多様化している貨客混載事業に関し、事業目的や関係事業者の構成、事業の諸特性を、オンラインでの情報収集と事業者問い合わせにより把握・分析したものである。この結果、1)2017年の道路運送法の規制見直しにより事業が増加し、事業目的や利用交通手段の多様化が進んだこと、2)事業目的は物流効率化と公共交通維持が多く、過疎地域が関わる事業ではその傾向がより顕著であること、3)自治体が関与する事業は限定的であること、4)宅配大手3社が実施する事業の特性も概ね全体的な特性傾向と同じであるが過疎地域に関わる事業がより多いこと、5)過疎地域で物流効率化・公共交通維持を目的とした大手3社の事業では、路線長20~40kmで1日5~12便ダイヤのなかで片道1便のみのものが多くを占めること等が明らかになった。
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甲斐 慎一朗, 和田 健太郎, 堀口 良太, 邢 健
2023 年9 巻2 号 p.
A_280-A_287
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
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本研究は,近年提案された連続体交通流理論に基づき,国内複数のサグ・トンネルにおける交通容量低下 (CD: Capacity Drop) 現象の分析を行ったものである.具体的には,高速道路会社が 2019 年の 1 年間で集計した渋滞イベントデータを参考に,渋滞区間(および渋滞イベント)を選定し,ETC2.0 プローブデータおよび車両感知器データを用いてモデルのキャリブレーションを行った上で,安全車間時間,ボトルネック下流端における加速度パラメータ等を推定する.そして,理論の汎用性を確認するとともに,推定されたパラメータの傾向を分析し,ボトルネック区間がサグのどこで顕在化するかはまちまちであること,安全車間時間の大小が概ね渋滞発生後捌け交通量 (QDF: Queue Discharge Flow rate) の絶対レベルを決めていること,を示す.
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片井 拓真, 嶋本 寛
2023 年9 巻2 号 p.
A_288-A_296
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
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本研究では宮崎市においてバスレーン規制が本格実施された前後の期間を対象として,プローブデータを集計した経路交通量と逆推定モデルにより推定された経路交通量の比較を行った.その結果,バスレーン規制後に相当する 2 月において,規制時間帯中はバスレーン規制区間のみならず規制区間周辺の交通量も減少する一方で,規制時間帯前後はバスレーン規制区間と規制区間周辺の交通量が増加するという両者で共通の傾向にあることを確認した.一方,両者の異なる傾向として,プローブデータの集計結果では,規制後に相当する 2 月の規制時間帯中において,規制区間よりも離れた場所に位置する有料道路の通過台数が増加したが,逆推定モデルにより推定された経路交通量ではそのような傾向が見られないことを確認した.
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神林 怜, 松本 修一, 櫻井 淳, 山中 英生, 吉田 長裕
2023 年9 巻2 号 p.
A_297-A_304
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
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65 歳以上の免許保有者は、2021 年度末には 1,900 万人を超え、全免許保有者の 23%以上を占めていることや、高齢者の交通事故の割合が増えていることから、高齢者に対する交通安全対策の構築が急務になっている。本研究では、全方位視野協調型シミュレータを用いて、交差点における自動車の左折および自転車の直進時における自転車の車道走行、歩道ショートカット走行、歩道走行に関して、高齢ドライバ、若年ドライバでの錯綜時の安全性を比較した。その結果、以下のような知見を得ることが出来た。1.最接近距離に関しては、どの走行においても高齢ドライバの方が大きい傾向がみられる。2.最小 TTC に関しては、若年ドライバの方が小さな値を示すが、安全に感じる割合に関しては、若年ドライバの方が多い。3.CS と DS での不安感を比較すると CS の方が不安に感じる割合が少ない。
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鈴木 丈昭, 宇野 伸宏, 金崎 智也, 中野 総士, 安田 幸司, 中川 真治
2023 年9 巻2 号 p.
A_305-A_316
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
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一般道の渋滞は依然として交通工学において対応すべき重要な問題である.近年の ICT の発展により様々なビッグデータが蓄積されているが,その利活用は十分とは言い難い.そこで本研究では,ETC2.0 プローブデータを用いて一般道の主なボトルネックである信号交差点に着目して交通状況を整理し,国土数値情報等のその他ビッグデータを活用して道路構造・土地利用等に関するデータを整理・統合利用することで,一般道の渋滞発生要因を定量的に分析する.XGBoost を用いた機械学習モデルを構築し,SHAP による解釈を試みた結果,時間帯交通量等が渋滞発生に,左折車線延長等が渋滞抑制に影響することを確認した.また,個別の信号交差点に着目した渋滞対策の効果予測より,右折車線の延伸による渋滞抑制への影響を確認した.
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松尾 幸二郎, ヌッサカ ニムマヴォン , ミタル チャクマ , 宮崎 耕輔, 杉木 直
2023 年9 巻2 号 p.
A_317-A_325
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
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本研究では,交通公園の交通安全教育への寄与に関する基礎的な研究として,児童の交通公園の利用経験が交通ルール認識に与える影響について把握を行うことを目的とし,豊橋市の児童およびその保護者を対象としたアンケート調査により,豊橋市内の交通公園の利用頻度と交通ルール認識との関係の分析を行った.結果として,入学前の交通公園の利用がない児童に比べて,利用経験がある児童は,自転車乗用時に「止まれ」の場所で一時停止をする行動が高まることや,無信号横断歩道で一時停止して横断者へ道を譲るという意識および行動が高まることなど,一部の交通ルールの認識に良い影響を与えていることが示された.一方,自転車の左側通行については,入学前の交通公園の利用頻度によって意識は向上するものの,行動までには繋がっていないことも示された.
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和田 健太郎, 金崎 圭吾, 西田 匡志, 平井 章ー
2023 年9 巻2 号 p.
A_326-A_334
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
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本研究は,小仏トンネルに渋滞対策として導入された音声注意喚起(速度回復情報提供)システムによって,なぜ渋滞発生時交通量,渋滞発生後捌け交通量等の交通性能の改善がもたらされたのかを考察する.具体的には,近年提案された最新の交通流理論(Jin, 2018; Wada et al., 2020)に枯づく実証分析をシステム導入前後のデータに対して行い比較する.そして,(i) 渋滞発生時/渋滞発生後捌け交通量の改善はボトルネック区間における「安全車間時間の短縮」という共通のメカニズムにより説明できること,(ii) 渋滞中のボトルネック下流の加速度向上は必ずしも捌け交通量の改善には繋がっておらずさらなる改善の余地があること,を示す.
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伊勢 昇, 日野 泰雄
2023 年9 巻2 号 p.
A_335-A_341
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
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財政が逼迫する地方自治体が増えつつある中で、公共交通空白地域の解消や交通弱者のモビリティ確保など公益的な観点から運行されるコミュニティバスにおいても、その利用促進や収支の改善、補助支出の削減が重要な課題となっている。それ故、多くの地方自治体では、当該課題の解決も視野に入れて、コミュニティバスのサービス内容の模索が続けられている。このような中で、コミュニティバスの OD 需要の影響要因を定量的に明らかにすることは重要な研究課題の 1 つと言える。そこで、本研究では、コミュニティバスの出発バス停(バス停O)と到着バス停(バス停 D)の徒歩圏特性やその他の公共交通施設との位置関係、バス停 OD 間の距離に着目し、バス停 OD 需要との関係について定量的に明らかにすることを主たる目的とする。
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坪井 志朗, 三村 泰広, 嶋田 喜昭, 菅野 甲明
2023 年9 巻2 号 p.
A_342-A_348
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
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近年、自転車が身近で有用な移動手段として重要な役割を担っている。また、自転車が安全に走行するためには、自転車と自動車、自転車同士、自転車と歩行者との錯綜機会を少なくすることが重要である。本研究では、愛知県内において自転車通行空間を整備している区間を対象に、事故件数の変化やその要因分析から自転車関連事故への影響について検討した。その結果、自転車通行空間整備前後1年間の短期的な自転車関連事故件数の変化の面では即効的な整備効果は確認できなかったこと、車道混在や自転車専用通行帯を整備することで自転車関連事故が減少するものの、車道混在整備では自転車が第一当事者となる事故が、自転車専用通行帯整備では自転車が第二当事者かつ単路での事故や出合頭の事故が増加する恐れがあることが示唆された。
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望月 泰尚, 小西 充峻, 森本 章倫
2023 年9 巻2 号 p.
A_349-A_356
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
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自動運転車や電気自動車の導入、およびシェアリングサービスの普及は、自動車利用環境を大きく変化させると予想されている。今後、多様な交通機関を円滑に乗り換えるためには、駅から住宅地までを結ぶ端末交通を含む交通システムの整備に加えて、乗換やEV充電等複数の機能を持つ交通拠点の整備が必要となる。本研究では、交通拠点の現状把握のためモビリティハブとして活用される交通拠点の事例を整理した上で、交通拠点の配置が社会に与える影響を定量的に評価することを目的とする。シミュレーションを通して、交通拠点を多く配置するほど相乗りの有無による影響が大きくなること、また走行距離や車両導入費用といった指標の間にトレードオフの関係があることを定量的に把握した。
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葛西 誠, 長谷川 裕修, 井上 誠
2023 年9 巻2 号 p.
A_357-A_366
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
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単路部ボトルネックとなる区間では、車両追従挙動が他区間と異なること、特に相対速度等への反応遅れが微小速度擾乱とそれによる減速波増幅伝播に繋がって渋滞発生するとの仮説が有力である。本研究は阪神高速 ZTD に 2 種類の追従挙動モデルをあてはめ、区間毎の反応遅れをはじめとした追従挙動モデルのパラメータ推定値の分布を考察する。区間毎のパラメータ推定にはいくつかの技術的課題があるため、0.5km 区間毎に重みの異なる最適化問題として推定を行なう。非線形追従挙動モデルとして基本的な Gazis モデルを修正したモデルを用いてパラメータ推定を行なった結果、区間毎に反応遅れの異なる傾向が確認される。ただし、ボトルネックと推測される区間で反応遅れが小さい。また渋滞流下のみの推定結果ではボトルネック下流での反応遅れが大きい。
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和田 駿一, 高橋 翔, 萩原 亨
2023 年9 巻2 号 p.
A_367-A_375
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
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ドライバ不在の自動運転車が普及すると,歩行者は車の行動意図を読み取りにくくなる.本研究では,無信号横断歩道において歩行者に接近車の意図を伝える双方向コミュニケーションを可能とする情報提示の効果を検証することを試みた.情報提示として,歩行者に横断を促す「アイコン」,減速を表す「フロントブレーキランプ」,双方向のコミュニケーションを考慮した「視線に応じたアイコン」を比較した.Unityを用いて仮想現実(VR)内の接近車に情報を表示させた.VRを用いて,14名の実験参加者による横断歩行実験を実施し,情報提示条件別に接近車の減速認知と横断判断を評価した.フロントブレーキランプを表示することで接近車の減速認知時間が早まった.視線に応じたアイコンでは,フロントブレーキランプと併用することに横断判断が早まった.
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永見 豊, 呉 敏, 古林 拓弥
2023 年9 巻2 号 p.
A_376-A_385
発行日: 2023/02/01
公開日: 2023/02/24
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路面標示は運転者の視野の大部分を占めることから、メッセージの伝達に有効であり、法定外表示として様々な文字標示が敷設されている。筆者らは路面文字が縦横比 1:1 にみえる立体文字標示の開発を進めており、その可読性の高さを特徴として挙げているが、視認距離や可読距離の計測は行っていない。そこで、本研究では、基礎的なデータを蓄積することを目的として、現行の路面標示と立体文字標示の種類別に運転者視点による視認距離と可読距離の実測実験を行った。その結果、視認距離は 63~75m の範囲で路面標示の種類および被験者の年齢の影響は小さかった。可読距離は 19~42m で標示の種類に影響し、立体文字標示は現行の標示と比べて 13~20m 距離が大きいことが分かった。
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