京都大学の医学部長と総長、総合科学技術会議議員を務め、昨年暮れに JST研究開発戦略センターの首席フェローに就任した。開発途上の治療法や治療機器を実際の患者で試す「橋渡し研究」について政策提言する任務を担う。抱負と問題意識を聞いた。
光触媒は世界に胸を張れる国産技術だが、その応用はこれまで環境浄化に限られていた。しかし、最近、新たな光触媒が登場し、「光による水の分解」という現象が再び注目されている。太陽光で水から水素を生産できる日は、いつ来るのだろうか。
細胞内の生理作用に関与するカルシウムイオン。その制御にかかわるタンパク質分子の正体を突き止めた東京大学医科学研究所の御み こ し ば 子柴克彦教授は、国際共同研究(ICORP)で、この分子と周辺の細胞内機構をさらに追い続けており、一歩進んだ新たな展開が見えてきた。
心臓外科系の手術などには医療用接着剤が使用されている。接着力が強ければそれだけ人体への毒性も高いという点が問題となっていたが、人の体内にある成分を利用した、体に優しくかつ強力な接着力のある材料が開発された。
2005年11、12月に、新潟、高知、宮崎、岩手の順に開館し、本格活動をはじめたJSTサテライト。役割は大都市に設置された研究成果活用プラザ(全国8ヵ所)と同じだが、中小の都市であるがゆえに、めざすターゲットも、そのやり方も少し異なるようだ。
今年で 4回目となる「全国こども科学映像祭」が開かれた。表彰台に上がる、母と娘、祖父と孫、子どもたち。科学をテーマにした映像祭の受賞作品を見ると、家族たちのさわやかな触れ合いが映し出されていた。
「女性研究者として大変なことは?」とよく聞かれるが、研究はいつでも面白いし、3人の娘の子育ても楽しかった。今回紹介する女性たちも、栄誉はともかく、研究の喜びと人生の楽しみをたっぷり味わったことが、伝記から伝わると思う。