JSTは、急速に変容する社会に対応し、日本にイノベーションをもたらす新たな潮流の起点となる独創的なネットワーク型研究所としての機能を確立すべく、組織改革のためのイニシアチブ「濵口プラン」を策定し、変革に挑戦してきました。その挑戦の一端が、課題解決型の研究開発事業である「未来社会創造事業」の創設や、科学技術と社会をつなぎ未来を共創するためのオープン・プラットフォームづくりです。今年は「濵口プラン」による改革に取り組んで3年の折り返し地点です。JSTがネットワーク型研究所として、社会により大きな付加価値を提供できるよう、ここからさらに改革を加速してまいります。
半世紀以上も化学者が挑み続けてきた「カーボンナノベルト」の合成が実現した。世界初の快挙を成し遂げたのは、名古屋大学大学院理学研究科の伊丹健一郎教授だ。この夢の分子はカーボンナノチューブの鋳型として、次世代材料と期待されるナノカーボン材料の精密合成や高機能化に道を拓く。
この10年ほどの間に、人工知能(AI)の技術は大きく発展した。現在、自動運転、医療、金融などさまざまな分野で導入されている。この流れは、AIとあまり縁がなさそうな天文学の分野でも進んでいる。東京大学大学院理学系研究科の吉田直紀教授は、宇宙観測によって得られたビッグデータをAIによって分析し、宇宙の理解を深める「統計計算宇宙物理学」の創出に取り組んでいる。
低消費エネルギーで駆動するガスセンサーをスマートフォンなどモバイル端末に搭載し、呼気による健康管理に利用しようと試みているのが、慶應義塾大学理工学部の内田建教授だ。ガスセンサーの電圧を制御して、検出する物質をたった1マイクロ秒で切り替え、異なる複数のガスを認識することに成功した。
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【研究成果】魚の脳器官で光の色を検出 色覚の起源にせまる
【研究成果】CREST DEOSプロジェクトの成果を基に国際標準が制定 コンピューターシステムの信頼性向上へ
【開催報告】科学と社会のこれからを考える サイエンスアゴラ in KOBEを共催