アスピリン (ASA) およびチクロピジン (TIC) の効果発現時期を明らかにするため, 経口投与後の血小板凝集能の経時的変動を検討した.慢性期脳血栓症患者18名 (ASA330mg/日連日投与10名, TIC200mg/日連日投与8名) を対象として, 投与前, 投与後1, 2, 4, 7, 14日目に採血し, 比濁法と血小板凝集塊を小, 中, 大に分類し測定可能なレーザー法 (AG-10, Kowa) で測定した.凝集惹起物質の終濃度は, collagen1, 2μg/m
l, ADP0.5, 5μMを使用し, 以下の結果を得た. (1), ASAは, collagen1μg/m
l凝集で投与1日目から血小板凝集能 (比濁法とレーザー法の中凝集塊, 大凝集塊) を抑制し, 投与12時間以内の検討ではcollagen2μg/m
l凝集で投与1時間後から血小板凝集能 (比濁法とレーザー法の大凝集塊) を抑制した. (2), TICは, ADP0.5, 5μM凝集の比濁法で投与2日目以降に抗血小板作用を示し始め, 4日目で最も強い作用を示した.
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