脳卒中
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22 巻 , 3 号
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  • 松嶋 康之, 安倍 基幸
    2000 年 22 巻 3 号 p. 373-378
    発行日: 2000/09/25
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    Norris Bulbar Scale(NBS)は筋萎縮性側索硬化症の球麻痺症状の評価として作成され,口唇や舌の機能,言葉の明瞭度,食事内容など13項目の尺度をそれぞれ4段階の順序あるカテゴリーで評価したものである.我々は脳血管障害に合併した構音障害のために当院にて言語療法を行った51名(平均年齢68.8歳,脳梗塞37名,脳出血14名)に対しNBSの評価を行い,発話明瞭度,最長発声持続時間と比較した.NBSの総得点(NBS score)は発話明瞭度,最長発声持続時間と有意な関連があり,構音障害の重症度を反映していると思われた.嚥下障害のある症例でNBSscoreは低い傾向にあった.言語療法がある程度進んだ時点でNBSの再評価を行ったが,初回評価時に比べ再評価時にはNBSscoreが有意に上昇していた.NBSは構音障害の程度を短時問に数値的に評価できる有用な指標であると考えられた.
  • 井林 雪郎, 吉永 まゆみ, 北園 孝成, 大星 博明, 藤島 正敏
    2000 年 22 巻 3 号 p. 379-386
    発行日: 2000/09/25
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    高血圧自然発症ラット(SHR)の両側総頸動脈同時結紮モデルを用いて,大脳組織エネルギー代謝,脳内アミノ酸およびモノアミン含量の変化,さらに最初期遺伝子群等のmRNA量の変化を捉え,これらに及ぼす新規急性期脳血管障害治療薬NS-7(Na+およびCa2+チャネル遮断薬)の虚血後投与の効果について検討した.1時間の脳虚血により,テント上脳組織乳酸含量は有意に増加し,逆にグルコースおよびATPは減少した.さらに,脳内アミノ酸の変動,Egr-1mRNA量の増加およびCREBmRNA量の減少傾向が認められた.NS-7(0.25mg/kg,i.v.)を虚血開始40分後に投与すると,脳内グルコース,ATPおよびCREBmRNA量の低下が改善された.NS-7は脳虚血前後の血圧,脳血流量および動脈血パラメータ諸量に影響を及ぼさず,SHR前脳虚血に基づく脳内エネルギー代謝障害およびCREBシグナル低下を改善することが明らかとなった.
  • 林 正道, 山本 康正, 大岩 海陽, 秋口 一郎
    2000 年 22 巻 3 号 p. 387-394
    発行日: 2000/09/25
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    大脳皮質下白質・脳室周囲にびまん性に広がる病変(WMH)は,慢性の虚血性病変を主体とするが,白質を灌流する髄質動脈領域が血行力学的に終末領域に相当するため,特に,主幹動脈の狭窄性病変が血行力学的にWMHを促進している可能性が指摘されている.今回,脳血管撮影を施行した血栓性虚血性脳疾患連続151例を対象に,MRI上のWMHと血管撮影上の頭蓋内外主幹動脈狭窄性病変の関連を検討した.前頭葉および頭頂葉皮質下のWMHの程度と,相当する主幹動脈の狭窄性病変の程度とは関連しなかった.WMHは高血圧,加齢と関連が強く,多発性ラクナと共存する傾向にあり,WMHはラクナと同様に,脳内細小動脈硬化が主病態と考えられた.一方,後頭葉皮質下のWMHは,椎骨脳底動脈の狭窄性病変とは関連しなかったが,椎骨動脈の左右差と有意に関連した.後頭葉皮質下のWMHは前頭葉および頭頂葉のWMHと成因が異なっている可能性がある.
  • 金藤 公人, 長束 一行, 山上 宏, 矢坂 正弘, 成冨 博章
    2000 年 22 巻 3 号 p. 395-402
    発行日: 2000/09/25
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    Multigated Dopplerによる微小塞栓信号の自動検出に際し,感度設定が検出精度にいかなる影響を与えるかについて,健常者4例,脳梗塞患者4例を対象とした検討を行った.健常者では,多数の信号が自動検出されたが信号強度はすべて10dB以下で,chirp音を伴う高輝度信号(MES)やchirp音を伴わない高輝度信号(weak HITS)はなかった.脳梗塞例では,抗血小板薬服用前,MESとweak HITS計17個(信号強度8dB以上)がみられたが,このうち8個は自動検出されなかった.自動検出されなかった信号の背景流速は有意に遅かった.抗血小板薬服用後,MESとweak HITSは全て消失したが,他の自動検出信号は不変であった.MES,weak HITSはいずれも微小塞栓を反映していると思われる.現在の自動検出機能は遅い血流速や強度設定に影響されて,これらの信号を見逃したり過剰検知する可能性が強く,改善を要する.
  • 岩本 俊彦, 小泉 純子, 高崎 優
    2000 年 22 巻 3 号 p. 403-410
    発行日: 2000/09/25
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    水飲み試験の一つである嚥下機能評価法(Smithard)の有用性を明らかにする目的で,本法を用いて脳梗塞患者の嚥下機能と予後との関係を検討した.対象は脳梗塞慢性期の102例(男性61例,女子41例)で,これらを異常所見の有無で陽性群(n=33)と陰性群(n=69)の2群に分類し,予後を2.2年間,追跡した.平均年齢は76.4歳で,罹病期間は陽性群(vs陰性群)が平均7.1年(vs4.4年)と長い傾向を示し,介助例,痴呆例も多かった.陽性群では観察期間中に15例(vs3例)が死亡し,年間死亡率は299%(vs2.2%)と有意に高かった(log-rank検定:x2=28.32,p<0.0001).陽性群の死亡例はいずれも誤嚥性肺炎で,予後に及ぼす嚥下の各評価項目では総合成績がハザード比12.3と最も高かった.以上より,本法は簡便なばかりか,誤嚥性肺炎のリスクの高い患者を同定することも可能で,脳梗塞患者の管理に有用であると考えられた.
  • 田村 哲也, 宇野 昌明, 永廣 信治
    2000 年 22 巻 3 号 p. 411-415
    発行日: 2000/09/25
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    経皮的reservoirを用いた動注化学療法は,その治療効果,低侵襲性から手術不能の肝悪性腫瘍に対し広く行われている.しかし,最近6年間に当院で経左鎖骨下動脈下にreservoir留置術を行った患者46名中5名(10.9%)に脳虚血症状が出現した.全例男性であり,留置から平均3.4カ月で発症している.そのうち4例はCTまたはMRIで椎骨脳底動脈灌流領域に脳梗塞巣(1例は出血性脳梗塞)を認めた.また2例については経食道心エコー(TEE)にて留置カテーテルに付着した血栓を確認しており,このことからカテーテルに付着した血栓による脳塞栓症が疑われた.出血性脳梗塞を除く4例に抗凝固療法を施行し,再発は認めていない.脳梗塞の合併は患者のQOLを著しく損なうものであり,今後は留置部位の変更,予防的ワーファリンの投与等十分に検討する必要があると思われた.
  • 成冨 博章, 江口 恒良
    2000 年 22 巻 3 号 p. 416
    発行日: 2000/09/25
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
  • 河井 信行, 岡内 正信, 川西 正彦, 国塩 勝三, 長尾 省吾
    2000 年 22 巻 3 号 p. 417-422
    発行日: 2000/09/25
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    Intraischemic mild hypothermia has been shown to be neuroprotective in transient focal ischemia. As a more clinical relevant issue, the effect of postischemic hypothermia on cerebral infarction in a rat model of reversible focal ischemia was investigated. Rats were subjected to 2 hours of middle cerebral artery (MCA) occlusion followed by 22 hours of reperfusion under the following protocols : (1) rats were treated with normothermia (37.0°C, 4 hours) and then housed in a room maintained at 25°C for 18 hours; and (2) rats were treated with hypothermia (33°C, 4hours) and then housed in a cold room maintained at 5°C for 18 hours. After 24 hours of the MCA occlusion, a significant reduction in volume of infarction was found in the postischemic hypothermia group compared to the normothermic group. Postischemic hypothermia also significantly reduced the accumulation of poymorphonuclear leukocytes (PMNLs) and suppressed the overexpression of intercellular adhesion molecule-1 (ICAM-1) mRNA. In conclusion, ischemic brain damage can be reduced by a mild and prolonged postischemic hypothermia in a focal model of transient cerebral ischemia. The neuroprotective mechanism of postischemic hypothermia may be mediated by suppression of leukocytemediated inflammation after ischemia and reperfusion.
  • 仁藤 智香子, 神谷 達司, 上田 雅之, 有井 孝子, 片山 泰朗
    2000 年 22 巻 3 号 p. 423-428
    発行日: 2000/09/25
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    Hypothermia has a neuroprotective effect for ischemia. The aim of this study was, therefore, to determine whether mild hypothermia (35°C) would enhance neuroprotecive effects of immunosuppressant FK 506 for focal ischemia. The left MCAO were occluded for 2 h by intraluminal suture and reperfused for 24 h. Animals were randomly devided into the following four groups. (I) vehicle-treated, normothermic (37°C) group (II) vehicle-treated, mild hypothermic (35°C) group (III) FK 506-treated, normothermic (37°C) group (IV) FK 506-treated, mild hypothermic (35°C) group. FK 506-treated animals received a single injection of FK 506 (0.3 mg/kg) intravenously 120 min after the onset of ischemia, while vehicle-treated groups received same dose of vehicle. The cortical and striatal infarct volume in group IV was significantly reduced compared with that in group I (p<0.001), whereas there was no significant difference between group II or III and group I. Moreover, edema volume in group IV was significantly smaller than that in group I (p<0.05). These results demonstrate that a combined therapy with mild hypothermia (35°C) and FK 506, each has no neuroprotective effects alone, significantly reduces the ischemic brain damage and enhances neuroprotecive actions for focal ischemia in rats.
  • 土肥 謙二, 神保 洋之, 池田 幸穂, 松本 清
    2000 年 22 巻 3 号 p. 429-434
    発行日: 2000/09/25
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    近年注目されているcyclooxygenase(以下COX)阻害剤であるindomethacin(以下IND)を応用した薬理学的脳温管理法(Pharmacological Brain Cooling;PBC)を出血性脳卒中46例に施行した.【脳温管理法】脳温と脳圧測定下にIND坐剤(100mg)を投与した.さらに鼻腔内へ冷気を送風する熱放散冷却法(Thermoradiatine Brain Coolong:TRBC)を併用した.維持はIND(6mg/kg/day)の投与と室温の調節で行った.【結果】予後および機能予後はPBC群が非治療群より良好でSAH症例における症候性脳血管攣縮の合併率も優位に低かった.また,SAH症例における髄液中IL-1β濃度も抑制されていた.【考案】本法は脳温下降効果だけではなく,COX阻害剤であるINDの薬理作用が直接的あるいは間接的に生命予後及び機能予後を向上させたものと考えられ従来の脳低温管理の煩雑性や問題点を改善しうる有用な方法であると考えられた.
  • 高里 良男, 正岡 博幸, 早川 隆宣, 秋元 秀昭, 倉本 憲明
    2000 年 22 巻 3 号 p. 435-439
    発行日: 2000/09/25
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    予後不良が高頻度とされる急性脳主幹動脈閉塞の予後向上を目指して局所動注血栓溶解(A群21例)を行い,さらに脳低体温を追加(B群21例)した.両群を比較分析した.A群は平均67.6歳の意識障害(平均GCS 8.6)と局所神経脱落症状を呈した初期21例の患者で,マイクロカテーテルで血栓を破砕しながらpro-urokinase (pro-UK)の局所動注を行った.B群は上記治療後に脳低体温(35℃×3日,全体7日)を追加した平均63.4歳,平均GCS 9.7の後期21例である.再開通率は76%で,平均発症―血栓溶解終了時間はA群226分,B群219分であった.A群の転帰良好(GR+MD)は47%で,出血性梗塞と急性脳腫脹による予後不良が33%あった.血液脳関門機能の維持を主目的とした脳低体温を追加したB群では重症脳損傷は目標温到達の遅れた2例のみで,転帰良好は62%であった.急性脳主幹動脈閉塞の治療として局所動注血栓溶解と脳低体温の組み合わせにより予後良好な結果が期待できる.
  • 山脇 健盛, 成冨 博章, 長束 一行, 宮下 光太郎, 森脇 博
    2000 年 22 巻 3 号 p. 440-446
    発行日: 2000/09/25
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    超急性期の重症心原性脳塞栓症患者13例(年齢59±11歳,男9例)に軽微低体温療法を施行した.閉塞血管は内頸動脈7例,中大脳動脈5例,脳底動脈1例で,入院時のNIH Stroke Scaleは12~37(中央値25)であった.低体温は,発症後6時聞以内に導入し,3~7日間脳温33℃に維持した.2例が急性期に死亡,1例は早期に開頭術施行となった.開頭例を除く12例の90日後の転帰は,modified Rankin Scale 2以下の良好例が4例(33%),Barthel Index 75以上の良好例は6例(50%)であった.CT所見の特徴は,出血性変化や造影効果が少なく,脳浮腫像も軽微であった.3例では梗塞巣が徐々に拡大し発症後3~7日で梗塞巣が完成し,いずれも閉塞血管が再開通していない例であった.軽微低体温療法は,心原性脳塞栓症発症後の超急性期に導入すれば,神経細胞と血液脳関門を保護することにより効果を発揮するものと考えられ,さらに脳梗塞のtherapeutic time windowを拡大する可能性が示唆された.
  • 刈部 博, 佐藤 清貴, 清水 宏明, 冨永 悌二, 長嶺 義秀, 甲州 啓二, 藤原 悟, 吉本 高志
    2000 年 22 巻 3 号 p. 447-450
    発行日: 2000/09/25
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    Intraoperative mild hypothermia has been used during cerebral aneurysm surgery to reduce ischemic injury induced by temporary vessel occlusion and brain retraction. This study investigated the effect of intraoperative mild hypothermia on cerebral blood flow (CBF) after surgery for aneurysmal subarachnoid hemorrhage (SAH). Twenty-four patients with ruptured internal carotid or middle cerebral artery aneurysms in preoperative Hunt & Hess grade II or III underwent aneurysm clipping within 72 hours after SAH. During surgery, patients were randomly assigned to either intraoperative mild hypothermia (33°C, n=12) or normothermia (37°C, n=12). Brain SPECT with 99mTc-HMPAO or with 99mTc-ECD was performed on day-4, -7, and -14 after SAH. Regional CBF was determined in the basal ganglia, cingulate, frontal, and frontoparietal cortices using a semi-quantitative method. CBF in the frontal cortex ipsilateral to the aneurysm was significantly higher in the hypothermia than the normothermia group on day-4 (p<0.01), but not day-7 or-14. There was a similar trend in the the ipsilateral frontoparietal cortex, but not significant. There was no difference in regional CBF in the ipsilateral cingulate cortex and basal ganglia, and all contrateral regions during the study period. Intraoperative mild hypothermia may reduce the severity of ischemia induced by intraoperative temporary vessel occlusion and brain retraction, thus ameliorating postoperative CBF impairment.
  • 川村 伸悟
    2000 年 22 巻 3 号 p. 451
    発行日: 2000/09/25
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
  • 山田 和雄, 松本 昌泰
    2000 年 22 巻 3 号 p. 452
    発行日: 2000/09/25
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
  • 伊東 大介, 棚橋 紀夫, 村田 満, 福内 靖男
    2000 年 22 巻 3 号 p. 453-456
    発行日: 2000/09/25
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    脳血管障害の発症には,環境因子とともに遺伝因子も関与していることが知られている.我々は,後ろ向き研究により虚血性脳血管障害における遺伝的危険因子を検討した.対象は虚血性脳血管障害患者226例と健常者300例より文書にて許可を得た上,遺伝子解析を行った.対象遺伝子は,動脈硬化の成因,血液凝固系,白血球の機能,老化に関与する遺伝子多型13種に注目し解析した.
    健常者と比して虚血性脳血管障害患者においてC242TNADPHオキシダーゼp22PHOXのCT+TT型,145Thr/Met血小板膜糖蛋白IbαのTM+MM型を有する頻度が有意に高値であった.さらに,ロジスティック回帰分析においても有意差を認め独立した危険因子であることが示唆された.以上より,p22PHOX,血小板膜糖蛋白Ibαの遺伝子多型は虚血性脳血管障害患者の新しい危険因子と成りうることが示唆された.
  • 本望 修, 秋山 幸功, 佐々木 祐典, 上出 廷治, 端 和夫
    2000 年 22 巻 3 号 p. 457-461
    発行日: 2000/09/25
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    過去の疫学的研究より,脳動脈瘤の発生機序に遺伝的因子が強く関わっている群の存在が示唆されている.今回われわれは,脳動脈瘤患者におけるPKD 1geneの異常を解析し,脳動脈瘤発生への関与を検討した.脳動脈瘤患者38名の末梢血白血球より抽出したgenomic DNAのPKD 1geneの遺伝子変異を検索した.また,変異が認められたものに関しては,全塩基配列を決定した.結果は,多発性嚢胞腎症の既往がない多発性脳動脈瘤患者にPKD 1gene変異を高率に認めた.PKD 1 geneに変異を認めた多発性脳動脈瘤患者2人は,いずれも脳動脈瘤破裂で発症し,動脈瘤は両側MCAに鏡面像を呈して存在していた.以上,PKD 1 geneの変異は多発性嚢胞腎症を発症していない患者においても脳動脈瘤発生の危険因子である可能性があり,今後の更なる検討が必要である.
  • 片岡 大治, 宮本 享, 森本 将史, 橋本 信夫, 久米 典昭
    2000 年 22 巻 3 号 p. 462-467
    発行日: 2000/09/25
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    閉塞性脳血管障害発症の基盤となる粥状動脈硬化の発生・進展過程において酸化LDLは血管内皮細胞の機能を傷害し,マクロファージの泡沫化をきたすと考えられている.この度,我々は新しい酸化LDL受容体としてLectin-like oxidized LDL receptor-1(LOX-1)を同定した.LOX-1は血管内皮細胞より同定され,その発現は炎症性サイトカインや血流シェアストレスなどの刺激により誘導される.また,頸動脈動脈硬化病変の初期病変を覆う内皮細胞においてLOX-1の発現が確認された.LOX-1はin vitroのマクロファージ及び血管平滑筋細胞にも存在し,頸動脈動脈硬化病変に集簇するマクロファージ及び内膜平滑筋細胞に強い発現がみられた.これらより,LOX-1が血管内皮細胞の機能障害やマクロファージの泡沫化などに関与して,動脈硬化において何らかの重要な役割を果たしていることが示唆される.
  • 豊田 一則, 大星 博明, 中根 博, 井林 雪郎, 藤島 正敏, 植田 敏浩, Donald D. Heistad
    2000 年 22 巻 3 号 p. 468-471
    発行日: 2000/09/25
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    Gene transfer to cerebral arteries is an appealing strategy to modulate vascular function, and an possible technique for treatment of verebrovascular diseases. We have recently reported that gene transfer of calcitonin gene-related peptide in vivo to rabbits prevented constriction of the basilar artery in vivo after experimental subarachnoid hemorrhage, both when the vius was applied before and after hemorrhage. Here, we demonstrate results of this study, and discuss the possibility of gene therapy for stroke.
  • 藤村 幹, 森田-藤村 維子, 川瀬 誠, 近藤 健男, 吉本 高志, Pak H. Chan
    2000 年 22 巻 3 号 p. 472-476
    発行日: 2000/09/25
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    Recent studies have shown that release of mitochondrial cytochrome c is a critical step in the apoptosis process. We have reported that cytosolic redistribution of cytochrome c in vivo occurred after transient focal cerebral ischemia (FCI) in rats and preceded the peak of DNA fragmentation. Although the involvement of reactive oxygen species in cytosolic redistribution of cytochrome c in vitro has been suggested, the detailed mechanism by which cytochrome c release is mediated in vivo has not yet been established. In this study we examined the subcellular distribution of the cytochrome c protein in both wild-type mice and heterozygous knock-outs of the Mn-SOD gene (Sod 2 - / +) after permanent FCI, in which apoptosis is assumed to participate. Cytosolic cytochrome c was detected as early as 1 hr after ischemia, and correspondingly, mitochondrial cytochrome c showed a significant reduction 2 hr after ischemia (p < 0.01). Cytosolic accumulation of cytochrome c was significantly higher in Sod 2 - / + mice compared with wild-type animals (p<0.05) . A significant amount of DNA laddering was detected 24 hr after ischemia, and increased in Sod 2 - / + mice. These data suggest that Mn-SOD blocks cytosolic release of cytochrome c and could thereby reduce apoptosis after permanent FCI.
  • 永山 哲也
    2000 年 22 巻 3 号 p. 477
    発行日: 2000/09/25
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
  • 苗代 弘
    2000 年 22 巻 3 号 p. 478-479
    発行日: 2000/09/25
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    中大脳動脈永久閉塞後に同側の頸部頸動脈を15分間一時遮断するモデルでGFAP欠損マウスはwild type littermatesと比較して48時間後の梗塞巣が有意に大きかった.さらに虚血中の局所脳血流量を経時的にモニターしたところ,GFAP欠損マウスでは局所脳血流量の低下がwild type littermatesと比較して有意に広範囲に及んだ.脳虚血の病態に星細胞とその中間径蛋白が重要な役割を担っていることが明らかとなった.
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