脳卒中
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27 巻 , 2 号
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  • 小澤 常徳, 藤井 幸彦, 田中 隆一
    2005 年 27 巻 2 号 p. 283-291
    発行日: 2005/06/25
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    急性期脳血栓症におけるエダラボン・オザグレル併用とオザグレル単独の治療成績を多施設・前向き・非ランダム化にて比較した.対象は発症24時間以内の脳血栓症で,単独群34例(男/女20/14例,平均72.0±11.5歳),併用群27例(男/女12/15例,平均66.5±10.7歳).患者背景には両群間に差はなかった.神経機能評価スケールのJSS-M(14日後9.9±8.8vs10.7±8.1;28日後7.0±7.5vs7.5±69),Barthel lndex(28日後75.1±28.7vs70.8±268;3カ月後77.1±33.2vs75.4±33.8),およびmRS(28日後2.47±1.58vs2.65±1.55;3カ月後1.96±1.62vs2.50±1.40)では両群間に差はなかった.患者個々の治療前と28日後のJSS-Mの差(-5.4±6.6vs-6.2±4.8)でも差はなかった.28日後と3カ月後のBarthel Indexの差では併用群で改善が認められる傾向があった(3.3±7.5vs13.8±24.3,p=0.06).28日後での良好予後(mRS=0~2)に関するロジスティック回帰分析では,エダラボン併用治療(OR0.647,95%CI0,303~1.381)に関与は認められなかった.急性期脳血栓症におけるエダラボンのオザグレル治療への併用効果は明らかではなかったが,併用患者での1カ月以降での改善の可能性は示唆された.
  • 井上 靖夫, 法里 高, 上田 聖, 小坂 恭彦, 天神 博志, 大和田 敬, 峯浦 一喜
    2005 年 27 巻 2 号 p. 292-298
    発行日: 2005/06/25
    公開日: 2009/12/07
    ジャーナル フリー
    頚動脈狭窄症に対する血行再建術として,頚動脈内膜剥離術(CEA)の有用性はすでに示されている.しかし,対側頚動脈の閉塞症や,両側頚動脈の高度狭窄症に対する両側のCEAでは,周術期合併症の頻度が高くなる.一方,血管内手術による頚動脈狭窄病変の治療は比較的侵襲が低い治療であると考えられる.今回5例の両側内頚動脈高度狭窄症と,5例の対側内頚動脈閉塞を伴った内頚動脈高度狭窄症に対して外科的血行再建術と血管内治療の併用療法を行い,血管撮影上の血管径拡張率,再狭窄率,合併症,脳梗塞予防効果,脳循環改善率について検討した.CEAのリスクが高い,多発性の高度狭窄病変を有する症例に対して血管内治療を適宜併用することによって,より侵襲の低い血行再建術が可能であった.
  • 佐藤 美佳, 長田 乾, 鈴木 明文, 師井 淳太, 佐々木 正弘, 中瀬 泰然, 大楽 英明
    2005 年 27 巻 2 号 p. 299-303
    発行日: 2005/06/25
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    初回症候性脳出血患者のMicrobleeds(MB)の有無で,臨床所見や画像所見の相違について検討した.174例中,MB陽性例は65.5%で,皮質・皮質下(39.6%)に最も多く認められた.MB陽性/陰性群の比較検討では,年齢,性差,高血圧,糖尿病,高脂血症,入院時血圧,入院時および退院時のJapan Stroke Scale,血腫量には有意差がなかった.MB陽性群では,抗血栓薬の内服,ラクナ梗塞数,Leuko-araiosis(LA)の重症度が有意に高値であった.ロジスティック解析では,LA重症度がオッズ比2.20でMBに対する独立した因子であった.今回の結果よりMBはラクナ梗塞,特にLAと関連が深いと考えられた.また,MB陽性群で抗血栓薬の内服が高率だったことから,抗血栓薬投与前にMBやLAを評価することで,抗血栓薬内服中の出血のリスクを軽減できる可能性が示唆された.
  • 野村 恭一, 高砂子 由佳子, 木下 俊介, 三井 隆男, 富丘 亮, 島津 邦男
    2005 年 27 巻 2 号 p. 304-310
    発行日: 2005/06/25
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    脳梗塞の病態に白血球,血管内皮細胞接着分子の関与が注目されている.今回,PDE阻害作用を有するibudilast(ケタスR)のリンパ球,血管内皮細胞の接着分子の発現,および血清サイトカインに対する作用について検討した.慢性期ラクナ梗塞8例,健常対照26例を対象とし,慢性期ラクナ梗塞患者にはibudilast30mg/日を3カ月間投与した.慢性期ラクナ梗塞患者と健常対照の比較では,血管内皮細胞接着分子(slCAM-1,sVCAM-1),およびTNF-aを除く血清サイトカイン(IFN-γ,IL-2,IL-4,IL-5,IL-10)は有意に高値を示した.ibudilast投与後のsICAM-1,sVCAM-1は,投与前に比較しいずれも有意に低下した(p=0.0499,P=0.0280).一方,リンパ球接着分子および,血清サイトカインには有意な変化はなかった.ibudilastは,慢性期ラクナ梗塞患者の血管内皮細胞接着分子を抑制し,脳血管障害の再発を予防する可能性が示唆された.
  • 門脇 秀和, 山口 修平, 卜蔵 浩和, 飯島 献一, 小林 祥泰
    2005 年 27 巻 2 号 p. 311-316
    発行日: 2005/06/25
    公開日: 2009/12/07
    ジャーナル フリー
    脳梗塞を発症時と10カ月以上経過後T2*強調画像を撮像した44例を対象として,無症候性微小脳出血(MBs)数を計測し,その経時的変化に影響を及ぼす因子に関して検討を行った.MBsの出現部位,脳梗塞の病型,危険因子,抗血栓薬の種類および血圧値との関連について統計解析した.高血圧症を有する例で入院時のMBs数が多く,退院時の収縮期血圧が140mmHg以上の群と年齢が75歳以上の群で,有意にMBs数およびその増加数が高いことが示された.また治療薬との関連では,抗血小板薬単独投与ではワーファリン単独投与よりMBsの増加数が大きい傾向が認められた.一方,MBsの脳内分布,脳梗塞の病型間や高血圧以外の危険因子では,MBs数およびその増加数に有意差を認めなかった.以上のことより,脳梗塞を発症しMBsを認める例,特に高齢者では,抗血小板薬の投与に際しては血圧の管理をより厳密に行うべきであると考えられる.
  • 高畠 望, 鈴木 明文
    2005 年 27 巻 2 号 p. 317-321
    発行日: 2005/06/25
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    中枢性無呼吸を呈した一側延髄外側梗塞の1例を報告する.症例は59歳男性.入院時,神経学的には,左延髄背内側・外側障害を示唆する所見,また画像検査では,左椎骨動脈解離に伴う左延髄外側梗塞を認めた.発症18時間後に突然の中枢性無呼吸が生じ,人工呼吸管理となった.また,神経学的には延髄内側,対側延髄背側へと障害が伸展した所見,画像的には延随背側の腫大を認めた.通常,中枢性呼吸障害は両側性脳幹障害でみられる.一側性延髄外側梗塞の場合でも,本症例のように,対側延髄への浮腫進展や圧迫により両側障害となることで,中枢性呼吸障害を生じる可能性があると考えた.
  • 加藤 恭三, 稲尾 意秀, 岡本 剛, 林 重正, 内藤 丈裕, 長坂 暢
    2005 年 27 巻 2 号 p. 322-326
    発行日: 2005/06/25
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
    くも膜下出血を伴わず,急性硬膜下血腫で発症した末梢性前大脳動脈瘤の2症例を経験した.2症例ともに初期診断時には破裂動脈瘤の診断がつかなかった為,緊急にて減圧開頭硬膜下血腫除去術のみを施行した.1例は術前3DCT angiographyを施行したが,撮像範囲の設定が狭かった為動脈瘤を発見できなかった.2症例ともに術前一時両側の瞳孔が散大したが,1例は意識障害も順調に回復,他の1例も意識障害は遷延化したものの救命することができた.術後血管撮影にて1例はA2~A3部の脳動脈瘤が発見され,後日脳動脈瘤クリッピング術を施行,術後の経過も順調でほぼ全回復の状態で退院した.他の1例はA3末梢部の動脈瘤が発見され,やはり後日開頭術を施行.クリッピングは困難で動脈瘤をトラッピングした.動脈瘤破裂による硬膜下血腫のなかには術前の状態が不良でも救命できる症例があり,積極的に手術に臨むべきと考えられた.
  • 2005 年 27 巻 2 号 p. 383
    発行日: 2005年
    公開日: 2009/06/05
    ジャーナル フリー
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