脳卒中
Online ISSN : 1883-1923
Print ISSN : 0912-0726
ISSN-L : 0912-0726
29 巻 , 4 号
選択された号の論文の14件中1~14を表示しています
原著
  • 齊藤 正樹, 高橋 明, 米増 保之, 本間 敏美, 柴田 和則
    2007 年 29 巻 4 号 p. 493-501
    発行日: 2007/07/25
    公開日: 2009/02/06
    ジャーナル フリー
    地域の非脳卒中診療施設へstroke teamで出張教育を行い, 施設を丸ごと教育し, かかりつけ医機能を強化した. 次に地域連携パスを導入し, 脳卒中の地域医療連携を開始した. stroke teamは急性期脳卒中病棟の脳神経外科医, 神経内科医, 看護師, 理学療法士, 言語聴覚療法士, ソーシャルワーカーで構成した. 対象はrt-PA静注療法を念頭に救急搬入が行われうる半径約30km圏内の非脳卒中診療施設の医師, 看護師, 看護助手, 薬剤師, 事務職員ら施設構成人員であった. 教育内容は脳卒中急性期診療の概要と, ストロークユニットで転帰改善に寄与したとされるクリニカルインディケーター, 特に, 誤嚥対策, 早期からのリハビリテーションプログラムの作成と介入, 出張教育先のニーズに基づいた認知症のケア, 抗血小板薬, 抗凝固薬の使用方法とリスク管理, などで, 脳卒中治療ガイドライン2004に準拠して複数回行った.
  • 山崎 貴史, 中瀬 泰然, 小倉 直子, 亀田 知明, 前田 哲也, 佐藤 雄一, 高野 大樹, 鈴木 明文, 長田 乾
    2007 年 29 巻 4 号 p. 502-507
    発行日: 2007/07/25
    公開日: 2009/02/06
    ジャーナル フリー
    急性期延髄梗塞連続114例を対象に臨床症状と画像所見との関連性を解析した. MRI所見は, 内側梗塞 (MMI) と外側梗塞 (LMI) に分類し, 発症年齢はMMI (68.3歳) がLMI (63.1歳) より有意に高齢であった. MMIはさらに錐体限局型と広範囲型に, LMIは背側型, 前腹側型, 後腹側型, 汎腹側型, 前外側型に分類した. MMIでは広範囲型が77.4%, LMIでは後腹側型が45.8%, 背側型が28.8%であった. MMIでは病巣分布にかかわらず顔を除く健側半身の感覚障害が49.1%, LMIの後腹側型で病側顔面と健側半身の感覚障害が55.6%にみられた. MMIは上部病変が66%, LMIは中部病変が66%であった. 上部病変では顔面麻痺, 中部病変で吃逆が高頻度に認められ, 入院時のMRIで偽陰性が有意に多かったことから, 急性発症の顔面麻痺や吃逆を伴う半身の感覚障害を呈するときには延髄梗塞が強く疑われる.
  • 岡本 憲省, 鴨川 賢二, 奥田 文悟, 川端 啓太, 立花 久大
    2007 年 29 巻 4 号 p. 508-513
    発行日: 2007/07/25
    公開日: 2009/02/06
    ジャーナル フリー
    【背景・目的】脳梗塞によるPure dysarthria (PD) の発症機序を明らかにするために, 責任病巣と脳血流について検討した. 【方法】対象は18名の構音障害を主症状とする脳梗塞患者である (男性9名, 女性9名 平均70.4±10.5歳). 病巣は11名が両側の多発性ラクナ梗塞, 4名が左側の内包・放線冠梗塞, 3名が橋梗塞であった. 脳血流は構音障害が持続していた発症10日以内に測定した. 123I-IMP SPECTによる3D-SSP統計画像を用いてPD群と対照群9名との群間比較を行った. 【結果】全例で両側性の血流低下が認められた. 特に, 前頭葉の弁蓋部で血流低下が顕著であった. 群間比較では, PD群において前頭葉の弁蓋部と内側部での血流がとくに左半球で低下していた. 【結論】3D-SSP解析により, 前頭葉の弁蓋部と内側部の血流低下がPDの発現機序に関与していることが示唆された. また半球間の比較では, 右半球よりも左半球の機能障害がより強くPDの発症に関与していることが示唆された.
  • 荒木 栄一, 鉾之原 敏博, 金森 祐治, 谷脇 予志秀, 山田 猛
    2007 年 29 巻 4 号 p. 514-519
    発行日: 2007/07/25
    公開日: 2009/02/06
    ジャーナル フリー
    高齢者で多くみられる大脳白質病変は虚血性変化と考えられているが, 白質病変が高度であれば脳梗塞発症の危険が高いことが指摘されている. 今回, 高度の大脳白質病変を背景に発症した脳梗塞の臨床像と画像所見の特徴を調べた.
    心原性脳塞栓を除く内頸動脈領域の梗塞で入院した133例の中で, 大脳に高度の深部白質病変がある22例を対象とした. 梗塞巣はMRI拡散強調像で調べた.
    神経症状は20例でラクナ症候群を呈した. しかし画像診断では, 多発性小梗塞が12例, branch atheromatous diseaseが6例, ラクナ梗塞が2例, その他のアテローム血栓性梗塞が2例であった. 高度の白質病変がない111例と比べると多発性小梗塞の割合は有意に高かった. 高度の深部白質病変がある症例では脳梗塞の発症時にラクナ症候群を呈することが多いが, 脳梗塞発症の背景には主幹動脈の動脈硬化病変が深く関わっていることが考えられる.
症例報告
  • 旭 雄士, 久保 道也, 桑山 直也, 林 央周, 若杉 雅浩, 丹下 大祐, 奥寺 敬, 遠藤 俊郎
    2007 年 29 巻 4 号 p. 520-526
    発行日: 2007/07/25
    公開日: 2009/02/06
    ジャーナル フリー
    症例1 : 63歳, 男性. 右完全片麻痺, 全失語にて発症. CTにて明らかな異常を認めず, 脳血管撮影にて巨大塞栓子による左頚部内頚動脈閉塞を認めた. 血栓の脇にカテーテルを進め末梢側で造影したところ, 内頚動脈分岐部で閉塞を認めた. 末梢部の血栓溶解を施行し側副血行路を開通させ, 症状の回復が見られたが, 2日後に頚部血栓が末梢へ移動し, 高度の後遺症が残存した. 症例2 : 79歳, 男性. 右不全片麻痺, 失語にて発症. 脳血管撮影では, 巨大塞栓子による左頚部内頚動脈閉塞を認め, 側副血行により左中大脳動脈が描出された. 左内頚動脈が逆行性に錐体部まで描出されていたため, 緊急で頚動脈血栓摘出術を施行し, 術後, 症状の改善が見られた. 巨大塞栓子による急性期頚部内頚動脈閉塞症は稀な疾患であり, 血栓溶解療法による再開通が困難で, 開通した場合でも末梢塞栓を起こしやすい. われわれが経験した2症例を踏まえ, 治療フローチャートを提唱する.
  • 中野 智伸, 後藤 洋二, 真野 和夫, 岡本 剛, 池田 浩司, 稲尾 意秀
    2007 年 29 巻 4 号 p. 527-531
    発行日: 2007/07/25
    公開日: 2009/02/06
    ジャーナル フリー
    症例は42歳男性. 左片麻痺, 意識障害にて発症. 精査の結果, 入院の約10日前に起きた冠攣縮性心筋梗塞による心原性脳塞栓症と診断した. 頭部CTで異常なく, 緊急脳血管造影で右内頸動脈閉塞を認めた. ガイディングカテーテルによる血栓吸引と局所線溶療法によって血行再建を施行し, 術後経過も良好だった. 冠攣縮の頻度は欧米人にくらべて日本人に高く, 冠攣縮性狭心症は器質性狭心症よりも患者の平均年齢が低い. 冠攣縮性心筋梗塞は本邦における若年性脳梗塞の原因となり得るので注意が必要である.
班研究紹介シリーズ
  • 峰松 一夫, 上原 敏志, 長谷川 泰弘
    2007 年 29 巻 4 号 p. 532-537
    発行日: 2007/07/25
    公開日: 2009/02/06
    ジャーナル フリー
    Although it is very important to establish an overall, objective evaluation system for assessing the quality of community-based stroke care, there has never been such a system in Japan. To overcome this problem, a research group for “the choice of indicators and the development of audit's system on the community-based stroke care” was organized with the support of a Grant-in-Aid from the Ministry of Health, Labor, and Welfare of Japan. In the United States (US) and Europe, an appropriate evaluation system using clinical indicators has been devised. In the US, the Joint Commission on Accreditation of Healthcare Organizations (JCAHO) conducts a certification of primary stroke centers (PSC) based on recommendations made by the Brain Attack Coalition (BAC). The JCAHO at Oak Brook, Illinois, is an independent, not-for-profit healthcare accrediting organization. We had an opportunity to visit the JCAHO and a primary stroke center of Northwestern Memorial Hospital, Chicago, in December 2006. Northwestern Memorial Hospital is a representative primary stroke center chaired by Professor Mark J. Alberts, a chairman of the BAC. We obtained useful information on evaluation systems for assessing the quality of acute stroke care during this visit. However, the system devised by the JCAHO does not evaluate the quality of the overall community-based stroke care. We should seek to establish a certification and audit system that is unique to our country while referring to that in the US and Europe.
「脳梗塞t-PA研究会」第1回研究集会 基調講演
「脳梗塞t-PA研究会」第1回研究集会 特別発言
「脳梗塞t-PA研究会」第1回研究集会 地域報告
「脳梗塞t-PA研究会」第1回研究集会 招請講演I
「脳梗塞t-PA研究会」第1回研究集会 招請講演II
「脳梗塞t-PA研究会」第1回研究集会 特別講演I
「脳梗塞t-PA研究会」第1回研究集会 特別講演II
feedback
Top