我々は,反復性経頭蓋磁気刺激(repetitive transcranial magnetic stimulation; rTMS)を,脳の可塑性を高めるための介入(neural plasticity enhancer)と位置づけ,低頻度rTMS と集中的作業療法の併用療法(NEURO プロトコール)を脳卒中後上肢麻痺に対して行ってきた.2015 年3 月の時点で,すでに1,700 人以上の患者が15 日間の併用療法を施行されているが,結果として,本併用療法は安全に導入され,これにより麻痺側上肢運動機能が改善することが確認されている.さらに我々は,治療成績を向上させるためにtheta burst stimulation,レボドパ,アトモキセチン,ボツリヌス毒素注射などもプロトコールに応用している.今後は,rTMS によるneural plasticity enhancement が脳卒中リハの中核になるものと期待される.
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