脳卒中
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4 巻 , 1 号
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  • 小川 彰, 関 博文, 吉本 高志, 鈴木 二郎
    1982 年 4 巻 1 号 p. 1-9
    発行日: 1982/03/25
    公開日: 2009/09/03
    ジャーナル フリー
    視床梗塞モデル犬を用い, 血管遮断及び血流再開による脳虚血病巣中心部の脳循環動態及び視床脳波の推移を組織学的検索と合わせて検討し, 脳波が脳虚血の変化を示すときの脳虚血の程度, 及び血流再開によって正常に回復する例と, 脳梗塞に陥る例の間にいかなる相違が存在するのかを明らかにした.
    脳波が脳虚血の変化を示すとき, その虚血の程度は約10ml/min/100gであり, この値は正常の約1/3の脳循環血液量であった.
    30分の虚血の後血流再開させた場合, 脳波は回復し, 脳梗塞の出現は認められず, 血流再開後のhyperemiaは認められないか, 認められても一過性であり, 血管反応性にも障害は認められなかった.
    一方, 60分以上の虚血の後血流を再開させた場合, 脳波は回復せず, 脳梗塞の出現を認め, 血流再開後長く持続するhyperemiaが認められ, 血管反応性にも障害を認めた.
  • 小川 彰, 関 博文, 吉本 高志, 鈴木 二郎
    1982 年 4 巻 1 号 p. 10-17
    発行日: 1982/03/25
    公開日: 2009/09/03
    ジャーナル フリー
    視床梗塞モデル犬を用いて, 2時間の血管遮断後に血流を再開し, restrospectiveな組織学的検討より分類した脳梗塞巣中心部, 辺縁部, 周辺部のrCBF及び脳波の推移について検討した.
    血管遮断によって, 中心部では高度の虚血が出現し, 脳波では電位の平低化と速波の減少を認めた。辺縁部では, rCBFに明らかな変化は認められなかったものの, 脳波は速波の減少と徐波の出現を認めた.周辺部では, 徐々に増強するhyperemiaの出現を認めたが, 脳波では明らかな変化は示さなかった.血流再開後は, 中心部及び辺縁部ともに長時間持続するhyperemiaが出現し, 炭酸ガス反応性に障害が認められた.脳波は平坦脳波へと移行した.周辺部では, 遮断中に出現したhyperemiaは血行再開とともに速やかに回復し, 炭酸ガス反応性には障害が認められなかった。脳波では, 明らかな変化は認められなかった.
  • 加藤 庸子, 片田 和広, 四宮 陽一, 佐藤 公俊, 神野 哲夫
    1982 年 4 巻 1 号 p. 18-24
    発行日: 1982/03/25
    公開日: 2009/09/03
    ジャーナル フリー
    1977年より1980年までの3年8カ月の間に名古屋保健衛生大学脳外科にて扱かったウイルス輪閉塞症手術施行例は18例で, その内小児例8例を中心に術前, 術後の脳血管撮影, CT, 臨床症状よりその手術適応及び時期に関し検討した. (結果) 小児ウイルス輪閉塞症は3型に分類された.Type1, ウイルス輪閉塞が前半部に止まり, モヤモヤ血管や側副血行路の発達が不十分な型で, 手術直後より臨床症状の改善を認める.Type2, 脳血管撮影上典型的な像を示し, ウイルス輪閉塞に豊富なモヤモヤ血管や側副血行路を伴い, 手術後数ヵ月内に臨床症状の改善を認めるもの。成人移行型, ウイルス輪閉塞を認めるが側副血行路はほとんど認めず成人型completed stroke型と同様の発症, 経過をとる.手術効果は少ない型. (結語) 小児ウイルス輪閉塞症の手術例短期及び中期予後は成人移行型を除いて良好であった.手術時期はtype1の時期が最もよい結果が得られた.
  • 光山 冬樹, 片田 和広, 四宮 陽一, 佐野 公俊, 神野 哲夫
    1982 年 4 巻 1 号 p. 25-29
    発行日: 1982/03/25
    公開日: 2009/09/03
    ジャーナル フリー
    保存療法にて良好な成績を得た, 最大径3cm以上の高血圧性小脳出血4症例を呈示し, 文献的考察を加えた.最大径3cm以上の血腫は直達術の適応ありとする報告が多いが, 特に高齢者ではこの基準の再考の余地があることを示唆した.
  • 篠原 幸人, 高木 繁治, 小畠 敬太郎
    1982 年 4 巻 1 号 p. 30-37
    発行日: 1982/03/25
    公開日: 2010/01/22
    ジャーナル フリー
    非侵襲的脳血流測定法である133Xe吸入法による脳血流測定値の再現性を本邦成人19例 (平均年齢51歳) について検討した.平均38分の間隔をおいての反復測定を行ったが, 133Xe 1分間吸入後脳各部からの133Xe減衰曲線のピークが1,000カウント以上を呈し充分量の133Xeが投与されたと思われる症例の脳両半球平均F1、 (脳灰白質血流) は第1回測定時79.3±18.4 ml/100g brain/min, 第2回測定時71.6±15.3を示し, ISI (initial slope index) も57.3±13.8から51.6±8.3へといずれも推計学的に有意に減少した.平均脳半球血流variation coefficient (V. C.) はF1 7.6%, ISI 13.9%, 個々の検出器のV. C.はF1 13.8%, ISI 14.6%であった.1, 2同目測定値の相関係数は両半球平均F1 0.95, ISI O.85であり, 個々の検出器ではF1 0.82, ISI 0.78と共に良好であった。本法により負荷前後に2回の脳血流測定を行い, その間に推計学的有意差があるか否かを判定する際に考慮すべき問題点を提起した.
  • 高木 繁治, 篠原 幸人, 小畠 敬太郎
    1982 年 4 巻 1 号 p. 38-43
    発行日: 1982/03/25
    公開日: 2010/01/22
    ジャーナル フリー
    非侵襲的脳血流測定法である133Xe吸入法による脳血流測定値の再現性に影響する諸因子を, 本邦成人19例 (平均年齢51歳) について検討した.個々の検出器から得られた脳局所のF1 (脳灰白質血流), ISI (initial slope index) のvariation coeffcient (V.C.) は同部位の検出器から得られた133Xeのカウント数の最高値と密接な関係を示した.すなわち全検出器についてのV.C.はF119.1, ISI 15.2であるが1,000カウント以上あるいは1,400カウント以上を示した検出器についてのV.C.はそれぞれF115.6, 11.6, ISI 14.6, 10.4であり, 良好な再現性を得るためには1,000~1,400カウント以上が必要であると考えた.さらにremaining activityのカウント数と再現性との関係について検討し, また2回測定を行った際に陥りやすい統計学上の誤謬についても検討を加えた.
  • 斉藤 武志, 田辺 貴丸, 森井 誠二, 高木 宏, 矢田 賢三
    1982 年 4 巻 1 号 p. 44-53
    発行日: 1982/03/25
    公開日: 2010/01/22
    ジャーナル フリー
    脳血管攣縮による乏血性神経症状発現症例8例に対してhyperdynamic therapyを行い, その効果と循環動態に与える影響について検討した.全例, 神経症状が血管攣縮によることを血管写で確認後, 血漿膠質浸透圧 (COP) を高いレベルに維持するためにalbuminの大量投与を行った.治療中, Swan-Ganz catheterを用いて循環血液量および心肺機能を監視し, 頭蓋内圧 (ICP) はsubdural balloon法により継時的に測定し記録した.
    本療法の結果, 8例中7例は神経症状が完全に回復し, 1例に神経脱落症状を残した.合併症を認めた症例はなかった.albuminの一日標準投与量は1.5~2.0g/kg, 平均投与期間は10日間, 治療中の一日平均輸液量は3,200mlであった.治療開始後, 心係数, 肺動脈楔入圧は有意に上昇し循環血液量の明らかな増加を認めたが, 血圧, 脈搏数は殆んど影響を受けず, ICP亢進を呈した症例もなかった.本療法におけるCOPのもつ意義について考察した.
  • 長木 淳一郎, 山口 武典, 平田 温, 田代 幹雄, 澤田 徹
    1982 年 4 巻 1 号 p. 54-62
    発行日: 1982/03/25
    公開日: 2009/09/03
    ジャーナル フリー
    症状の突発完成, 基礎疾患の存在, 他臓器塞栓症の合併を診断基準として, 274例の急性期脳梗塞から48例の確実な脳塞栓を分離し、臨床像の分析を行った.
    脳塞栓は非塞栓性脳梗塞に比べ重症例が多く, 傾眠以上の意識障害が半数以上にみられた.48例中11例が死亡し, 重篤な後遺症を残すものが多かった.椎骨脳底動脈系の塞栓は少なく, 内頚動脈系の塞栓が大部分を占め, 左右別の症例数に差は認められなかった.脳血管撮影では, 栓子所見を伴って主幹動脈の閉塞を示すものが多く, 高率に閉塞動脈の再開通現象がみられた.出血性梗塞は1/3の症例に起きたが, 出血性梗塞が症状の増悪因子となるとは言えなかった.脳のみならず, 全身諸臓器に塞栓現象が反復する傾向がみられ, これは脳塞栓の発症後2週間に集中する傾向があった.
    以上の特徴を有する脳塞栓を分離して取り扱うことは, 脳梗塞の治療上有用と考えられる.
  • 峰松 一夫, 山口 武典, 長木 淳一郎, 澤田 徹, 池田 正男
    1982 年 4 巻 1 号 p. 63-70
    発行日: 1982/03/25
    公開日: 2010/01/22
    ジャーナル フリー
    発症2週間以内に入院した脳塞栓80例, 非塞栓性脳動脈閉塞69例の2群を対象として, 発症前および発症後の血圧とCT上の梗塞巣の拡がりとの相関, 高血圧既往の有無による梗塞巣の拡がりの差, 転帰の差について検討した.
    塞栓群では, 発症前, 発症後急性期および慢性期の全ての時点において, また閉塞部位別には, 中大脳動脈主幹部および分枝閉塞の慢性期において, 平均動脈圧と梗塞巣の拡がりとの間に有意の正の相関関係が得られた.非塞栓群では, このような関係は見出されなかった.
    また塞栓群では, 高血圧既往のある群で, 梗塞巣が大きく, かつfunctional outcomeが不良であった.非塞栓群では, 高血圧既往の有無による梗塞巣の拡がりの差, 転帰の差は認められなかった.
    脳塞栓において, 血圧が梗塞巣の拡がりを規定する因子の1つであることを指摘した.
  • 1982 年 4 巻 1 号 p. 71
    発行日: 1982年
    公開日: 2009/09/03
    ジャーナル フリー
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