日本血管外科学会雑誌
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21 巻 , 7 号
選択された号の論文の18件中1~18を表示しています
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原著
  • 氏平 功祐, 森下 清文, 馬場 俊雄, 大堀 俊介, 佐賀 俊文, 馬渡 徹
    21 巻 (2012) 7 号 p. 763-768
    公開日: 2012/12/28
    ジャーナル フリー
    要  旨:【目的】腹部大動脈ステントグラフト内挿術(EVAR)の普及に伴い,腹部大動脈瘤(AAA)に悪性疾患を合併した患者にもとくに適応を制限することなくEVARを施行してきた.中期成績の検討からその是非を報告する.【方法】2007年4月から2011年4月までに当科で施行したEVAR 159例を対象とした.悪性疾患合併22例をM群,非合併137例をN群とし中期遠隔成績を比較した.平均観察期間はM群:15.0±2.1カ月,N群:16.3±1.0カ月だった.群間で悪性疾患の合併以外に患者背景の差はなかった.【結果】術後合併症はM群4例(18.1%),N群26例(19.0%)で群間に有意差はなかった.生存率は術後1年でM群77.4±10.2%,N群93.7±2.3%,術後3年でM群50.8±14.3%,N群72.3±9.4%であった(p=0.012).観察期間中の全死亡数は21例で9例は悪性疾患が原因だった.M群は7例死亡し6例(85.7%,Stage II:1例,III:4例,IV:1例)はEVAR施行時の悪性疾患が原因であった.大血管疾患関連死はなかった.【結論】悪性疾患合併患者に対するEVARの中期成績は容認できるものであった.しかし当科では今回の研究結果を踏まえ,Stage III以上の患者は長期生存が望めないことから,悪性疾患を合併したAAA症例に対し,(1)原則EVARを第一選択としAAAの治療を行う.(2)Stage I,IIの悪性疾患に対しては通常通りの適応とし,Stage III,IVに対しては原則として切迫破裂もしくは破裂症例のみに適応を制限する方針を採っている.
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症例
  • 上田 秀保, 大竹 裕志, 西田 佑児, 村杉 桂子, 眞田 順一郎, 渡邊 剛
    21 巻 (2012) 7 号 p. 769-772
    公開日: 2012/12/28
    ジャーナル フリー
    要  旨:症例は66歳,男性.慢性 B型大動脈解離を合併した弓部大動脈瘤(64 mm)の合併に対し,エレファントトランク法を用いた弓部大動脈全置換術を施行した.1年後,近位下行大動脈の偽腔拡大を認めたためEntry閉鎖目的にTEVARを施行した.末梢側の内膜をMatsui-Kitamura(MK)ステントグラフトにて保護したうえ,エレファントトランクからMKステントグラフトにかけてGORE TAGを内挿した.術後,胸部の偽腔血流は遮断され,エンドリークは認めなかった.Open SurgeryとTEVARのハイブリッド治療は,複雑な多発大動脈病変に対し非常に有効な治療法と考えられた.
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  • 鈴木 敬麿, 幕内 晴朗, 小林 俊也, 近田 正英, 北中 陽介, 村上 浩, 大野 真, 永田 徳一郎, 遠藤 仁, 小川 普久
    21 巻 (2012) 7 号 p. 773-780
    公開日: 2012/12/28
    ジャーナル フリー
    要  旨:孤立性腹部内臓動脈解離は比較的稀な疾患であり,その原因や自然歴,性差,予後などは今もって不明である.自験例7例を含む本邦からの孤立性腹部内臓動脈解離の報告172例について,その特徴,解離部位や解離長,症状,診断方法,治療法,そして予後について集計し検討した.連続自験例7例を含む本邦172例の平均年齢は55.0歳(31~89歳)であった.そのうち157例(91.3%)が男性で,女性は15例(8.7%)のみであった.急性発症の場合は何らかの腹痛を訴えた症例が128例(94.8%)に及んだ.慢性期診断例の68.8%は無症状であった.上腸間膜動脈解離と腹腔動脈解離も含めた解離の起点は,大動脈からの分岐部から平均1.8 cmで,3 cm以内で解離が起始している症例が94.6%を占めた.解離長の平均は5.3 cmであった.治療法は74.4%の患者が保存的治療を施行され,侵襲的治療を施行されたのは25.6%に過ぎなかった.死亡報告は3例あった.抗血栓薬を投与された群と非投与群とでは,偽腔の画像所見的な結果に有意な差を認めなかった.腹腔内臓動脈解離を連続7例経験し,1例を除き保存的治療で良好な経過を得た.孤立性腹腔内臓動脈解離は概して予後良好であったが,腸管虚血の所見を見逃さないことが重要である.抗血栓療法は,偽腔の血栓化に有意な影響を及ぼさないようである.
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  • 井澤 直人, 澤崎 優, 泊 史朗
    21 巻 (2012) 7 号 p. 781-783
    公開日: 2012/12/28
    ジャーナル フリー
    要  旨:大動脈気管瘻は,胸部大動脈手術後の重篤な合併症のひとつである.今回,大動脈気管瘻に対して開胸手術を行い良好な結果を得た.症例は62歳,男性.4年前に上行弓部下行置換術を受け,1年前に仮性瘤を合併しステントグラフト留置にて治癒していた.今回,喀血を主訴に受診.胸部CTでステントグラフト周囲にfree airを認めた.保存的治療が奏効せず,手術を施行した.手術は部分体外循環下に,遠位弓部および下行大動脈を遮断・切開した.ステントグラフトを抜去した後,下行置換,大網充填を施行した.術後経過は良好で合併症なく退院となった.大動脈気管瘻の多くはステントグラフト内挿術が有効な治療手段であるが,原因によってはステントグラフトのみでは治癒しえない場合があり,開胸手術が必要な症例がある.そのような症例であっても,二期的手術を考慮しステントグラフトを留置することは手術中の大出血の予防に関しても有用である.
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  • 古屋 敦宏, 東 信良, 内田 恒, 小久保 拓, 内田 大貴, 笹嶋 唯博
    21 巻 (2012) 7 号 p. 785-789
    公開日: 2012/12/28
    ジャーナル フリー
    要  旨:82歳,男性.中枢short neckで逆漏斗型の腹部大動脈瘤にZenith Flexを使用した.術後乏尿となり,エコーによるDuplex scanで両腎動脈狭窄と診断した.右腎動脈にはステント留置が可能であったが,左腎動脈はデリバリーカテーテルが起始部で跳ね返され,通過が困難でありステント留置を断念した.その後も全身浮腫は持続し,左腎動脈へのステント留置を再実施する方針とした.腎動脈起始部での押し返しを防ぎ,デリバリーカテーテルのpushabilityを高めるため,大腿動脈側から通したスネアカテーテルをあらかじめデリバリーカテーテル先端に掛け,牽引補助することで左腎動脈内への通過が可能となった.次いでステントを留置することができ,治療後利尿・浮腫の改善が得られた.術後8カ月,腎機能の悪化をみず経過している.
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  • 野村 陽平, 堀 大治郎, 野口 権一郎, 田中 弘之
    21 巻 (2012) 7 号 p. 791-794
    公開日: 2012/12/28
    ジャーナル フリー
    要  旨:末梢動脈瘤の頻度は胸腹部の大動脈瘤に比較しはるかに少なく,なかでも深大腿動脈は解剖学的な特徴から瘤化することは非常に稀である.しかしひとたび瘤化するとそのほかの末梢動脈瘤に比較して破裂の危険性が高い.今回われわれは大腿深動脈瘤破裂の一手術症例を経験したので報告する.症例は72歳男性.半年前より右大腿部の拍動性腫瘤を自覚していたが,医療機関は受診していなかった.しかし1週間の経過で急速に増大しはじめ,疼痛を伴うようになったため当院を受診.造影CT検査により最大径100 mmの大腿深動脈瘤破裂の診断で緊急手術となった.術前施行した造影CT検査で末梢虚血の所見が確認されなかったため瘤切除のみ施行し,深大腿動脈の血行再建は行わなかった.術後,間歇性跛行などの下肢虚血の合併症を併発することなく経過良好で退院となった.
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  • 福永 亮大, 郡谷 篤史, 隈 宗晴, 岡崎 仁
    21 巻 (2012) 7 号 p. 795-798
    公開日: 2012/12/28
    ジャーナル フリー
    要  旨:人工血管感染は重篤な合併症であり,人工血管抜去が治療の基本である.しかし,一定の条件下では,人工血管を温存する方法が試みられ,種々の筋弁法を用いた報告も散見される.今回,鼠径部人工血管感染に対し,縫工筋弁法を用いて人工血管を温存し得た症例を経験したので報告する.症例は,83歳男性,下肢閉塞性動脈硬化症に対し,大腿-膝窩動脈バイパス術(閉塞),大腿-大腿動脈交叉バイパス術を施行後,鼠径部創からの排膿を認めた.人工血管は皮膚外に露出していた.創部培養では,MRSEが検出された.適切な抗菌薬使用とデブリードメント・洗浄を行い,創部培養は陰性化した.その後に,人工血管を被覆するように縫工筋弁を行い,治癒した.筋弁法による感染人工血管温存術は,局所血流増加による殺菌効果,死腔をなくす効果などがあり,有効な方法と考えられた.なかでも,縫工筋弁は手技的に容易であり,有用であった.
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  • 佐藤 公治, 伊藤 昌理, 上久保 康弘, 高平 真
    21 巻 (2012) 7 号 p. 799-802
    公開日: 2012/12/28
    ジャーナル フリー
    要  旨:急性大動脈解離において臓器灌流異常(malperfusion)は急性期死亡や合併症の主たる原因となる.Stanford A型解離においては手術によるエントリー閉鎖で多くの症例で再灌流が得られるとされるのに対し,Stanford B型解離においては確立した方法はなく,各症例に応じた対応が求められる.今回われわれはStanford B型解離急性期に発症した2例の腸管虚血症例に対し,大動脈開窓術および腹部大動脈-上腸間膜動脈バイパス術を行い良好な成績を収めたため,文献的考察を加え報告する.
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  • 織井 恒安, 本田 二郎, 平井 雄喜
    21 巻 (2012) 7 号 p. 803-808
    公開日: 2012/12/28
    ジャーナル フリー
    要  旨:膀胱癌に対するBCG膀胱内注入療法後に結核性動脈瘤を来した稀な症例を経験したので報告する.症例は69歳男性.1年前に膀胱癌に対して経尿道的膀胱腫瘍切除術施行.術後6カ月にわたりBCG膀胱内注入療法を受け,その後は無再発で経過していた.5カ月前頃より腰痛を自覚し,2カ月前から間歇的に38°C台の発熱を認めるようになった.CTにて腹部大動脈に仮性瘤と瘤壁の肥厚を伴った炎症像を認め,既往歴と臨床経過から結核性大動脈瘤切迫破裂を疑い緊急手術施行となった.手術は腎動脈下腹部大動脈を人工血管にて解剖学的再建術を行い,人工血管は大網で被覆した.術後経過は良好にて第13病日に軽快退院となった.摘出された大動脈壁の病理検査において,抗酸菌は検出されなかったが,粥状硬化の中に乾酪壊死を伴った肉芽腫を認め結核性動脈瘤と診断した.BCG療法後の結核性動脈瘤の合併は極めて稀であり,文献的考察を加え報告する.
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  • 石井 廣人, 中村 都英, 長濱 博幸, 松山 正和, 西村 征憲, 鬼塚 敏男
    21 巻 (2012) 7 号 p. 809-812
    公開日: 2012/12/28
    ジャーナル フリー
    要  旨:重複胸部大動脈瘤に対して開胸手術とステントグラフト内挿術(TEVAR)を組み合わせたハイブリッド治療の報告例が散見されるようになった.今回,われわれは弓部大動脈と下行大動脈の重複大動脈瘤に対してハイブリッド治療を行うに当たり,安定したlanding zone確保のために初回手術をopen stent法を用いた弓部人工血管置換術を行い,二期的にTEVARを施行した2症例を経験したので報告する.2例とも初回手術,第二期手術とも術中トラブルなくすみやかに動脈瘤治療を完遂でき,術後の脳脊髄障害等の合併症もなく施行できた.本法は二期的TEVAR時のガイディング操作やステントグラフト留置を円滑に行うことができ,解剖学的に合致すれば重複胸部大動脈瘤に対する治療法として有用な方法と考えられた.
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  • 青木 正哉, 小島 淳夫
    21 巻 (2012) 7 号 p. 813-816
    公開日: 2012/12/28
    ジャーナル フリー
    要  旨:近年,カテーテル検査は漸増の一途である.検査時の穿刺に伴う合併症の一つとして動静脈瘻があるが緊急性は少なく治療せず経過観察されていることもある.しかしながら医原性動静脈瘻に関する報告は少なく,詳細について不明な点も多い.今回,上腕動脈に生じた医原性動静脈瘻に対し,瘻孔閉鎖術を行った症例を経験した.症例は56歳女性,心不全の精査で他院において心臓カテーテル検査が行われた.その1カ月後,通院中の近医で右上肢のスリルを指摘され当院紹介となった.エコー,CT血管撮影(CTA),血管撮影検査により右上腕動脈に生じた医原性動静脈瘻と診断した.保存的治療で改善せず,瘻孔閉鎖術を施行した.瘻孔は動脈と併走する2本の上腕静脈を結ぶ交通枝上に認められ,直視下に瘻孔閉鎖を行い,術後合併症はなく良好な結果が得られた.
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  • 矢鋪 憲功, 斉藤 裕
    21 巻 (2012) 7 号 p. 817-819
    公開日: 2012/12/28
    ジャーナル フリー
    要  旨:中心静脈ポートは留置が長期間に及ぶため,感染を来したり上大静脈(SVC)周辺に血栓を形成することは稀ではない.今回カテーテル感染と右腕頭静脈内に血栓を生じた症例に対して,手術の際にSVCを単純遮断してカテーテル抜去と血栓摘除を行ったので報告する.症例は76歳,男性.大腸癌のため結腸右半切除術が施行され,その後右鎖骨下静脈から中心静脈ポートを留置して化学療法を1年間かけて施行された.経過観察のCTで,右腕頭静脈からSVCにかかる血栓を指摘され当科へ紹介となった.感染も来しており,保存的加療を行ったがまったく軽快せず,胸骨正中切開のうえ,SVCを単純遮断して血栓を摘除した.術後経過は良好であった.SVC単純遮断は短時間であれば問題ないと思われるが,あらかじめ血圧低下や脳浮腫に対応できる手立てを講じておくことも重要であろう.
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  • 山下 裕也, 竹田 大樹
    21 巻 (2012) 7 号 p. 821-824
    公開日: 2012/12/28
    ジャーナル フリー
    要  旨:In situバイパス術は,とくに重症虚血肢における救肢を目的とした下腿動脈へのバイパス術として施行されることが多い.今回われわれはin situバイパス術後に,弁カッターによる内膜損傷が契機となったと思われるバイパスグラフト瘤の1例を経験した.症例は85歳女性,右下肢動脈閉塞による安静時疼痛に対して大腿-腓骨動脈in situバイパス術を施行した.術後早期より膝上内側のグラフトに一致した拍動性腫瘤を認め,グラフト瘤の診断で術後3.5カ月目に瘤切除およびグラフト部分置換術を施行した.In situバイパス術において弁カッターを使用する際には,慎重かつ愛護的な操作を要すると思われた.
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  • 宮地 紘樹, 佐々木 通雄, 市原 利彦
    21 巻 (2012) 7 号 p. 825-827
    公開日: 2012/12/28
    ジャーナル フリー
    要  旨:上腸間膜動脈(SMA)塞栓症は腸管壊死から死にいたる緊急性の高い疾患であり,早期診断を要する.今回筆者らは,特発性血小板減少性紫斑病(idiopathic thrombocytopenic purpura; ITP)治療中にSMA塞栓症を合併した極めてまれな症例を経験した.症例は67歳の男性,下肢チアノーゼで発症し四肢の紫斑出現および血小板減少認め,精査の結果ITPと診断した.ステロイド投与により症状および血小板数は改善した.治療開始から1カ月後突然の腹痛で当院受診し造影CTでSMA塞栓症と診断した.試験開腹にて腸管壊死には至っていなかったため保存的治療を行い術後47日目に退院となった.ITPでは血小板数は減少しているが血小板機能は亢進しており,各臓器における塞栓症・血栓症も念頭に入れた治療が必要である.
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  • 陣内 宏紀, 末永 悦郎, 麓 英征, 三保 貴裕
    21 巻 (2012) 7 号 p. 829-832
    公開日: 2012/12/28
    ジャーナル フリー
    要  旨:症例は84歳,男性.下血を主訴に近医受診し大腸内視鏡検査・CT施行され,最大径60 mm大の腹部大動脈瘤(AAA)を指摘され,手術目的に本院に紹介された.術前CTにて右骨盤腎を指摘され,右腎動脈は大動脈腸骨動脈分岐部直上の前壁より分枝していた.腹部大動脈人工血管置換術・右腎動脈再建術施行した.術中に右腎動脈には急速輸液ポンプ・冠動脈還流用カニューラを用いて4°Cのリンゲル液を還流させた.術後は腎機能の低下もなく術後19日に退院となった.腎奇形を合併したAAAに対する手術の際には腎虚血に対して腎保護が問題となるが,急速輸液ポンプを用いた冷却化リンゲル液の持続還流は簡便であり,適切な腎保護法であると考えられた.
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  • 角田 優, 中道 司, 三原 和平
    21 巻 (2012) 7 号 p. 833-837
    公開日: 2012/12/28
    ジャーナル フリー
    要  旨:慢性透析患者の末梢動脈疾患(以下PAD)に対しては非解剖学的な血行再建が必要になる場合がある.しかし術後の血行障害にて対側に新たな鎖骨下動脈-両大腿動脈バイパスを施行した場合,人工血管が感染すると,救命救肢のため別ルートでの血行再建および感染グラフトの摘出,広範囲な創の感染コントロールが必要となるが極めて困難である.今回われわれは再鎖骨下動脈-両大腿動脈バイパス術後の人工血管感染に対し上行大動脈-両大腿動脈バイパス術およびVacuum-Assisted Closure Therapy(以下VAC療法)の併用により治癒した症例を経験した.症例は79歳男性,左鎖骨下動脈-両大腿動脈バイパス術後の血栓閉塞により2010年11月右鎖骨下動脈-両大腿動脈バイパス術を施行した.2011年1月に人工血管感染を発症したため,同年2月に上行大動脈-両大腿動脈バイパス術および感染人工血管の全摘除術を施行し,広範囲の感染創に対してVAC療法を併用した.VAC療法および抗生剤投与により術後67日目感染創の完全な治癒を得た.
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  • 齋藤 孝晶, 三岡 博, 新谷 恒弘, 乗松 東吾, 東 茂樹
    21 巻 (2012) 7 号 p. 839-842
    公開日: 2012/12/28
    ジャーナル フリー
    要  旨:症例は肺気腫で在宅酸素療法中の76歳男性.拍動性の胸部不快感と嚥下時つかえ感を有する最大径67 mmのCrawford V型胸腹部大動脈瘤.瘤末梢側から腹腔動脈(CA)起始部までが5 mm,上腸間膜動脈(SMA)起始部までが22 mmと近接し,通常の経カテーテル的胸部大動脈瘤手術(TEVAR)ではCAを犠牲にせざるをえないと判断.転移性肝癌の合併のため,今後化学療法を行う可能性があり,腹腔動脈を温存する目的でsandwich法によるTEVARを施行.CAの血流は温存され,エンドリークや肝酵素の異常などを認めず,術後経過は良好であった.本法の長期的な成績は不明であるが,胸腹部大動脈瘤に対する有用な低侵襲治療の一つであると考えられた.
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  • 饗場 正宏, 安西 兼丈, 木川 幾太郎, 横川 秀男
    21 巻 (2012) 7 号 p. 843-847
    公開日: 2012/12/28
    ジャーナル フリー
    要  旨:症例は57歳男性.Stanford B型急性大動脈解離による下行大動脈のULP拡大に対して初回の自作ステントグラフトを使用した胸部ステントグラフト内挿術(TEVAR)とその合併症(タイプIエンドリークとmigration)に対する再治療と過去2回のTEVARの既往がある.今回,最大径60 mmのAAAを指摘されたが胸部CTで下行大動脈にステントグラフトのタイプIIIエンドリークと大動脈の拡大(48 mm)を認めた.胸部と腹部大動脈の重複疾患であり手術リスクが高いため治療戦略を検討し,TEVAR後のエンドリークに対して下行置換をAAAに対してEVARを選択した.手術はEVARを先行させ2カ月後に二期的に下行置換を行い,対麻痺などの合併症を生じず良好な結果を得た.
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