下水道協会誌
Online ISSN : 2434-2475
Print ISSN : 0021-4639
最新号
2026年9月号
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学術論文
  • 渡邉 龍慶ジャクソン, 岡崎 慎司, 笠井 尚哉, 宮田 義一, 杉 伸太郎
    2026 年63 巻767 号 p. 68-77
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/09/05
    ジャーナル 認証あり
    老朽化した管路施設の調査時において、マンホール蓋が腐食によって開かなくなる事例や、点検による開蓋後の閉蓋時に路面に段差が生じる問題が近年多く報告されており、維持管理に支障をきたしている。これらの現象の一因として、鋳鉄製のマンホール蓋と枠の接触面に蓄積した腐食生成物による経年的な固着が知られているが、その発生メカニズムの詳細は未解明である。固着の仕組みの解明は、維持管理や機能改善に向けた検討の基礎的資料となりうる。本研究では、マンホール蓋の固着メカニズムを解明するため、鋳鉄材料を用いた腐食試験を実施した。鋳鉄の試験片および実際のマンホール蓋を用いて、腐食環境下での固着力の変化や段差量の測定を行った。さらに、接触面の圧着状態の影響や固着開放時の表面状態などを評価した。その結果、(1)実環境で見られる固着現象を実験室で再現できること、(2)暴露期間の増加に伴い固着力および段差量が増加すること、(3)圧着条件の違いによって固着力に差異が生じ、蓋構造の影響が示唆されること、(4)接触面の詳細な観察により、固着箇所の特定と固着面積の定量化が可能であることが明らかとなった。これらの成果により、腐食固着の要因とその影響を明確にし、今後のマンホール蓋の防食蓋等への改善や維持管理作業の効率化に向けた技術的課題を検討するうえで有用な知見が得られた。
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