製鋼スラグを中詰材とし, その上に河口浚渫土を覆砂して造成した浅場において, 工事中のpH及び濁度, 造成後のpH及び底生動物のモニタリングを行い, 環境の状況及び浅場の再生効果について検討した。工事期間中は, スラグ投入場所での底泥の巻上げはあるものの, pHの異常上昇は認められなかった。造成後のpHは, 中詰層では上昇することがあるものの, 覆砂層及び直上水では8前後で推移した。造成浅場の底生動物は, 自然浅場との共通種が多く, 種類数, 個体数及び湿重量は自然浅場を上回った。これらのことから, 今回の浅場造成方法によって, 自然浅場に匹敵あるいはこれを上回る底生動物が生息する浅場の再生が確認された。
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