本研究では,
L=
kQn型 (
L : 比負荷量,
Q : 比流量,
k, n : 定数) の流送能力型汚濁流出モデルに着目し, 種々の流域特性等を説明変数とする,
k, n値に関する回帰モデルを確立することを目的とした。
そのため,
k, n値と種々の流域特性との関連解析を, 14河川17地点に関するデータを用いて行った。
k, n値に関する重回帰分析により, (1)
k値に関しては排出負荷量1変数のみが説明変数である回帰モデルでも相関係数が大きいこと, (2)
n値に関しては
k値あるいは
k値と相関の強い排出負荷量が説明変数として含まれている回帰モデルで相関係数が大きいことがわかった。
この結果から
k, n値を推定するための回帰モデルを決定し, 実測データを用いて検証した。それによると, ほとんどの地点で, 推定
k, n値もそれを使って推定した負荷量も実測値の0.5~2.0倍の範囲に含まれた。さらに, 回帰モデルの適用範囲についても検討した。
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