一般廃棄物のガス化溶融処理では, 熱分解工程から燃焼・溶融工程までを最適に行うために, 投入する廃棄物をどの程度まで熱分解させるかが重要になってくる。
本研究では, 実験試料に模擬ごみを仮定したRDF (廃棄物固形燃料) を用い, 一般廃棄物のガス化溶融処理における熱分解工程の処理条件の違いが, 熱分解残渣, タール, 熱分解ガスの生成に対し, どの程度影響を及ぼすのかを明らかにするとともに, 各熱分解条件で生成した熱分解残渣の熱重量分析および着火温度を測定することで, 燃焼・溶融工程での着火のしやすさを評価した。そして, 燃焼・溶融工程を通して適した熱分解条件を明らかにするために, 各熱分解条件での (1) 熱分解残渣の低位発熱量, (2) 熱分解ガスの低位発熱量, (3) 熱分解残渣の生成割合, (4) 熱分解残渣の燃料比を基に評価を行った。
その結果, 熱分解温度450~500℃, 熱分解時間60分程度の条件が適することが明らかになった。
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