埋立地で発生するガスを, 発生圧によってガス抜き管に集める場合について, ごみ層内のガス圧力および流速を計算するコンパートメントモデル計算法を示し, コンパートメントの大きさの設定法を提案した。この計算法を用いてガス抜き管の設計因子である集ガス率と覆土下最大圧力に対する影響因子について検討した。その結果, ガス発生速度
Gとごみ層の深さ
Lzの積
GLzが, 濃度拡散によって覆土から漏出するフラックス
qc以下である時には, ガス抜き管を設置しても効果的な集ガスは期待できないことを指摘した。均質なごみ層の場合, △
P≡μ
G (
Lz)
2/
Kxで無次元化された無次元覆土下最大圧力や集ガス率に最も大きな影響を持つ因子は,
Ks/
Kzと
Lx/
Lzであることを示した (
Lx; ガス抜き管配置間隔の1/2,
Kx; ごみ層の水平方向透気係数,
Kz; ごみ層の鉛直方向透気係数,
Ks; 覆土の透気係数, μ; ガスの粘性係数) 。また, 水平方向に敷設される中間覆土や即日覆土は集ガス率と覆土下最大圧力に影響しないが, 鉛直方向に敷設される即日覆土によって集ガス率が減少し, 覆土下最大圧力が高くなることを示した。さらに, ガス抜き管が浸出水集排水管と兼用されている場合には, 集ガス率が大きく向上し, 覆土下最大圧力も大きく減少することを示した。
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