長崎県諫早市飯盛町では,既存の堆肥センターを活用した生ごみの分別収集・混合堆肥化実証試験を行っている。本研究では,アンケート調査によって参加状況,今後の参加意向,参加理由,参加報酬の必要性を調査した。また,同時に分別収集を実施していない近隣の自治会でも同様に環境全般への関心と環境問題への動機を調査し,生ごみの分別収集の経験の有無や環境問題への関心や問題解決への動機が,生ごみ分別収集への参加意識水準や参加のための報酬水準に与える影響を検討した。調査結果は,CHAID分析(chi-squared automatic interaction detector・決定木分析)を行った。調査の結果,分別収集の参加意識には,生ごみ分別収集の経験が大きな影響を与えるが,参加のための報償水準については経験より,個人の環境問題への動機や関心の方が大きな規定要因であることが示された。
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