日本水処理生物学会誌
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5 巻, 2 号
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  • 喜多 理
    1969 年 5 巻 2 号 p. 1-5
    発行日: 1969/10/20
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
  • 第1報 消化脱水汚泥の各種植物の成長におよぼす影響
    北村 誠一, 橋本 奨, 島崎 孝信, 福智 真和, 高田 英夫, 立花 吉茂, 松岡 通夫, 佐藤 治雄
    1969 年 5 巻 2 号 p. 6-16
    発行日: 1969/10/20
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
    消化脱水汚泥ケーキ区および乾燥消化脱水汚泥ケーキ区の, 各種植物に対する肥料効果を種々検討した。その試験成績を一括表示すると, 表11, 表12のようになる。
    すなわち、表11から判るように, 施肥汚泥試料のひなぎく, わすれなぐさ, ビオラに対する肥料効果は, 試験植物の種類によってかなりなはり, その適量施肥配合率は, 川砂による汚泥施肥試験では, おおよそ, わすれなぐさとビオラに対しては50%近辺, ひなぎくに対しては25%, また畑土 (耕作中) による汚泥施肥試験では, ひなぎくとわすれなぐさに対しては25%以下のところ, ビオラに対しては約25%近辺にあるように思える。したがって, 本実験では, 汚泥施肥による肥料過多で, 各種植物が発育阻害を起したものと考えられ, 汚泥の肥料効果試験は, 25%以下の低い施肥配合率で試験されねばならないことが示唆される。表12からわかるように, いんげん豆, 大豆, 百日草, ふだん草, 琉球松に対しては, 施肥汚泥試料の配合率が高くなる程 (20%まで) 肥料効果が優れており, また一般に消化脱水汚泥ケーキ区よりも, 乾燥消化脱水汚泥ケーキ区のほうが良好であった。湿地性のくわい, 稲に対しては, 施肥配合率が1~5%区で, 肥料効果が大で, 10%以上の高い配合率では悪影響が認められた。芝生では, 品種によってかなりの差がみられるが, ティフウェイを除いては, 約25~50%の施肥配合率で肥料効果が顕著であった。グラジオラスに対しては, 汚泥試料の表面施肥のほうが, 埋没施肥よりも良好で, また消化脱水汚泥ケーキよりも, 乾燥消化脱水汚泥ケーキを施肥するほうが, 肥料効果が大であった。
  • 北川 幹夫, 松尾 卓見
    1969 年 5 巻 2 号 p. 17-24
    発行日: 1969/10/20
    公開日: 2010/12/09
    ジャーナル フリー
    上田市内の3河川 (矢出沢川, 蛭沢川, 桝網用水) は市街地の屎尿を含んだ家庭下水, 工場廃水により汚さ染れている。また神川は汚染程度が低く, 上水道, 農工業用に使用されている。これらの河川中の流水中及び底石付着の糸状菌の主なるものは, Penicillium spp., Aspergillus flavus, Trichoderma glaucum, T.koningi, T. lignorum, Fusarium oxysporum, F. roseum, Geotricum candidum, Phoma glomerata, Mucor spp., Yeastなどであるが, 水の汚染の程度と量的関係を示している糸状菌は少なく, わずか底石付着のものでGeotrichum candidum group2において, 汚染の程度が進むにつれ検出数が増加するようである。当調査は汚染程度が最高でBOD50ppm (平均15ppm) ぐらいの上田市内の河川や平均BODlppm以下の神川についてのみの調査であり, より高度に汚染されている河川, 下水については今後の検討によらねばならない。なおこれら糸状菌の分離はローズベンガルーストレプトマイシン培地のみによったものであり, 他の方法によればまた異った結果が導き出されるであろう。
  • 北川 幹夫, 松尾 卓見
    1969 年 5 巻 2 号 p. 25-31
    発行日: 1969/10/20
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
    1.河川中からローズベンガルーストレプトマイシン培地により分離された糸状菌中で, Aspergillus flatus, Fusarium moniliforme, F. oxysporum, F. roesum, F. solani, Trichoderma lignorum等は, 有機窒素含量の少ない有機工場廃水, 下水等のBODをかなり高度に除去する能力をもっている。
    2.上記した糸状菌は有機窒素含量の多い汚水中ではBOD除去が著しく低下する。
    3.振とう培養時に胞子を形成しうる糸状菌の胞子形成数は基質中の有機窒素含量がある程度まで増加するにつれて形成胞子数は増加する傾向がある。また菌塊は菌の胞子の形成がないか, または非常に少ない場合に形成されやすいようである。
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