日本水処理生物学会誌
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8 巻, 1 号
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  • 乙幡 恵
    1972 年 8 巻 1 号 p. 1-5
    発行日: 1972/10/30
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
    1) 昭和46年10月~12月, 津久井湖における浮遊珪藻Stephanodisous subsalsus (A.Cl.) Hust.の発生状況や分布状態を調査した。
    2) 本種の大量出現は相模川水系では初めてであり, しかも津久井湖に限られていた。
    3) 群体を構成する細胞数は湖表層のものが平均4.02, 深層放流水のものが2.85であった。
    4) 増殖のピークは11月上旬にあらわれ, 最高7, 250群体/mlを数えた。このときの水温は15℃である。
    5) 増殖盛期の垂直分布は著しい成層を示し表層に最多値があって20m以深では急減している。
  • ―ヒルとナミウズムシによる生物検定―
    高橋 章, 青木 節男, 落合 昭男
    1972 年 8 巻 1 号 p. 6-15
    発行日: 1972/10/30
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
    シマイシビルおよびナミウズムシを用いて生物検定を行ない以下の知見を得た。
    1.死亡率の算定には, 薬剤液接触後死に到る過程を数段階に分類し, 係数を定め, この係数を対応する供試生物数に乗じて死亡率を算定した。
    この方法は生と死の判定のみから求められるLC50と強い相関関係があり, しかも短時間のLC50を推定しやすい利点がある。
    2.シマイシビルはナミウズムシよりも, 硫酸銅を除く各供試薬剤に対して抵抗力があった。
    3.シアン化カリウムを除き, シマイシビルは薬剤に接触すると, 始めに体表より粘液を分泌し, その後同じく体表より出血する。
    4.コイとシマイシビル, ナミウズムシのLC24h50 (24時間LC50) を比較するとシアン化カリウムとアルドリンでは両供試生物の方がコイよりもLC50が高く, 昇汞, MEP (乳剤) , MCP (ソーダ塩) では反対にコイの方が高かった。
    5.シマイシビルは塩素に弱く0.5ppmで5時間, 1.0ppmでは2時間で完全にへい死する。
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