紙パ技協誌
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25 巻, 4 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 岡本 国彦
    1971 年 25 巻 4 号 p. 159-167
    発行日: 1971/04/01
    公開日: 2009/11/10
    ジャーナル フリー
  • fly ashによる処理
    加藤 俊作, 木村 裕
    1971 年 25 巻 4 号 p. 168-174,167
    発行日: 1971/04/01
    公開日: 2009/11/10
    ジャーナル フリー
    パルプ工業は多量の水を使用する。それとともに多量の廃水を排出し,公害問題の一つとなっている。著者らはこの廃水を単に無害化するだけでなく,用水として再使用することを究極の目的として研究を進めている。この研究ではfly ash等を用いて,KP廃水のリグニン除去処理について検討した。その結果,fly ashは活性炭とほぼ同様のリグニン除去効果を有していること,およびそのリグニン除去効果はashに含まれている炭素とカルシウム分(CaO)が大きく寄与していることがわかった。fly ashおよびリグニンの熱分析の結果,リグニンは360℃に発熱ピークを示し,ash中の炭素は500℃以上で燃焼することが明らかとなった。このことに基づいて使用ずみfly ashを400~500℃で加熱することによって,リグニン除去能が回復した。さらに使用ずみfly ashに溶解消費されたカルシウム分を補充することにより,再生できた。実際のKP工場の洗浄廃水,および大下水をfly ashで処理して,約70%のリグニンと約50%のCODがともに除去された。
  • 第3報 加工紙の破裂度,タフネスおよび引裂強度について
    ルトファー ラーマン, 藤井 光雄
    1971 年 25 巻 4 号 p. 175-186
    発行日: 1971/04/01
    公開日: 2009/11/10
    ジャーナル フリー
    試料の作成などは第1報(24,649,(1970))と同じである。
    破裂強度やタフネスはいずれの加工紙も原紙より増大するが,破裂強度についてはビーター加工紙は低下した。ビーター添加法をA,エマルジョン合浸法をB,溶液合浸法をCにて示せば,結果は次のようであった。破裂強度およびタフネスについての加工効果はC≧B>Aであり,引裂強度に関する加工効果はB>C>Aであった。
    これらの結果について,加工紙の伸度,繊維・繊維間結合,樹脂・繊維間結合,切断時における繊維の滑り抜けなど既報において得られた結果や結論から説明を行った。
  • 樋口 光夫, 野間 耕一, 千手 諒一
    1971 年 25 巻 4 号 p. 187-195
    発行日: 1971/04/01
    公開日: 2009/11/10
    ジャーナル フリー
    カチオンパルプ(CP)はプラスのゼーター電位をもち,樹脂酸,粘土,ピッチや高分子エマルジョンのような酸性のコロイド粒子をよく吸着するから,紙パルフ工業でも興味がある。そこでカルバモイルエチルパルプ(CBP)のホフマン分解でCPを試作し,その特性についても検討した。
    CBPのホフマン分解は,反応をつぎのように2つに分けて行なった方が有利である
    1) Cell-CONH2+NaOCl→Cell-CONHCl (塩素化反応)
    2) Cell-CONHCl→[Cell-NCO]→Cell-NH2 (アミノ化反応)
    1)の塩素化は低温で行なうがよい。反応後は過剰のNaOClを洗浄し去ることが必要である。NaOClが残存すれば,つぎの工程でパルプをいためるからである。塩素化反応とアミノ化反応の活性化エネルギーは,それぞれ17kcal/molと30kcal/molで,均一系におけるでんぷんについてえられた値とよく一致した。これは,塩素化はパルプの巨視的な表面にだけおこる反応であり,アミノ化は本来が一次的な分解反応であることに基因するのであろう。アミノ化の反応条件としては,アルカリ濃度3~5%,反応温度60~70℃,反応時間30~120分が適当である。
    アミノ化率はアミド基の置換度(DS)によって変化する。DS0.01の場合のアミノ化率は約70%であるが,DSが0.04に増大すれば,アミノ化率は50%に低下する。CPはDSが0.01のように小さいものでも,粘土やピッチエマルジョンに対し強い親和力をもっている。
  • 本間 忠一
    1971 年 25 巻 4 号 p. 196-200
    発行日: 1971/04/01
    公開日: 2009/11/10
    ジャーナル フリー
  • 表面局部分析研究用の新らしい機械
    マリヤ・シスコ イルベサロ・プフエフリー, ユーコ ラーマネン
    1971 年 25 巻 4 号 p. 201-212
    発行日: 1971/04/01
    公開日: 2010/01/22
    ジャーナル フリー
    フィンランド紙パルプ研究所が入手した走査電子顕微鏡ステレオスカンMark II型について述べ, その適用を写真で示した。
    立体走査顕微鏡は主に表面状態調査の目的で設計されたもので, その特徴は光線電子顕微鏡または透過電子顕微鏡と比較して, 供試見本の作成が容易かつ迅速なこと, 拡大率が大きいこと (20×~50000×), および焦点深度の深いことである。解像力は光線顕微鏡と透過顕微鏡の中間にある。一般的にいって, 固体の見本は何でも試験できる。供試見本の最大厚さと最大直径はそれぞれ5mmと12mmである。
    本顕微鏡による映像は従来適用された諸法による映像とは大差がある。最適の試験目的物は表面がでこぼこした有孔その他立体的な表面構造のもの, たとえば, クレープ紙, 木織布製品, 織物, ワイヤーおよび木材の細胞組織などで, これらは本文中で取上げておいた。なおコーテッドペーパーのような平坦な表面の場合には, たとえば顔料の粒子の大きさおよび配位など細部に関する種々の情報が得られる。
    本器の使用は科学的な研究だけに止まらない使用の迅速性のおかげで, 製造, 品質管理などに関連する多くの実際的問題の解決を容易にする。
  • 薄葉 芳郎
    1971 年 25 巻 4 号 p. 213-217
    発行日: 1971/04/01
    公開日: 2009/11/10
    ジャーナル フリー
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