1990年代に入り,環境関連で多くの法律が公布・施行されてきたが,一部(工場立地法等)を除き全体としては規制強化の方向にあり,その傾向は今後もしばらく続くものと思われる。
最近では09年4月に土壌汚染対策法が改正され,調査の契機等が拡大されてきている。
わが国の環境法の大きな流れは,(1)微量化学物質対策,(2)温暖化・省エネ対策,(3)廃棄物・リサイクル対策であるが,今回は(1)および(3)を中心に,紙パに関連が深くまたその動向に注目すき環境法について述べる。
(1)の微量化学物質対策では,特にPCB問題その中で微量PCB問題について,しばらくその動向・対応に注意が必要である。(3)の廃棄物・リサイクル対策では,その中心となる「廃掃法」は,他の環境法令に類を見ない度重なる改正を延々と行っている。
廃掃法については,2000年の改正が当時「終着駅」と言われていたが,現実はそうはなっていない。廃棄物に関しては,小さな工場・事業所でも発生し,またそのリスクも大きい事から,その対応は環境担当者のみならず会社全体にとって非常に大きな課題となっている。
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