紙パ技協誌
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69 巻, 11 号
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研究発表会特集
  • 木材科学委員会
    2015 年 69 巻 11 号 p. 1163-1176
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/02/01
    ジャーナル フリー
  • 鍛治 裕夫, 兵頭 建二, 加藤 真, 重松 俊広, 笠井 誉子
    2015 年 69 巻 11 号 p. 1177-1180
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/02/01
    ジャーナル フリー
    近年の携帯電子機器の普及およびその高性能化に伴い,高エネルギー密度を有する二次電池が望まれている。特に,リチウムイオン二次電池は,他の二次電池に比較して,高エネルギー密度を達成することができる電池として,電池を構成する部材やシステムの点から,様々な改良・開発が進められている。電池を構成する部材の一つである電池セパレータに対しても,更なる安全性と電池特性の向上が求められている。
    従来,リチウムイオン二次電池用セパレータとしては,シャットダウン機能を有するセパレータとして,微多孔を有したオレフィン系樹脂フィルムがセパレータとして使用されてきたが,ショートトラブル時の電池内での熱暴走を防止するには,より耐熱性に優れたセパレータが求められている。
    本報告では,耐熱性,電池特性に優れたセルロース系電池用セパレータの開発検討内容について報告する。本検討の第一段階では,不織布セパレータを構成する繊維の種類が,電池特性にどのように影響するかを調査した。検討の結果,セルロース繊維,PET繊維が不織布セパレータを構成する繊維として適していることを見出した。次いで,本検討の第二段階では,セルロース繊維単独系の不織布セパレータとセルロース繊維とPET繊維の混合系不織布セパレータについて比較を行い,セルロース繊維とPET繊維の混合系不織布セパレータが電池特性・安全性の点で優れていることを見出した。
  • 黒木 大輔, 関口 尊文
    2015 年 69 巻 11 号 p. 1181-1183
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/02/01
    ジャーナル フリー
    一般的に,ポリエチレン(PE)などの結晶性高分子をせん断場におくと,PEの伸び切り鎖がシシとして伸び,その周りにラメラが形成されているシシケバブ構造を取ることが知られており,この特性を生かした高強度PE繊維が市販されている。本報では変性セルロースナノファイバー(CNF)強化PEの射出成形条件と,得られた試験片の力学物性及び樹脂の配向との関係について検討した結果を報告する。
    変性CNF強化PEを様々な条件で射出成形した結果,金型内への充填速度を低くし,かつシリンダ温度を低温にすることで,得られた試験片の引張強度が向上し,試験片内部でPEのリターデーション量が増加し結晶がより配向することがわかった。従来の研究では,せん断積(せん断速度とせん断時間との積)を一定にした場合,強いせん断速度を短時間加えた方が弱いせん断速度を長時間加えるよりも結晶構造が成長するとの報告があるが,本研究においては,変性CNF強化PEは低せん断速度のほうが結晶配向が発達した結果を示した。
    現時点ではこれらのメカニズムは不明であるが,今後明らかにすることで,更なるCNF強化樹脂材料の高性能化に繋げてゆきたい。
  • 森川 圭介, 山本 歩, 高田 重喜
    2015 年 69 巻 11 号 p. 1184-1186
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/02/01
    ジャーナル フリー
    ポリビニルアルコール(以下,PVOH)は,親水性かつ結晶性を有する特異な合成高分子であり,紙分野において,紙力増強剤,蛍光白色顔料の分散剤,無機物(炭酸カルシウム,クレー,シリカ等)のバインダーとして使用されている。また,PVOHは造膜性に優れるため,紙に塗布することにより,ガスなどに対するバリア性付与も期待できる。従来,このような紙塗工におけるバリア性付与は,けん化度が低い材料が優れることが知られているが,けん化度を低下させると耐水性が低下するという問題があった。弊社では,バリア性と耐水性を両立させるために,特殊疎水基で変性したPVOHを提案しており,その使用量は年々増加している。例えば,上記の疎水基変性PVOHは,剥離紙分野において,シリコーンの目止め剤として利用されている。また,最近では,FDAの認証も得て,食品包装用耐油紙の耐油性付与剤としても検討され始めている。
    一方で,これまで,紙に塗工したPVOHの造膜性やバリア性発現の要因については,充分に分かっておらず,経験的なデータしか得られていない。本稿では,PVOHの種類を変えた際の物性を示すと共に,バリア性が発現する要因について,一次構造と基礎物性評価結果から推定を試みた。
総説・資料
  • 山本 琢二
    2015 年 69 巻 11 号 p. 1187-1192
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/02/01
    ジャーナル フリー
    近年の排水負荷の増大は澱粉が主因のひとつとなっていると考えられ,原料調製・抄紙系及び排水処理工程において澱粉の存在と澱粉を利用する微生物による代謝活動は,製紙工場の生産性に多大な影響を及ぼしている。
    澱粉はアミラーゼによって加水分解を受けて活性汚泥に吸収され,貯蔵物質や細胞外多糖類に変換される。貯蔵物質の蓄積は活性汚泥の基質除去速度の低下による処理水質の悪化をもたらし,細胞外多糖類の過剰な分泌は活性汚泥の発泡,沈降性不良の原因となる。
    本稿では,抄紙系での澱粉の連続的な使用や特に未糊化澱粉の使用は活性汚泥処理に対する影響が大きいことを明らかにした。抄紙系の薬品処方システムの最適化によって,澱粉を含めた歩留まりを高めることは排水負荷の低減に有効である。また排水処理工程においては,増殖が速く酵素生産能力の高いバクテリアが配合されている微生物製剤MCシリーズが活性汚泥の澱粉負荷対策として有効である。
    製紙工場における排水処理の澱粉負荷対策は省資源・低コストを目指す製紙業界にとって避けることが出来ない課題であると考える。生産工程と排水処理工程は密接に関連しており,工場全体を俯瞰しつつ澱粉と微生物が引き起こす現象を理解し,適切に制御していくことが求められている。
  • クリスチャン ジェン―レンデュ, 吉田 実
    2015 年 69 巻 11 号 p. 1193-1197
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/02/01
    ジャーナル フリー
    製紙メーカーは多くの品質的な課題に取り組む一方,生産コスト削減のため様々なアプローチを行っている。このような今日の製紙業界の課題に対する新たな解決策として,BASF社は革新的な生産性向上剤ゼロレックスを提案する。
    ゼロレックスはポリビニルアミンをベースにした製品である。あらゆる紙,板紙に容易に適用でき,抄紙工程のトータルコスト削減に大きく寄与できる。本製品は海外で多くの採用実績があり,アジア地域においても既に20社以上の採用実績がある。本製品はカチオン電荷を有するビニルアミン基とビニルホルムアミド基をあわせもつ。ビニルアミン基により疎水性物質を繊維に定着させ,ビニルホルムアミド基の存在により水素結合が増強し紙力が増大する。
    本製品を抄紙工程に適用することによりわずか1製品で,定着,ろ水,歩留りの改善に加え紙力の向上も可能となる。それによって古紙のような安価な原料や填料の使用を増やすことができ,紙切れの減少,蒸気使用量削減,抄速アップといった生産性の向上が期待できる。このように本製品でマシンを最適化することによって,抄紙工程のトータルコストの削減が可能となる。
  • ―メッツォプラントトリアージ―
    河野 朋史
    2015 年 69 巻 11 号 p. 1198-1204
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/02/01
    ジャーナル フリー
    近年,プラント操業の現場において,主にDCS制御の機能向上により少人数でのプラント操業が可能となり,合理化や省力化が進んできている。また,ベテランのリタイアでプラントの操業ノウハウの継承も難しくなってきており,操業オペレータや保守担当者の負担は増すばかりである。そのような状況の中,プラントの設備改善・最適化に目を向けるのは困難であろう。またプラントの最適化はデータを収集,データの検証,改善のアクションと大変工数のかかる作業である。そこで制御ループを連続で監視し,プラントの最適化に必要な制御ループの問題点を自動で解析する機能を持った「Metso PlantTriageプラントトリアージ」の機能と漂白プラントで薬品消費量の削減に成功した事例を紹介する。
    漂白プラントでは特にパルプ流量の変動は後段のタワーpH,タワー温度,等ブリーチ制御に影響し,薬品添加量に大きく関わる。従来のプラント最適化の方法ではトレンドデータを収集,データ検証,改善アクションと大変工数のかかる作業である。また相互干渉を伴った制御ループの改善は原因を特定するのが大変困難である。プラントトリアージのループ価値による改善対象の優先順付けの機能,制御ループの相互干渉マップ機能等パワフルなツールを活用し,短時間で効率的に漂白プラントの薬品削減に成功している。

    *「メッツォプラントトリアージ」は,社名等変更に伴い2015年1月1日からメッツォジャパン(株)(Metso Japan Co., Ltd.)で取り扱います。
  • 土居 昭一
    2015 年 69 巻 11 号 p. 1205-1210
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/02/01
    ジャーナル フリー
    近年,工場やプラントを標的とする高度なサイバー攻撃が増加しており,生産制御システムにおいても,環境の変化や脅威の増大などから,セキュリティ対策の重要性が高まってきている。実際に横河電機では,2010年以降,マルウェア感染被害による緊急対応連絡が急増している。しかし,やみくもにセキュリティ技術を導入しておけば良いというわけではない。一般的な情報システムとは異なり,24時間365日での安定稼働や高いリアルタイム性などの可用性が最も重視される制御システム特有の環境を考慮する必要がある。
    YOKOGAWAグループでは,多層防御(Defense in depth)戦略に沿った総合的なセキュリティ対策アプローチを支持しており,リスクを評価した上で,技術対策を検討し,それらを継続的にライフサイクルで更新及び改善していく運用が重要と考えている。制御システムのリスクに対する予防と緩和を確実にしたうえで,いざという時の復旧への備えを万全にしておく必要がある。
    YOKOGAWAグループでは,最新のセキュリティ技術と実際の生産制御システムにおけるセキュリティ施策状況を調査・研究し,さまざまな工業分野,アプリケーションおよびシステム構成に最適な対策とソリューションの開発を進めている。システムのライフサイクルにわたり,お客様固有のセキュリティ活動とシステムの健全性の確保をサポートし,安定的な運用を実現するソリューション&サービスの提供に努めている。
  • 榊原 正行
    2015 年 69 巻 11 号 p. 1211-1215
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/02/01
    ジャーナル フリー
    当社は1989年よりドイツ,ビロマティック社と大判フルシンクロカッターでの技術提携をしている。またビロマティック社がヤーゲンベルグ社のカッター部門を買収し,ビロマティック―ヤーゲンベルグという新会社を立ち上げ,2005年5月に新たな技術提携を締結し,ビロマティック―ヤーゲンベルグ社デザインのシートカッターも国内に4基納入してきた。最新の実績では機幅が2,900mmの幅広なシングルカッターを国内に納入させていただき順調に稼働されている。
    そのような状況の中,省スペースカッターの要求が多く寄せられており,2012年にビロマティック―ヤーゲンベルグ社からCutMaster CFS105/CFS145が発表され,弊社でもライセンス生産販売を開始した。このカッターは切断スピードを犠牲にすることなく,従来のカッターに比べ設置スペースが大幅に縮小されており,紙パルプ産業はもちろん,断裁加工工場など幅広い客先のニーズに対応することが可能である。
    今回はこの大変コンパクトな大判カッター“丸石―ビロマティック高速1枚断裁用大判カッター”の特徴を紹介させていただく。
  • 白石 陽一, 清水 友基
    2015 年 69 巻 11 号 p. 1216-1221
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/02/01
    ジャーナル フリー
    3年前の原発事故により電源構成の約90%を占めるようになった火力発電設備の中で,微粉炭焚きボイラ,流動床ボイラ,ごみ燃焼ボイラ,回収ボイラ等を如何に安全且つ効率的に,如何に費用対効果で有利にメンテナンスをすべきかという観点より,当社が展開しているメンテナンス技術(ボイラ水冷壁の肉盛溶接を含むメンテナンス技術)に触れる。
    メンテナンス作業はスピーディに,安全におよび正確に行われるべきであり,そのような観点より当社が主張しているスマートウェルディング(Smart WeldingTM)の基本的な考え方に基づいて,ボイラパネルの肉盛溶接において必要となる主要要素技術を取り上げ,具体的に水冷壁パネルの劣化層を除去するための肉盛溶接前の研削,残厚を計測するための肉厚計測,表面状態を確認するための非破壊試験,自動肉盛溶接,肉盛溶接後の検査・計測などについて具体的に紹介する。
    併せてその方法による実機での耐摩耗性(耐腐食摩耗性および耐浸食摩耗性)の改善事例について述べる。
  • 第2回 洋紙の発祥
    飯田 清昭
    2015 年 69 巻 11 号 p. 1223-1231
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/02/01
    ジャーナル フリー
    明治維新に当たる19世紀後半では,ヨーロッパ,アメリカの製紙産業は,抄紙機を実用化し,木材パルプを開発しつつあり,近代製紙産業の原型を作り上げている時期であった。紙の需要増と相まって,各地に製紙村が生まれ,躍動的に発展しつつあった。それを目にした日本人のパイオニア達が自分たちでも紙を生産しようと考えた。挫折を繰り返しながら,当時の中型抄紙機を輸入し,ぼろを原料として,お雇い外人の指導で紙の生産を始めた(1872年)。しかし,短期間で技術を習得し,外人を解雇し,さらに,最初の輸入円網抄紙機のコピーまで自製しているのには驚かされる。この時代の日本の学習能力や機械加工技術の高さが後の発展の基となるのであろう。
    この日本製紙産業の黎明期を引っ張ったのが,海外で実習した若い技術者達(第一世代)であった。小野寺正敬,村田一郎であり,それに続く真島襄一郎,大川平三郎である。この海外を自分の眼で見て,新技術を積極的に採用しようする姿勢は,戦前期を通して見られる特徴である。
    次回は,日本における洋紙生産の発展を紹介する。
  • ―2015年4月19日~22日アトランタ(米国)にて開催―
    松永 悠, 後藤 至誠
    2015 年 69 巻 11 号 p. 1232-1235
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/02/01
    ジャーナル フリー
    2015年4月19日―22日に米国・アトランタで開催されたPaperCon 2015へ参加した。今回はTAPPI創立100周年の記念イベントということで参加者は約2,500名に上った。日本からは6名の参加であった。
    講演は以下のセッションにより行われた。テーマ数は150を超えていた。
    ・PIMA(Paper Industry Management Association)Management
    ・Coating
    ・Papermaking Additives
    ・Back to the Future in Papermaking
    ・Process Control & Fluid Fundamentals
    ・OpEx(Operating Excellence through Advanced Asset Management)
    ・RPTA(Recycled Paperboard Technical Association)
    ・Tissue 360 Forum
    ・NETInc(Innovative Nonwovens Conference)
    本稿では,筆者が興味深く感じた講演とカンファレンスの概要についてそれぞれ報告する。
  • 2015 年 69 巻 11 号 p. 1236-1243
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/02/01
    ジャーナル フリー
    In 1949 our company was born as part of the commercial division of the Matsuzakaya Department Sore, with a corporate philosophy of“contributing to society through the development of the Japanese industry sector by introducing excellent machinery, equipment, and new technologies from the West and other countries around the world”.
    Our paper & pulp machinery business has been dedicated to supporting Japanese paper & pulp industry by providing advanced technologies from overseas since the foundation of the company. In addition to our import business, we recently launched a business to export Japanese excellent machinery to the overseas paper & pulp industry. We will continuously try to contribute to development of the Japanese and overseas paper & pulp industry by serving as a bridge for technology through the introduction of advanced technology to and from Japan.
研究報文
  • 武井 俊達, 立花 和幸, 八重田 徹, 清水 文彦
    2015 年 69 巻 11 号 p. 1245-1250
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/02/01
    [早期公開] 公開日: 2015/03/16
    ジャーナル フリー
    近年,オフセット印刷の需要の増大に伴い様々なニーズに応じた印刷物が製品化されている。紙品質が印刷に適しているか否かは紙の製造において極めて重要なポイントである。オフセット印刷の重要トラブルである版磨耗は,用紙の填料,顔料,インキ顔料粒子などによって印刷用の版表面が磨耗され,版画線部へのインキ付着が悪化し,印刷物の画線部が希薄化し白抜け状態になる現象である。しかし,版磨耗時の上記物質の付着質量は極微量であり,一般的な測定方法(以下,集中法と呼ぶ)のX線回折法だけでは十分なX線強度が得られなかった。そこで,X線回折法の比較的新しい手法である平行X線光学系X線回折法を用いることにした。この方法は多層膜結晶によって平行ビーム化されたX線を効率的に入射するもので,集中法と比較し,約10~20倍のX線強度が得られた。
    版磨耗原因の特定とその定量法を確立するにあたり,まず予備試験を行った結果,原因は石英(SiO2)の可能性が示唆された。前処理の検討を行い,微量分析が可能な方法を確立した。加えて,X線マイクロアナライザ(XMA),学振式摩擦試験を適用することにより,版磨耗の原因がタルクに極微量含まれている石英であることを見出した。そして,今まで検出が困難であったタルク中の石英含有量をこれらの方法を用いて0.1wt%まで定量が可能になった。
    本報ではX線回折法およびXMAにより,タルク中の石英含有量の高感度かつ迅速なスクリーニング法が確立できたので紹介する。
  • Toshitatsu Takei, Kazuyuki Tachibana, Toru Yaeda, Fumihiko Shimizu
    2015 年 69 巻 11 号 p. 1251-1256
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/02/01
    ジャーナル フリー
    A new method of analyzing printing plate wear, which combines X-ray diffraction and X-ray microanalyzer (XMA), was examined. When plate wear happened, the parallel incident X-ray beam method, which is one of the techniques of X-ray diffraction, was used to analyze small particles adhered to the blanket. As a result of the analysis, a small amount of talc (3MgO・4SiO2・H2O) was detected. However, it seemed that only X-ray diffraction was not enough to presume that talc was a causative material because the talc concomitantly contained small amounts of magnesite (MgCO3), dolomite (CaMg (CO3) 2), quartz (SiO2) and chlorite ( (Mg, Al) 6 (Si, Al) 4O10 (OH) 8). This analytical method was further improved by combining it with elemental mapping observation of Scanning electron microscope (SEM). Using this method, the small amount of quartz in talc was found to be a factor in plate wear. Furthermore, the relationship between quartz content and plate wear in the experiment results matched previously known plate wear evaluation data. This new analytical method, which is a combination of X-ray diffraction and XMA, is a fast screening method that can detect up to 0.1 wt%quartz in samples.
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