Journal of UOEH
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17 巻, 1 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • ―GHQとの比較検討―
    三島 徳雄, 藤井 潤, 入江 正洋, 久保田 進也, 永田 頌史
    原稿種別: 原著
    1995 年 17 巻 1 号 p. 1-9
    発行日: 1995/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    「心とからだの健康づくり(THP)」における健康測定の項目にストレス度チェックの質問項目(THP-SC)が含まれているが, 十分に活用されているとは言い難い. そこで, GHQとの比較により有用性を検討した. THP-SCと60項目版GHQを含む質問票を作成し, 某製造業事務系従業員261名(全員男性, 平均43.7歳)を対象に検討した. GHQはGoldberg法により判定し, THP-SCでは全21項目中ストレス傾向を示す回答数を求め, 度数分布の75パーセント点および90パーセント点を含む幾つかの仮の判定基準を設定した. GHQでカットオフ点以上の回答者は60項目版では有効回答243名中48名, 12項目版では256名中77名であった. THP-SCの回答数は平均5.67±3.19であった. GHQとの比較では, THP-SCのA項目に含まれる質問で有意の関連を示した項目が多かった. GHQとの比較の結果, THP-SCのA項目単独では4以上, 全項目では7以上がストレス状態を示す指標になると考えられた.
  • 大江 慶治, 八谷 百合子, 下迫田 浩子
    原稿種別: 原著
    1995 年 17 巻 1 号 p. 11-29
    発行日: 1995/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    各種成人病のリスクファクターとしての肥満の意義を明らかにする目的で, 1991年度産業医科大学職員定期健康診断の成績の重回帰分析を行い, 次の如き成績を得た. (1)1982年から1991年までの10年間に産業医科大学職員の肥満度の平均値は年毎に増加し, 1984年以降は1981年度に比して危険率5%以下で有意の高値を示した. (2)全員の重回帰分析において, 肥満と肝機能障害の関連が認められ, 肥満度, 年齢, 男女別に分類した各群の重回帰分析により, この関連が30才以下の男性の肥満者における肥満に対する肝機能障害の強い関与に由来することが明らかになった. (3)収縮期血圧に対しては肥満度ではなく加齢の関与を認めた. (4)血清総コレステロール値に対する肥満度の有意の関与を認めなかった. 以上の成績から, 30才以下の男性の肥満者における肥満は, 循環器系その他の障害よりも, 肝機能障害に強く関連すると考えられた.
  • 城戸 優光, 加治木 章, 永田 忍彦, 真鍋 英夫, 岩田 康
    原稿種別: 症例報告
    1995 年 17 巻 1 号 p. 31-37
    発行日: 1995/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    11年間の炭坑坑内作業と15年間の道路工夫としての粉塵作業歴を有する65歳の男性に多発性結節状陰影が発見された. 以前の胸部写真と比べ陰影は明らかに増大し, 画像, TBLB等で診断確定に至らなかったため, 開胸肺生検が施行された. 病理組織学的には, 中心部に渦巻き状の層状の硝子様物質の沈着を特徴とする線維化病変, 周囲には組織球やリンパ球, 形質細胞の浸潤がみられその組織学的特徴より, Liebowにより命名されたpulmonary hyalinizing granulomaと診断した. 本症の原因については不明であるが, 未知の抗原に対する異常な組織反応という観点から, 粉塵曝露との関係, 特に珪肺結節との鑑別について考察した.
  • ―DAI(Diffuse Axonal Injury)との異同について―
    女屋 光基, 冨永 格, 加藤 雄司, 木村 寿子, 笠原 麻里, 杠 岳文, 鹿島 晴雄
    原稿種別: 症例報告
    1995 年 17 巻 1 号 p. 39-47
    発行日: 1995/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    全経過1年9カ月の頭部外傷の剖検例を報告した. 受傷時意識レベルGlasgow Coma Scale5点. CT上脳室内出血・脳挫傷がみられ, 事故当日脳室ドレナージ術施行. 徐々に意識レベル改善するも, 性格変化・記銘力障害等残存. 脳室は漸次拡大傾向. 脳重1180 g. 脳表には左右直回の陳旧性挫傷程度. 割面では脳梁・脳弓等にマクロファージを伴うグリア瘢痕. 深部白質の軽度髄鞘淡明化. 前交連の軸索断裂. 内側視床の損傷. 本例は意識障害が遷延したが骨折もなく, 脳の正中部に病変が集中し, 受傷時に強力な回転角加速度が加わったことを推測させ, 臨床的にはび慢性脳損傷(diffuse brain injury)に該当し, DAI病変を生じる可能性が示唆される. しかし, 病理学的には深部白質の病変は軽微で, AdamsのいうDAIとはいえない. 本例の示す病変のうち正中部については受傷時の外力による損傷で生じるが白質については外傷に伴う脳腫脹等の二次的要因が考えられ, "び慢性大脳白質変性" がDAIに本質的な病変であるか否かを再検討する必要性につき, 自験既報告例と比較対照し論じた.
  • 産業医科大学
    原稿種別: 抄録集
    1995 年 17 巻 1 号 p. 49-76
    発行日: 1995/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
  • 1995 年 17 巻 1 号 p. 77-90
    発行日: 1995/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
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