Journal of UOEH
Online ISSN : 2187-2864
Print ISSN : 0387-821X
ISSN-L : 0387-821X
2 巻, 2 号
選択された号の論文の15件中1~15を表示しています
  • 北條 暉幸
    原稿種別: 原著
    1980 年2 巻2 号 p. 159-162
    発行日: 1980/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    解剖学用語(PNA)では, 弓状線は腹直筋鞘後葉と腸骨にあるが, 本研究は腹直筋鞘後葉にある弓状線の位置とその形状について, 行われたものである. 研究対象は男性23体, 女性3体, 合計26体である. 弓状線の位置と形状には, かなりの変異が認められた. すなわち, その最も高い位置は臍から下方へ1.7cmで, 後葉が恥骨結合に直接結合する場合が1例観察された. 最も多く出現するのは, 臍から下方へ7cmから12cmまでの距離の間にあり, 88%に出現する. また, 上下2本の弓状線を左右両側にもった重複弓状線が2例認められた.
  • 泉 太, 宮下 孟士, 樫本 威志, 和田 明彦
    原稿種別: 原著
    1980 年2 巻2 号 p. 163-170
    発行日: 1980/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    副腎髄質からのカテコールアミン(CAと略)分泌はExocytosisの機構によることが知られている. 髄質細胞膜を刺戟するとCA含有顆粒がこれに反応して顆粒の内容物であるCAを細胞外に放出する. この過程において顆粒膜と細胞膜の融合の段階が重要な意味を持っている. このExocytosisの分子レベルでの機序を知るためには顆粒膜の特性を知ることが極めて重要であり, 単に顆粒の構成々分を分析し顆粒の構造を想定するだけではこの目的にそぐわない. 我々は顆粒の分泌顆粒としての特性は顆粒膜の特性に由来するものであろうと考えて研究をおこない, 1)顆粒は細胞膜に較べて内外逆転した膜系を持つこと, 2)顆粒膜は細胞膜といくつかの共通の構成々分を持つことを明らかにした. これらのことは顆粒が細胞膜と極めて融合し易い特性を持っていることを示すものであり, Exocytosisの背景を知る上で示唆にとむ知見である. 但し2)の知見に対してはいくつかの反論もあることを明記して今後の課題としたい.
  • (保健所別,単産・複産合計,1961-1972年)
    華表 宏有, 土井 徹, 大沢 進
    原稿種別: 原著
    1980 年2 巻2 号 p. 171-178
    発行日: 1980/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    わが国の保健所レベルにおける12年間(1961-72年)の平均出生時体重(MBW)の時系列を基礎資料として, この時系列を年数が6年から11年までの短い12種類の時系列に再編成し, それぞれのMBWの時系列を極限値(K値)をもった成長曲線のひとつである修正指数曲線に近似させ, 使用する時系列の年数による曲線のあてはまり方およびK値の平均値の変動の状況を比較検討した. その結果, 時系列を6年から12年まで将来または過去にさかのぼって使用年数をふやし, そのときの近似曲線の型(Ⅰ型, Ⅱ型ならびにX型)やK値の変動を個々の保健所ごとにみると, かなりの変動がみとめられる場合もあるが, 全体としてのK値をみると, それほど大きい変動はあまりないことが判明した. 考察において, 今後さらにMBWの年次推移の変動の巾が比較的小さい県レベルの時系列によって同様の検討を加える必要のあることを指摘するとともに, われわれの1人(大沢)の報告したわが国の県レベルにおける単産ならびに単産・複産合計についてのMBWによる6年間の時系列(1969-74年)から推定算出したK値は今後1975年以降の時系列を追加して, 再検討した場合にもそれほど大きな変動はみとめられないことを推論した.
  • 小林 利次, 林 実
    原稿種別: 原著
    1980 年2 巻2 号 p. 179-192
    発行日: 1980/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    近年, 開発された高性能実時間表示電子リニア超音波断層装置により各種胆道疾患の診断を行った. 本装置は従来の断層法に比較し映像がすこぶる鮮明であり, 門脈系, 肝静脈系および肝内胆管系の描写が可能であり, これら肝内管腔構造の描出は胆石症, 総胆管結石, 肝内胆管結石, 胆のう癌および肝内占居性病変の診断にすこぶる有用であった. 病変描出のテクニックおよび典型的なエコーグラムの提示により本診断法の有用性を強調した.
  • 牧 孝, 中野 正博
    原稿種別: 原著
    1980 年2 巻2 号 p. 193-197
    発行日: 1980/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    原子核と粒子の衝突を取り扱う一つの方法として, 確率過程が導入された. 確率過程の考え方の概要が示される. 具体的例として, 玉つき系とパチンコ系が分析される. 素過程と移行確率の分析から, 確率過程としての系の特徴が示される. 原子核衝突の確率過程の特徴は, 一始点, 無限収束点, 一段階記憶系, 生成確率を持つ非連結変数系である事が示される.
  • 中村 照正, 山口 久, 大橋 茂
    原稿種別: 原著
    1980 年2 巻2 号 p. 199-205
    発行日: 1980/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    本研究ではオルトリン酸塩及びー連の縮合リン酸塩の陰イオン交換分離において, テクニコン, オートアナライザーⅡを検出器として用いた時の溶出液中のリン酸の定量分析に及ぼす二, 三の因子について検討した. ピーク高さは溶出液の塩化ナトリウム濃度のほかにリン酸塩の重合度の違いによっても変化した. 塩化ナトリウムは縮合リン酸塩の加水分解およびモリブドリン酸の発色を促進する.
  • 田中 孝夫, 重松 昭生, 市丸 喜一郎
    原稿種別: 原著
    1980 年2 巻2 号 p. 207-210
    発行日: 1980/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    慢性腎不全のため血液透析療法をうけている患者においては顕著な貧血が多く見られる. 一般に貧血患者ではヘモグロビン酸素解離曲線の右方移動が代償的に認められるが, 今回われわれは, これら血液透析患者について検討を加え次の結果を得た. 1)P50は対象群に比し有意に増大していたが, 2,3-DPGは有意の変化を示さなかった. 2)2,3-DPGがP50の増加にも拘らず増大しない理由としては代謝性アシドーシスによるpHの低下が最も大きいと考えられた.
  • ―酸素運搬能に及ぼす影響―
    田中 孝夫, 重松 昭生, 市丸 喜一郎
    原稿種別: 原著
    1980 年2 巻2 号 p. 211-214
    発行日: 1980/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    血液透析療養中の成人10名において血液透析操作の血液酸素運搬能に対する影響を検討した. その結果, P50およびPo2は透析後有意な低下を示した. 赤血球内2,3-DPGおよびPCo2に有意な変化を認めえなかったことから, 酸素解離曲線の透析後の左方移動は主にpHの変化Bohr効果によるところが大きいと考えられた。事実, 今回の検討でもpHは透析後有意の上昇(正常化)を示した.
  • ―慢性肝炎より肝硬変に至る病像の作成―
    田岡 賢雄, 遠藤 高由
    原稿種別: 原著
    1980 年2 巻2 号 p. 215-232
    発行日: 1980/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    週令4-5wの雌性ヌードマウス(nu/nu)にMHV-Ⅱ型肝炎ウイルス(0.1ml.i.p.ウイルス力価:10-5)の感染実験を行い接種後3ヶ月間観察した. 成熟Tリンパ球を欠き細胞性免疫の不全状態にあると考えられるヌードマウスにおいてはウイルス(MHV-Ⅱ)は排除されることなく観察期間中血液内に存在し血清抗体(抗MHV-Ⅱ抗体)の出現もみられなかった.
    肝は形態学的に接種後2週頃に肝細胞障害は最高となるが以後改善に向う. 一方, 門脈域の小円形細胞浸潤や線維化は5週頃より次第に強くなり, これに平行して肝表面の性状は次第に凹凸を増し結節状となる. さらに接種後8-10wには肉眼的にも組織学的にも肝硬変の病像を呈する.
    上述のヌードマウスの感染実験においてMHV-Ⅱ型肝炎に感染した同腹マウス(nu/+)と未感染の同腹マウスの胸腺細胞をあらかじめウイルス接種前に移植しその影響を観察したところ, 感染マウスの胸腺移植では肝炎の病像・経過の改善がみられたのに反し, 未感染マウスの移植では逆に悪化傾向がみられた. なお免疫抑制剤としてのCyclophosphamide 0.1mg, 1×/wの投与は肝炎の炎症像は改善するが, 病変の遷延化を招く傾向がある。以上, 本研究はMHV-Ⅱ型肝炎ウイルスを用いたヌードマウスの感染実験で, 動物モデルで慢性肝炎より肝硬変を作成せしめた最初の報告である.
  • 塚本 増久, 正野 俊夫, 堀尾 政博
    原稿種別: 原著
    1980 年2 巻2 号 p. 235-252
    発行日: 1980/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    イエバエの性決定様式には通常のXX-XY型の性染色体によるもののほかに, 常染色体上に優性の雄性決定因子が乗ったAM型や超優性の雌性決定因子Fなどの存在が知られている. そのうちⅡM型とⅢM型が最も多く報告されている。これに対しⅠM型は, 極く最近フィージー島のイエバエ集団から発見されたことが学会で報告されたのみである. 北九州市で1979年秋に野外から採集された2つの集団を用い, その性決定様式の遺伝について研究を行った結果, 多数のⅡM型やⅢM型の固体に混ってⅠMおよびⅤM型の雄も含まれていることが判明した. 従って, これは日本最初のⅠM 型イエバエの発見であるばかりでなく, 世界でも2番目の珍らしい記録である. また, 幼虫の神経節の染色体分析の結果, そのほとんどがXX型の核型を示す個体ばかりで, 時たまXO型やXXX型の個体が検出されることもあった. このことは, 北九州市の野外で採集された2つのイエバエ集団の性決定様式が主として常染色体上の雄性決定因子により支配されていることを示した交配実験の結果を, 細胞学的研究からも支持するものである. なお, 採集後間もなく, 成虫の体が褐色を示すミュータントが分離固定したが, 遺伝学的研究の結果, 第3染色体上の劣性遺伝子brown-bodyの新らしい対立遺伝子であることが判明したので, bwb79Kと命名された.
  • ―BAR療法の基礎的検討―
    脇坂 信一郎, 増田 康治
    原稿種別: 原著
    1980 年2 巻2 号 p. 253-261
    発行日: 1980/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    脳腫瘍の放射線治療において, その効果を増強するため, 放射線増感剤であるbromodeoxyuridine(BUdR)と, そのDNAへのとり込みを促進する少量の抗代謝剤とを動脈内に持続注入し, 放射線を照射するいわゆるBAR療法が行われているが, その使用薬剤濃度に関してはまだ充分な検討がなされていない. 我々は培養細胞を用い, 種々の濃度の組み合わせのBUdRとmethotrexate(MTX)とで48時間処理した細胞にX線照射を行ない, コロニー形成能で生存率を計算し, それぞれの放射線増感効果を調べた. その結果, 二種の薬剤が最も効果的に相乗作用を示すのは, BUdR濃度0.1-0.5μg/ml, MTX濃度0.005-0.01μg/mlの時であった. 現在BAR療法に用いられている薬剤投与量はほぼBUdR1g/日, MTX1mg/日であり, これを血漿中濃度に換算するとBUdR5μg/ml, MTX0.005μg/mlとなる. 従ってin vitroの結果がそのままin vivo に応用できると仮定するならば, 臨床に用いるMTX濃度は適当と思われる. 臨床のBUdR濃度5μg/mlは, 相乗効果という面からは適当でないが, BUdR単独の場合のほぼ最大の放射線増感効果を示す濃度であり, その意味からは適当な濃度であると言えよう.
  • 鈴木 勝己, 伊地知 正光, 高橋 定雄
    原稿種別: 症例報告
    1980 年2 巻2 号 p. 263-267
    発行日: 1980/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    指の小さな刺創に続発する特異な弾撥指を1971年より, 5例経験した. これらの手術治療した5症例を検討し, その特徴をあげると共に, 既に報告されている様な浅指屈筋腱の小断裂片のヘルニアだけが原因ではなく, 深指屈筋腱の腫瘤形成や肥厚性滑膜炎等が病因となっていることを強調し, 多少の考察を行った.
  • 高良 裕, 田中 孝夫, 重松 昭生
    原稿種別: 症例報告
    1980 年2 巻2 号 p. 269-272
    発行日: 1980/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    術前に肝疾患および呼吸器系異常を伴う症例の麻酔管理には注意すべき点が多い. 本症例のごとく肝硬変, 肺ブラを有する症例ではフローセン, 笑気の使用が問題となる. われわれは, このような症例にNeuroleptanalgesiaを空気, 酸素人工呼吸下に施行し, 良好なる麻酔管理を行いえたので若千の考察を加えて検討した.
  • 古沢 悌二, 西村 正也
    原稿種別: 総説
    1980 年2 巻2 号 p. 273-282
    発行日: 1980/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    胆石症に対する外科的療法は近年, 肝内結石症の一部を除き, ほぼ完成の域に達したといっても過言ではない. 胆道精査法は病態の的確な把握を可能にし, それに即応した適正な術式の施行は予後を良好なものとした. 一方, 最近のコレステロール(コ)系胆石に対する経口溶解剤の登場は極めて魅力的であり, その合理的使用は有用であろう. しかし胆石症は複雑多彩な病像を呈する. 個々の病態に応じた治療法の選択こそ重要である. そこで現時点で手術適応とは如何にあるべきかを検討した. 現在なお手術適応は相対的には全胆石症に及ぶといえる. 絶対的適応としては急性重症胆嚢炎, とくに穿孔例, また黄疸高度例, 急性閉塞性化膿性胆管炎に対する救急的外胆汁痩造設のほか, コ系以外の結石, 胆管結石・肝内結石症, 胆嚢蓄膿・同水腫, 胆道系癌合併が否定できないものなどである.
  • 岡崎 勲
    原稿種別: 報告
    1980 年2 巻2 号 p. 283-284
    発行日: 1980/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
feedback
Top