Journal of UOEH
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20 巻, 3 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 岡井(東) 紀代香, 岡井 康二
    原稿種別: 原著
    1998 年20 巻3 号 p. 181-188
    発行日: 1998/09/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    お茶は, 古くから健康の維持・増進に対する様々な効用が経験的に知られているが, 最近茶抽出物中に含まれるポリフェノール類(カテキン類)が, それらの作用の活性物質として注目され, 多くの研究結果が報告されている. そこで我々は, 緑茶のポリフェノール以外の成分が, 発癌抑制に対して影響を与える可能性を検討するために, 緑茶より抽出・単離したクロロフィル ab についてマウス皮膚の二段階発癌モデルを用いて発癌プロモーションに対する効果を調べた. その結果, 両者は, 発癌プロモーターの作用を用量依存的に抑制することが判明した. さらに両者は発癌プロモーターによる皮膚の炎症反応も同様に抑制することを確認した. 以上の結果はポリフェノール以外の緑茶成分も発癌抑制に対して重要な役割を果たしていることを示唆している.
  • 松田 晋哉
    原稿種別: 原著
    1998 年20 巻3 号 p. 189-199
    発行日: 1998/09/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    意志決定理論の一手法である階層分析法(AHP)を用いて, 保健所の機能を踏まえた上で保健婦自身が考えている, 保健所保健婦の今後の活動の在り方について分析した. その結果, 構造化された5つの期待される保健所保健婦の役割のうち, 「情報の収集と分析(地区診断)」が最も優先度が高く, ついで「相談窓口」, 「各事業間の調整」, 「管内の慢性患者の管理・支援」, 「管内の住民の健康教育」の順であった. しかし, 調査対象となった保健所保健婦(7名)は, 現時点では「情報の収集と分析(地区診断)」を行うための知識・技能が不十分であると自己評価しており, 今後この能力を高める研修の必要性が強く認識された.
  • 松田 晋哉, 舟谷 文男
    原稿種別: 論説
    1998 年20 巻3 号 p. 201-212
    発行日: 1998/09/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    近年, 生涯学習支援体制の確立へのニーズが高まっているが, 産業保健職の養成を目的とする産業医科大学においてもそのような体制を整備することが必要とされている. 確かに, 多くの大学において社会人を対象とした課程が整備されてきてはいるが, そのような課程の多くは通学を前提としており, 必ずしもすべての希望者に開かれたものとはなっていない. 特に, 全国の現職の産業保健職を対象とする本学の場合, 通学を前提とした生涯学習課程の設置は必ずしも対象者の希望に沿うものにはならない可能性がある. このような問題を解決するためには, 近年長足の進歩を遂げている情報技術を活用した通信教育・遠隔教育のシステムを構築することが有用であろう。そこで, 本論文においては, そのような通信教育・遠隔教育を行っているアメリカのWisconsin大学, および我が国の玉川学園大学の事例を検討し, 産業医科大学における通信教育・遠隔教育のシステムに関する一試案を提示する.
  • その考え方の基礎と限界, 生存科学への道
    藤野 昭宏
    原稿種別: ヒューマニクス
    1998 年20 巻3 号 p. 213-244
    発行日: 1998/09/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    遺伝子治療や臓器移植などの最先端の科学技術を用いた医療現場において, 生命倫理学による判断規準の重要性が叫ばれるようになって既に久しい. 生命倫理学の考え方の基盤となるのは, 自律性尊重の精神に基づく「自己決定論」と人格を自己意識や自己概念を持つことができる理性的存在であるとする「人格論」である. しかしながら, この現代生命倫理学の考え方は, その特徴的な性格の故に, 自らその限界を露呈してしまうことになる. 何故なら, 生命倫理学が基本的に信頼している「自我」自体にこそ, 実は問題が潜んでいるとする精神分析的考え方や仏教的な考え方が存在するからである. 本稿では, まず生命倫理学の基本となるインフォームド・コンセント, パターナリズムおよび人格論に絞ってその考え方の基礎とその限界について考察し, 日本において今後どのように受容していくのが望ましいのかについて, 「生存科学」の可能性を軸に論述した. さらに, 産業医学と生命倫理学の関連についても言及し, 特に産業医活動における倫理的諸問題に関して法的観点を含めて考察した.
  • 川本 俊弘, 大原 昭男
    原稿種別: 資料
    1998 年20 巻3 号 p. 245-258
    発行日: 1998/09/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    平成元年に鉛中毒予防規則および有機溶剤中毒予防規則が改正され, 鉛および8種の有機溶剤を取り扱う作業者に対して生物学的モニタリングを行うこととなった. 今回は, 平成3年4月1日から平成8年3月までの5年間に労働衛生検査機関7社で分析した検体の分布区分の報告結果について検討を行った. その結果, 全体的にはあまり大きな変化はなかったが, 一部の物質については分布2や3が減少傾向にあった. 生物学的モニタリングの結果を作業環境管理, 作業管理, 健康管理に役立てることが重要である.
  • ― 第17回産業医科大学国際シンポジウム報告 ―
    新発田 杏子
    原稿種別: 学会等報告
    1998 年20 巻3 号 p. 259-272
    発行日: 1998/09/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    第17回産業医科大学国際シンポジウムは, “産業看護の専門性” をテーマに平成9年10月20-22日の3日間17カ国とILOから計352名の参加者を迎えて本学ラマツィーニホールにおいて開催された. 小泉明会長の会長講演とILOのDr.G.H.コッペによるILOのメッセージに続き, シンポジウムテーマと同じテーマで米国産業看護協会(AAOHN)会長Dr.B.ロジャース, そして, 産業保健のパートナーシップについて米国NIOSHのDr.M.フィンガーハットの基調講演があり, セッションテーマとして1)産業保健のパートナーシップ, 2)産業看護職の教育, 3)産業看護技術, 4)産業看護情報, 5)産業看護の経済性についてそれぞれ基調講演, 一般口頭発表と討論があり, さらに, ポスター展示による発表において熱心な討議が行われた. この種の会合としては本邦第一回ということもあり, またこの分野での国際的会合も希有であったことから各国参加者の関心も高く, 産業看護の専門性および位置づけ, 教育の問題, また産業保健の現場における他職種との協働について特に多くの関心が寄せられ予想外の成果を上げることが出来た.
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