Journal of UOEH
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25 巻, 2 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 山下 優毅, 杉浦 勉, 吉田 安宏, 黒田 悦史
    原稿種別: 原著
    2003 年25 巻2 号 p. 161-170
    発行日: 2003/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    以前の論文で, 我々は4,4'-isopropylidine diphenol(Bisphenol A: BPA), bis(2-ethylhexyl)phthalate(EHP)などの内分泌撹乱化学物質(ED)がin vitroでマウスの脾細胞を刺激し, 増殖反応やサイトカイン産生を増強することを報告した. 今回, EDのマウス胸腺細胞に対する作用をin vitroで解析した. BPA, EHP, diethyl stilbesterol(DES)などのEDは胸腺細胞の増殖反応を増強した. EDと共に7日間培養した胸腺細胞を回収し, 同系の脾細胞で再刺激すると, EDの非存在下で培養した胸腺細胞に比べ, 増殖反応が増強していた(同系リンパ球混合培養:Syngeneic-MLR). 反応性細胞はT細胞であり, このT細胞は抗原提示細胞上の主要組織適合抗原遺伝子複合体(MHC)のクラスⅡ抗原を認識して反応していた. EDと共に培養した胸腺細胞は, インターロイキン-3, インターロイキン-4, インターフェロン-γ産生も増強されていた. 以上の事から, EDは胸腺細胞の機能を修飾する活性を有していることが明らかにされた.
  • 大田原 由美, 伊津野 孝, 立道 昌幸, 杉田 稔
    原稿種別: 原著
    2003 年25 巻2 号 p. 171-183
    発行日: 2003/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    消化管でのカドミウム(Cd)吸収率は0.5-8%であると述べられている. この値は実験的研究により得られた値である. 本研究の目的は, Cd経口摂取量および呼吸と喫煙によるCd経気道吸収量と臓器内Cd蓄積量から算出されたCd総吸収量を日本における実験的研究および疫学的研究を基に消化管でのCd吸収率を求めることである. 1970年代日本人男性のCd経口摂取量は48μg/dayであり, 1970年代に突然死で司法解剖された日本人男性223名の臓器内Cd蓄積量からCdの総吸収量は6.8μg/dayと算出された. 1970年代以前のCd曝露は1970年代の臓器内Cd蓄積量から算出されたCd総吸収量に影響する. また1960年代日本人男性の呼吸と喫煙によるCd経気道吸収量は1.0μg/dayであったので, その両者の差は5.8μg/dayであり, この値はCd消化管吸収量である. また1955-1965年における日本国内の米消費量は1975年の1.4倍であった. 当時のCd経口摂取量の変動の大部分は米消費量の変動によると仮定すれば, 消化管でのCd吸収率は約10%であると推定された. この値は従来の文献の値よりやや高めである.
  • 岡田 洋右, Carol PILBEAM , Lawrence RAISZ , 田中 良哉
    原稿種別: 総説
    2003 年25 巻2 号 p. 185-195
    発行日: 2003/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    Prostaglandins(PGs)は, 骨代謝において重要なメディエーターであり, その合成酵素(cyclooxygenase;COX)にはconstitutive enzymeのCOX-1とサイトカインやホルモンなどの刺激により誘導されるinducible enzymeのCOX-2が存在する. 我々は, COX-2ノックアウトマウスを用いて, COX-2の骨吸収調節における意義をin vivoおよびin vitroの系で解析した. ビタミンDおよびPTH刺激による破骨細胞形成・骨吸収活性促進作用が, COX-2ノックアウトマウスにおいては著明に抑制されていた. COX-2ノックアウトマウスにおける破骨細胞形成抑制および骨吸収抑制機序として、PGE2産生減少による骨芽細胞上のRANKL発現抑制とGM-CSF発現増加に基づく破骨細胞形成低下機構の存在が明らかとなった. また, マウスcalvariaへのPTH投与により惹起さえる高カルシウム血症および破骨細胞数増加が, COX-2ノックアウトマウスでは認められなかった. 以上のin vitroおよびin vivoの結果より, COX-2は破骨細胞および骨芽細胞の双方に作用し, 骨吸収調節の維持において中心的な役割を担うことが示唆された.
  • 南立 宏一郎, 石田尾 徹, 保利 一, 森本 泰夫, 緒方 政則
    原稿種別: 原著
    2003 年25 巻2 号 p. 197-205
    発行日: 2003/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    室内で発生するホルムアルデヒドは高濃度では重篤な呼吸器症状を惹起とすることがある. 一方, 低濃度ではシックハウス症候群の原因物質であると考えられている. 今回, 我々はホルムアルデヒド曝露がマウス肺胞マクロファージのサイトカイン産生に与える影響を調べた. マウス(C57BK/6, オス)に各2.5, 5, 10ppmのホルムアルデヒドを1日16時間, 最長4週間, 毎日曝露した. 1週間毎に肺胞マクロファージを採取し, LPS(1μg/ml)で刺激後, 炎症性サイトカインであるTNF-α, INF-γと抗炎症性サイトカインであるIL-4, IL-10とをELISA法にて測定した. いずれの曝露濃度, 曝露期間においてもホルムアルデヒド曝露が原因となるサイトカイン産生の有意な増減を認めなかった. 今後, より長期間にわたるホルムアルデヒド曝露において種々の免疫刺激剤を用いた肺胞マクロファージのサイトカイン産生に関する検討が必要である.
  • 浦崎 永一郎, 横田 晃
    原稿種別: 原著
    2003 年25 巻2 号 p. 207-215
    発行日: 2003/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    めまいの大脳皮質局在診断における意義を調べるために, 回転性あるいは非回転性めまいを主訴としたテント上病変12症例の臨床像を解析した. 病変は右大脳半球病変が8例, 左が4例であった. 病変部位は中心溝近傍が3例で, 他は測頭葉から頭頂葉にかけて6例と多かったが後頭葉限局性病変も3例あった. 回転性めまいは3例に認められ, そのうち2例は中心溝近傍の病変で, 1例は測頭-頭頂葉移行部病変であった. 残り9例の訴えは非回転性めまいであった. 大脳半球病変によるめまいは, 測頭葉, 中心溝近傍など動物実験でいわれてきた前庭皮質投射領域に相当する部位で多かった. ただし後頭葉病変での非回転性めまいは, めまいに関連する大脳半球内のネットワークの存在とそのバランスの障害を示唆するのかもしれないと思われた.
  • 井上 仁郎, 吉岡 真, 渡邊 博且, 筒井 保博
    原稿種別: 原著
    2003 年25 巻2 号 p. 217-227
    発行日: 2003/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    病院情報システムを学生が学習する場合, 病院で実働しているシステムを利用することはセキュリティの面で困難である. この問題を回避するために, 学生教育に特化した病院情報システムのシミュレータを開発した. 本システムの特徴は, 1. コンピュータ実習室において, 本システムのホームページ内の仮想病院をwebブラウザで開くことによって, 簡単に実習ができる. 2. 病院情報システムとしての機能自体は最小限のものとし, 画面中に解説文を挿入し, 学生が入力したデータがどのように処理されるかを理解・体験させる. 3. 架空の患者データを用意し, どのようなデータがシステムに蓄えられているのかが分かるようにしたことである. 平成11〜14年度の産業保健学部「情報管理学」の講義後の本システムに対する学生の評価では, 全体の約70%は「分かりやすい」と回答したことから, 本システムは短時間に効果的な学習を可能にしたと考えられた.
  • 欅田 尚樹
    原稿種別: 総説
    2003 年25 巻2 号 p. 229-235
    発行日: 2003/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    近年身の回りの化学物質の種類の増加や, オフィスや住宅における建材の変化・気密性の増強などに伴い種々の症状を訴える人が増加し, 社会問題となってきている. これらの病態に対して化学物質過敏症(以下MCS)という概念が提唱され, 基礎・臨床面からその対応が緊急に迫られている. ここでは, MCSに関して概説すると共に, MCSの原因物質のひとつとして懸念されているホルムアルデヒドをめぐる問題に関して, 行政の対応なども踏まえて概説した.
  • 吉田 安宏, 山下 優毅
    原稿種別: 総説
    2003 年25 巻2 号 p. 237-248
    発行日: 2003/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    生体内の免疫反応の場においては様々な因子が働いている. これらの因子がどのような分子メカニズムで機能するかについて多くの解析がなされ, 明らかになってきた事も数多い. 分泌タンパク質であるインターロイキン1(IL-1)もその一つであり, 炎症反応において中心的な役割を果たしている. IL-1は細胞表面上にある特異的な受容体に結合した後, Myeloid differentiation factor 88(MyD88), IL-1 receptor-associated kinase(IRAK), Tumor necrosis factor(TNF)receptor-associated factor 6(TRAF6)といった細胞内シグナル伝達系を介して, 最終的に転写因子を活性化する. 活性化された転写因子は炎症反応に関与する多種の遺伝子の発現を誘導し, これらの因子により炎症反応がオーケストレーション或いは沈静化される. 今回はIL-1とそのシグナル伝達機構について昨今の知見について紹介する.
  • 斎藤 淳, 酒井 昭典, 沖本 信和, 大茂 寿久, 村上 太三, 中村 利孝
    原稿種別: 症例報告
    2003 年25 巻2 号 p. 249-257
    発行日: 2003/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    Sauvé-Kapandji(S-K)法により治療した陳旧性遠位橈尺関節掌側脱臼の3例を報告する. 患者はいずれも20歳代で, 外傷後に出現した前腕回内制限と手関節尺側部痛を主訴に, 受傷6週間以上経過した後, 当科外来を受信している. 理学所見, 単純X線およびCTにて遠位橈尺関節掌側脱臼と診断した. 徒手整復は不能で, 観血的整復術を施行したが, 遠位橈尺関節に骨軟骨病変を伴う強い不安定性が残存するためS-K法を併用した. 術後半年から数年を経過し, 可動域は著明に改善, 疼痛は消失し, 受傷前と同じスポーツや職業に復帰している. 遠位橈尺関節に骨軟骨病変があり, 観血的整復術後も強い不安定性が残存する陳旧性遠位橈尺関節掌側脱臼に対して, S-K法は有効な治療法である.
  • 渡辺 秀幸
    原稿種別: 報告
    2003 年25 巻2 号 p. 259-260
    発行日: 2003/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
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