Journal of UOEH
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26 巻 , 1 号
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  • 朴 春花, 吉本 奈美, 舌間 秀雄, 牧野 健一郎, 和田 太, 蜂須賀 研二
    原稿種別: 原著
    2004 年 26 巻 1 号 p. 1-11
    発行日: 2004/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    多施設共同研究の実施を前提にして, 徒手筋力計を用いて片麻痺患者の麻痺側大腿四頭筋の筋力測定の妥当性と信頼性を検討した. 既知の重りを測定すると徒手筋力計の値は一定で正確であり. KIN-COMとの測定値もほぼ一致した. 片麻痺患者1名の測定値では, 徒手筋力計を当てる部位(足関節と7cm近位部), 椅子の背もたれの有無で有意差があり(t-test, P < 0.05), 膝の角度(90°と60°)には有意差はなかった(t-test, 0.1 > P > 0.05). 3人の片麻痺患者を3人の検者が4施行の測定を行った. 各施行とも3回筋力を測定し, その最大値を筋力とした. 測定値は患者による相違はあるが, 検者や施行による相違はなく(General Linear Model, P < 0.001), 徒手筋力計は標準的測定手順に従えば, 妥当性があり信頼性があると考えられる.
  • 樋上 光雄, 福田 和正, 王 岩, 山内 和紀, 尾川 博昭, 谷口 初美
    原稿種別: 原著
    2004 年 26 巻 1 号 p. 13-21
    発行日: 2004/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    硫化水素やメタンガスなどの有毒ガスは窒息死やガス爆発の原因となり, 産業廃棄物処分場において深刻な問題となっている. これらのガス産生には微生物代謝の関与が知られている. 汚染土壌における微生物叢の遺伝学的な評価のために簡便なDNA抽出方法を考案した. その方法はSDSによる溶菌と高濃度なリゾチームを加えることを基本とする. 溶菌率はリゾチーム濃度に依存しないがDNA回収量は加えるリゾチームの濃度(0〜2 mg/ml)に依存した. また溶菌活性を有しないBSAやインシュリンも高いDNA回収量を示した. このことは高濃度のタンパクが汚染土壌に混入しているDNA分解物質や吸着物質の作用を阻止している可能性を示唆した. この方法での汚染土壌深度0.3, 1.5, 3.0 mの3サンプルからのDNA回収量は, 一般的に用いられているリゾチームを使用しない方法からのDNA収量よりも約10倍高かった. 高濃度のタンパクを用いるこの新しく簡便な方法は汚染土壌での微生物叢研究に有用であると考えられる.
  • 高橋 謙, 花岡 知之, Guowei PAN
    原稿種別: 総説
    2004 年 26 巻 1 号 p. 23-40
    発行日: 2004/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    職業性曝露に関連するヒト, 特に男性生殖系影響に関する研究の趨勢は. 1990年代初頭頃に内分泌撹乱化学物質(endocrine disrupting chemicals, EDC)の概念が普及して以来分岐している. それ以前の研究の過半は限られた範囲の化学物質を対象に実施され, 単一かつ比較的高濃度の曝露による生殖毒性の評価という枠組みを有していた(従来の枠組み). この範疇の研究は現在も認められるが. EDCの概念の普及以来男性生殖系に関する研究については, 内分泌撹乱作用の可能性をもった広範な化学物質の探索および化学物質の複合微量曝露の影響評価という新しい枠組みが与えられている. また両方の枠組みをもった研究もある. 新しい枠組みをもった近年の研究では, 男性生殖機能を評価するための標準的検査手法やより鋭敏な検出力をもった研究計画が採用されるようになった. その結果, 職業環境中に内分泌撹乱化学物質の存在が示唆されている. しかしながら, 職業性曝露を有する集団の同定や曝露評価に伴う困難から, 疫学的知見の解釈は制約を受ける. 今後は, 知見の統合とともに慎重なプロトコールに立脚し, 職業曝露集団に関する疫学研究の範囲を拡大する必要がある.
  • 佐伯 覚, 蜂須賀 研二
    原稿種別: 総説
    2004 年 26 巻 1 号 p. 41-50
    発行日: 2004/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    中途障害者の職場復帰(以下復職)は本人だけでなく就業先の雇用主にとっても重大な問題である. 早期の復職は社会的な経済的損失を最小限に抑えるとともに, 本人の社会復帰を促進する. 復職支援プログラムは中途障害者の早期復職を図り, 休職の期間と費用を減少させることに効果があることが報告されている. このプログラムは障害を被った勤労者の職場適応を医学的な側面から評価し, 適切な職場での障害管理を実施すること, すなわち適正配置を行うことにある. 具体的には彼らの就業能力と復帰予定業務を適切に評価し両者のバランスを図ること, また, 復職に際して本人や他者へのリスクとならないように介入を行うことである. 本稿では復職支援プログラムの過程と概略について, 事例を紹介するとともに医学的な適正配置の観点から詳述した.
  • バンバン ウィスプリヨノ, 松岡 雅人, 伊規須 英輝
    原稿種別: 短報
    2004 年 26 巻 1 号 p. 51-57
    発行日: 2004/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    アクリルアミドはラットやマウスの脳内クレアチンキナーゼ(CK)活性を抑制する. しかし, 脳内のCK発現への影響についてはこれまで調べられていない. そこで, CKmRNAとその蛋白レベルを各々RT-PCRとウェスタンブロッティングにより検討した. その結果, 明らかな神経症状を示すアクリルアミド中毒ラットモデル(50mgアクリルアミド/kg/日, 8日間, 腹腔内投与)の小脳において, 細胞質CK(Bサブユニット)およびミトコンドリアCK(ユビキタス型)mRNAとBサブユニット蛋白レベルのいずれも明らかな変化は認められなかった.
  • 真嶋 由貴恵, 堀川 淳子, 正野 逸子, 石原 逸子
    原稿種別: 原著
    2004 年 26 巻 1 号 p. 59-74
    発行日: 2004/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    在宅介護作業は, 重量の付加を伴う重心移動の繰り返しや中腰で行う作業が多く, 「職場における腰痛予防対策指針」で指摘されている重症心身障害児施設における介護作業に匹敵する. 本研究では, 介護保険制度の開始以後, 高齢者介護の実際を担っているホームヘルパーの腰痛の実態を調査し, 腰痛と労働衛生教育の普及程度との関連を明らかにした. その結果, ホームヘルパーの約半数はホームヘルパー養成講座で腰痛予防知識を学習しているが, 軽度の腰痛症状を呈する人が多く, 継続的な学習の必要性を感じていることから, 腰痛症状悪化予防のための労働衛生教育の重要性は高いと言える. しかし, ホームヘルパーの雇用形態はパートタイム勤務が6割以上を占め, 訪問介護先に直行・直帰の勤務形態をとることが多いことから, 職場での集団教育は実用的ではない. これらの結果に基づき, 介護の内容と作業姿勢・動作の関係, 腰痛症予防の知識に関して簡便かつ効率的に学習できる自己学習教材を開発した.
  • 古賀 和徳, 佐多 竹良
    原稿種別: 総説
    2004 年 26 巻 1 号 p. 75-83
    発行日: 2004/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    麻酔管理を安全に遂行する上で気道確保はこの上なく重要である. 日々の臨床麻酔の中で喉頭痙攣はいつでも遭遇する可能性があり, いったん起これば急激な低酸素血症, それに引き続く多臓器障害へと進行していく. しかしながら今日までその病態, 頻度, 予防, 治療などを含めた系統的な総説がなかった. 今回, 研究方法(調査研究と比較研究), 麻酔の導入と覚醒, 気管チューブとラリンジアルマスク, 抜管のタイミングなどごとにそれぞれまとめた. また, 麻酔に伴う喉頭痙攣の迅速な診断, 確実な予防法・治療法を文献的考察とともに記述した.
  • 馬田 敏幸
    原稿種別: 総説
    2004 年 26 巻 1 号 p. 85-97
    発行日: 2004/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    ヘパリン結合性EGF様増殖因子(HB-EGF)はEGFファミリーに属する増殖因子で, 創傷治癒や心臓肥大など多くの生理的, 病理的過程に関与している. HB-EGFはEGF同様, 膜蛋白質として産生され細胞表面でプロテアーゼにより切断, 遊離(ectodomain sheddingと呼ばれる. 以下sheddingと略す. )されて増殖活性を有するようになる. HB-EGFのsheddingはG蛋白質共役型受容体(GPCR)のリガンドやストレスあるいは炎症性サイトカインの刺激により誘発される. 刺激によるHB-EGFの活性化は, ホルボールエステル(TPA)ではプロテインキナーゼCが, リゾホスファチジン酸(LPA)では古典的MAPKカスケードと低分子量GTP結合蛋白質Rac1が, またストレスや炎症性サイトカインではP38 MAPKが関与している. 生体内環境に制御されたHB-EGF活性化の分子機構が明らかになりつつある.
  • 田代 拓, 織田 進, 森 晃爾
    原稿種別: 事例
    2004 年 26 巻 1 号 p. 99-109
    発行日: 2004/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    内視鏡洗浄室職員よりグルタルアルデヒド(GA)による目や喉の刺激などの訴えが提出され, 対策として内視鏡自動洗浄機とGA保存液を隔離し内視鏡自動洗浄機室が作られた. 隔離した室内には排気装置が設置され, 内視鏡自動洗浄機のパッキンも交換された. しかし, 改修工事後もなお内視鏡洗浄室にGA臭気が残ったため原因究明のための作業環境調査を実施した.
    その結果, 隔離された内視鏡自動洗浄機室の換気量は米国内視鏡技師会のガイドラインや日本医療福祉設備協会の基準と比較して約2倍の換気量であることより, 隔離部分からのGAが作業範囲のGA濃度に影響を及ぼすことはなく, 隔離部分外に置かれた処置具の消毒用ポリバケツの周りに飛散したGAが気化する時に高濃度となることで, 作業範囲の濃度を上昇させることを突き止め改善した.
    今回の事例より我々は, 発生源を明確にした上での作業環境改善の重要さを再確認した.
  • 木下 良正, 原田 篤邦, 大成 宣弘, 横田 晃
    原稿種別: 症例報告
    2004 年 26 巻 1 号 p. 111-117
    発行日: 2004/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    症例は71歳女性. 2ケ月前より左眼窩部痛と軽度の複視を主訴に来院した. 左眼の外転と外下方のわずかな眼球運動障害を認めるのみで眼球結膜充血や眼球突出, 眼圧の上昇もなかった. 血管撮影にて両側内頸動脈と外頸動脈から左上眼静脈へ多くのシャント血流が認められたが, 流出路がよく発達しているため塞栓術を施行しなかった. 退院3週間後, 左眼の完全眼球運動障害が出現し再入院となった. 神経学的には左眼痛の増悪および全方向性の複視, 左眼の全外眼筋麻痺を認めたが, 眼球結膜の充血はなく眼圧の上昇もなかった. 血管撮影にてシャント量はむしろ減少し流出路の顔面静脈の造影は不良となっていた. 下錐体静脈洞経由で海綿静脈洞の塞栓術を施行し症状の改善を得た. 軽微な複視と眼痛で発症し, 結膜充血を伴わず急速に症状が悪化した特発性頸動脈海綿静脈洞瘻症例を経験したので報告した.
  • 森田 勝
    原稿種別: 報告
    2004 年 26 巻 1 号 p. 119-121
    発行日: 2004/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
  • 産業医科大学
    原稿種別: 抄録集
    2004 年 26 巻 1 号 p. 123-163
    発行日: 2004/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
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