Journal of UOEH
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27 巻 , 2 号
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  • デレック スミス, ピーター レガット
    原稿種別: 論説
    2005 年 27 巻 2 号 p. 137-150
    発行日: 2005/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    オーストラリアの産業医学は前世紀の後半に, 種々の社会的, 政治的, 経済的変化により整備されて来た. 1970年代前半における製造業の全体的な減少と賃銀の増加の抑制が労働組合に, 職場環境のようなより広い社会的問題に注意を向けさせることとなった. オーストラリア社会の変化は, 反戦行動, 環境保護団体, 女性団体のようなこの時期におけるより広い社会的圧力に影響を受けた. 産業医学に対する関心は1970年代に開始された正式な教育とともに次第に高まり, 第3次のコースの数は1980年代を通して急速に増加した. 産業医学と労働者の補償制度は, 20世紀の後半期に同じように発展した. オーストラリアにおける職場環境と安全は, 自己管理の理論に基づいており, 雇用者, 労働組合, 政府機関からなる3部門モデルにより調整されている. 我々の産業医学のレビューパート1において, 我々は1788年から1970年のオーストラリアの産業医学の発展の歴史について概説した. この論文パート2において, 我々は1970年から2000年のオーストラリアの産業医学の発展の歴史について述べた.
  • 辻 清美, 伏脇 裕一, 森 康明, 嵐谷 奎一, 中島 大介, 藤巻 秀和, 後藤 純雄
    原稿種別: 原著
    2005 年 27 巻 2 号 p. 151-160
    発行日: 2005/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    石英フィルターおよびEmpore disk C18による捕集とGC/MSによる測定から室内空気中の防蟻剤(13種類)の一斉分析法を確立した. 各物質の定量下限値は空気2m3採取したとき0.02μg/m3, 回収率は66-100%, 相対標準偏差は3.7-14.2%であった. 市販防蟻薬剤を塗布した木片入りのモデルボックスを用いた実験では, 10→20→40℃と温度が上昇していくに伴い, ビス(2, 3, 3, 3-テトラクロロプロピル)エーテル(S421)の放散量が増加していくことが認められた. Etofenproxは温度に関係なく空気中へはほとんど放散されないことが認められた. さらに, decanal, nonanalおよびalkane類(C13〜C14)が比較的高い濃度で検出された. 今回の模擬実験において, 蒸気圧が低い防蟻剤であっても一部の物質は検出された. 従って, これらの化合物による室内環境汚染状況の実地調査が望まれる.
  • 岡田 和将, 山下 優毅, 辻 貞俊
    原稿種別: 原著
    2005 年 27 巻 2 号 p. 161-170
    発行日: 2005/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    アストロサイトはNa+依存性グルタミン酸トランスポーターを介して中枢神経系における細胞外グルタミン酸濃度を安全域に維持することが示唆されているが, このNa+依存性グルタミン酸トランスポーターは筋萎縮性側索硬化症(ALS)やアルツハイマー病(AD)などの神経変性疾患の病態機序にも関与することが報告されている. この研究ではマウス由来初代培養アストロサイトのNa+依存性グルタミン酸トランスポーターによるグルタミン酸の取り込みに対するprostaglandin(PG)E2, interleukin(IL)-1βおよびIL-6の作用を解析した. アストロサイトをPGE2, IL-1βおよびIL-6で24時間刺激し, L-[3H]グルタミン酸の取り込みを測定した. PGE2は用量依存性にグルタミン酸の取り込みを増加させたが, IL-1βおよびIL-6は単独ではグルタミン酸の取り込みを変化させなかった. 一方IL-1βはPGE2によるグルタミン酸の取り込みの増加を促進し, IL-6はPGE2によるグルタミン酸の取り込みの増加を抑制した. グルタミン酸取り込みの動態解析ではPGE2およびPGE2+IL-1βはNa+依存性グルタミン酸トランスポーターのVmax値を増加したがKm値は変化させなかった. IL-6はPGE2によるVmax値の増加を抑制した. これらの結果からPGE2, IL-1β, IL-6の炎症性メディエーターはアストロサイトのNa+依存性グルタミン酸トランスポーターの機能を変化させALSやADなどの神経変性疾患の病態機序において重要な役割を果たしている可能性が推測される.
  • 佐伯 覚, 千坂 洋巳, 蜂須賀 研二
    原稿種別: 原著
    2005 年 27 巻 2 号 p. 171-177
    発行日: 2005/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    脳卒中急性期から回復期においては, 活動制限と生活の質(QOL)との相関はきわめて高いが, 慢性期以降の両者の関連性についての検討は不十分である. 脳卒中長期生存者の活動制限(基本的日常生活動作能力およびライフスタイル)とQOL評価の一つである生活満足度との関連性を検討した. 初回発症の脳卒中患者で入院による包括的リハビリテーションを受けた63例の外来患者を対象に横断的に評価した. プロフィールのほか, 基本的日常生活動作能力, ライフスタイル, 生活満足度を面接による評価によって行った. 生活満足度は全般に低く, 項目別には否定的見解を示すものが多かった. 生活満足度と基本的日常生活動作能力, あるいは, ライフスタイルとの相関はきわめて弱く, 年齢, 性別およびライフスタイルは生活満足度の予測要因とはならなかった. 脳卒中長期生存者の生活満足度に対する活動制限の影響は低いことが示唆された.
  • 岸川 博文, 岡田 洋右, 神田 加壽子, 田中 良哉
    原稿種別: 原著
    2005 年 27 巻 2 号 p. 179-188
    発行日: 2005/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    ナテグリニドは速効・短時間型の新しいインスリン分泌促進薬であり, SU薬に比べ健常人に近いインスリン分泌動態を促すことにより食後過血糖を改善する. 近年, 食後過血糖の存在が動脈硬化を引き起こし, 非常に早期のIGTの段階から動脈硬化が進展していることが疫学的に報告されている. そのような病態に対してナテグリニドは非常に有用な薬剤と考えられるため, 2型糖尿病におけるナテグリニド有効適応症例について患者背景の観点から検討した. その結果, 1. 年齢が若い, 2. 細小血管障害が少ない, 3. 肥満といった症例に対してナテグリニドの有効性が高かった. また一般にナテグリニドの適応はHbA1c軽度上昇の症例と考えられているが, 今回の結果では治療前のHbA1cの値に拘わらず上記のような症例では有効であった. 特に肥満症例においては遅延・過剰分泌型のインスリン分泌が健常人に近い分泌動態となり, 高インスリン血症が明らかに改善されるため, ナテグリニドは早期で微小血管障害の少ない2型糖尿病患者に非常に生理的で有用な薬剤と考えられた.
  • 田中 正哉, 菊池 憲子, 平川 乃理子, 山下 和仁, 高水間 亮治, 岡崎 昌博, 太崎 博美, 中島 康秀
    原稿種別: 症例報告
    2005 年 27 巻 2 号 p. 189-195
    発行日: 2005/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    Fallot四徴症では, 手術治療なしで成人期まで延命する例はほとんどないと言われている. 我々は出生時に心室中核欠損症と診断されたが72歳の時点で, 超音波診断や心臓カテーテル検査によってFallot四徴症の診断を得た女性の症例を経験したので報告する. 幼少期には非常にやせており身体的能力も極端に低下していた. 最初に我々の病院を受診したときは, 労作時呼吸苦の訴えがありNYHA分類でⅢ度の状態であった. また口唇のチアノーゼとバチ状指を認め, 著明な低酸素血症(48.0mmHg)を認めた. 超音波検査と心臓カテーテル検査から, 心室中核欠損症, 右室肥大, 大動脈騎乗, 84mmHgの圧較差を伴う右室流出路狭窄が明らかとなった. 酸素飽和度測定による左右短絡率は24%であり, 右左短絡率は43%であり, 肺体血流比は0.75であった. 根治術の施行を勧めたが, 在宅酸素療法によって症状が軽減したことから手術を受けることに同意されなかった. 今回我々は手術治療を受けずに延命した72歳女性のFallot四徴症の症例を経験したので報告する.
  • 三島 徳雄, 久保田 進也, 永田 頌史
    原稿種別: 報告
    2005 年 27 巻 2 号 p. 197-208
    発行日: 2005/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    米国のミルウォーキーにあるBrief Family Therapy CenterのInsoo Kim BergとSteve de Shazerにより開発された解決志向アプローチはブリーフセラピーの一技法である. 産業保健スタッフがこの方法を使えば, 労働者の弱さではなく強さに焦点をあてて援助することになるため, 我々はこの方法は, 労働者との間にポジティブな人間関係を築く有力なツールになると考えている. 本報告では, ストレス状態にある労働者をこの方法を用いて面接した事例を紹介する. この労働者は身体愁訴のために来談し, 著者の一人が解決志向アプローチにより面接を行った. その結果, 職場で強いストレスを受けており, 上司との関係に問題があることが明らかとなった. この面接の中で, 労働者が自らの資源や強さに気づき, ついには自分自身で目標を設定した. 面接の最後では彼自身で解決策を見出し, その後も良好な経過を辿った. 以上のプロセスを紹介し, この方法の可能性を検討する.
  • 本田 雅久, 関 洋之, 麻生 啓子, 田邊 忠夫, 荒谷 清, 大田 俊行, 池野 貴子, 李 静香, 村谷 哲郎
    原稿種別: 原著
    2005 年 27 巻 2 号 p. 209-217
    発行日: 2005/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    我々は当院における多剤耐性緑膿菌(MDRP)の分離状況を調査し, 検出された症例の臨床経過と細菌学的検討を行った. 2003年1月〜10月までの期間中にMDRPは二症例から分離された. 症例一はカテーテル尿より2株, 症例二は膿より5株分離された. 期間中のMDRPの分離率は0.57%(2/350)であった. 二症例について疫学的解析を行ったところ, 血清型において症例一から分離された菌株はB型, 症例二から分離された菌株はE型, パルスフィールドゲル電気泳動(PFGE)についても異なったバンドパターンを示し, 二症例には交叉性がないことが確認された. 症例一から分離された株は2株ともメタロ-β-ラクタマーゼ遺伝子(blaIMP)の保有が確認されたが, 症例二から分離された株はblaIMPを保有していなかった. 症例二から分離された株において同じクローンと考えられるピオメラニン産生株のimipenem(IPM)およびmero-penem(MEPM)のMIC値を時系列的に観察したところ, 8, 16, >32μg/mlと徐々に耐性化していることが確認され, 内因性の耐性機構であるD2ポリンの欠損および薬剤排泄機構の亢進の関与が考えられた.
  • 合志 清隆
    原稿種別: 報告
    2005 年 27 巻 2 号 p. 219-221
    発行日: 2005/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
  • 芳川 一郎
    原稿種別: 報告
    2005 年 27 巻 2 号 p. 223-224
    発行日: 2005/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
  • 産業医科大学
    原稿種別: 報告
    2005 年 27 巻 2 号 p. 225-226
    発行日: 2005/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
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