Journal of UOEH
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28 巻, 4 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 岡井(東) 紀代香, 薙野 晴美, 山田 香, 岡井 康二
    原稿種別: 原著
    2006 年28 巻4 号 p. 359-368
    発行日: 2006/12/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    ビタミンB群はこれまでいわゆる抗酸化ビタミンの範疇に分類されていなかったが, 最近一部の研究者がビタミンB群の抗酸化ビタミンの可能性を示唆する研究結果を発表している. そこで著者らはB群に属する6種類のビタミン(B1, B2, B6, B12, 葉酸, ニコチン酸)についてそれぞれのビタミンのリノール酸の過酸化脂質の生成に対する効果を塩化アルミニウム法によって分析した. その結果これらのビタミンの作用は大まかに三つのタイプに分かれ, 第一のタイプ(B1, B2, 葉酸, ニコチン酸)は過酸化脂質の生成の初期反応を促進し, その後の生成反応を抑制した. 第二のタイプのB12は初期反応に有意の効果を示さないが, その後の生成反応を抑制した. 第三のタイプのB6はすべての期間の生成反応を抑制した. 以上の結果より, ビタミンB群において過酸化脂質の生成に対してビタミンの種類や実験条件の違いによって抗酸化作用と酸化促進作用の両方の作用を示す可能性があることが示唆された.
  • キム ヒョン ア, ホ ヨン ジュ, イ スン ヘ, キム サン フン, ホ ヨン
    原稿種別: 原著
    2006 年28 巻4 号 p. 369-379
    発行日: 2006/12/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    公共施設内の室内空気は, その施設の従業員や入所者の健康を害する種々の汚染物質を含んでいる. 我々は福祉施設の従業員の呼吸器アレルギーに関連する免疫状態を調べ, 従業員の呼吸器アレルギー疾患の発症におよぼす遺伝的素因の役割について解析した. 5施設の従業員23名を調べ, 48%の人が吸入アレルゲンに陽性であった. 家塵ダニが陽性の皮膚反応を示す主要アレルゲンであった. アレルギー性過敏反応の免疫学的マーカーである血清IgEレベルはアレルギー陽性の従業員で亢進していた. 末梢血中の好酸球の割合も陰性の皮膚反応を示す従業員に比べて, アレルギー陽性の従業員は高くなっていた. 我々はさらに小児の喘息発症で示唆されているIL-4レセプターα-鎖(Glu576Arg, Ile50Val), IL-4(C589T)とIL-13(Arg130Gln)の遺伝子多型について調べた. しかし, 吸入アレルゲンに陽性の皮膚反応を示した従業員で, これらの遺伝子多型の頻度に差は見られなかった. この研究は社会福祉施設の従業員は吸入アレルゲンの曝露に関連した呼吸器アレルギーに罹患する可能性が高いが, 大人の場合, IL-4レセプターα鎖, IL-4, IL-13の遺伝子多型は呼吸器アレルギー疾患の発症に重要でないかもしれないということを示している.
  • 大矢 亮一, 高木 伸二, 稲永 龍一郎, 中村 昭一, 池村 邦男, 大成 宣弘, 今田 肇, 興梠 征典
    原稿種別: 原著
    2006 年28 巻4 号 p. 381-394
    発行日: 2006/12/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    口腔と中咽頭扁平上皮癌患者へ縮小手術適用についてターゲット動注カルボプラチン化学放射線照射療法の有用性を検討した. 未治療の口腔と中咽頭扁平上皮癌患者20名(T4; 8, T2; 12名)が大腿動脈経由のターゲット動注カルボプラチン化学療法, 多分割放射線照射同時併用とテガフール/ウラシル(UFT)内服により治療された. 20名中, 15名が1コース動注化学療法後に手術され, 5名はもう1コースの化学放射線療法が追加された. 20名中18名(90%)の原発巣が臨床的CR, 2名(10%)がPRであった. 手術された15名中11名(73%)の原発巣で組織学的な癌細胞の消失を認めた. 平均30ヵ月の経過観察期間内に20名中16名(80%)の原発巣が制御された. 副作用は比較的軽微であった. ターゲット動注化学放射線療法は腫瘍のステージダウンをもたらし, その良好な抗腫瘍効果の結果として口腔と中咽頭扁平上皮癌患者に縮小手術の適応を可能にした.
  • 石田尾 徹, 石松 維世, 廣橋 雅美, 森本 泰夫, 保利 一
    原稿種別: 原著
    2006 年28 巻4 号 p. 395-400
    発行日: 2006/12/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    トルエンとアルコール類の混合曝露では, トルエンの代謝が促進される結果が得られている. そこで, トルエンおよび1-ブタノール蒸気を同時に吸入曝露させたラットの肝ミクロソーム中チトクロムP450(CYP)遺伝子発現量を測定し, 混合有機溶剤蒸気の代謝酵素活性に与える影響について検討した. トルエン単独曝露群, 混合曝露群, 対照群の3群に分け, 1日6時間, 4週間(5日/週)の曝露を行ったWistar系雄ラット(8週齢)の肝臓の一部をホモジナイズした試料を用いて, RT-PCR法により, CYP1A2, CYP2B1, CYP2C11, CYP2E1, CYP3A2, CYP4A1の遺伝子発現量を測定した. その結果, 混合曝露群のCYP3A2の遺伝子発現量は単独曝露群のそれと比較して有意に高かった. しかし, CYP1A2, CYP2B1, CYP2C11, CYP2E1, CYP4A1の遺伝子発現量に関しては, すべての群において有意差は認められなかった. よって, 混合曝露によりCYP3A2の遺伝子発現量が増加し, これがトルエンの代謝速度を増加させた可能性が示唆された.
  • 小川 みどり, 高田 真一朗, 高橋 正雄, 安田 悦子, 渡瀬 真梨子, 谷口 初美
    原稿種別: 原著
    2006 年28 巻4 号 p. 401-410
    発行日: 2006/12/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    手洗いおよび手指消毒は最も基本的な感染防止策である. 現在, 速乾性擦式消毒剤による手指衛生が国際的なゴールドスタンダードとなっている. しかし, 我々の調査では, 2004年に10.4%(48人中5人), 2005年に34.3%(35人中12人)と多くの無効例が認められた. 2005年の検体について, コロニーの形態より円形, 不整形, 拡散性コロニーに大別し, 残存菌の性状を調べた. 円形コロニーはブドウ球菌属の菌であり, 不整形・拡散性のコロニーはグラム陽性有芽胞桿菌であると考えられた. 消毒後の菌数が消毒前と同数以上あるいは300個以上の無効例の中で, ブドウ球菌属の菌が残存したと考えられる場合が3例, セレウス菌を含むグラム陽性有芽胞桿菌が残存したと考えられる場合が9例であった. 医療現場では, 速乾性擦式消毒剤による手指消毒を過信することなく, 必要に応じて滅菌手袋の着用などの対策を講じるべきである.
  • 居林 晴久, 矢野 純子, Pham Truong Minh , 田中 政幸, 西山 知宏, 酒井 和代, 松田 晋哉, 小林 篤, 矢倉 ...
    原稿種別: 報告
    2006 年28 巻4 号 p. 411-420
    発行日: 2006/12/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    2006年4月から実施された介護保険新予防給付に先立ち, 鹿児島県離島において口腔清掃指導および口腔体操実施による高齢者口腔機能向上のプログラムを3ヵ月間実施した. その前後に, 安静時および刺激時それぞれにおける唾液分泌流量と唾液緩衝能の測定, 安静時唾液におけるS. mutans菌数レベルの測定, また反復唾液嚥下テスト(RSST), 咬合力, 天然歯数・義歯歯数の測定を実施した. その結果, RSSTにて有意な改善が認められた. しかし, その他唾液分泌量に増加が認められたものの有意差は認めなかった. その理由として, プログラムの期間が短いおよび対象者数が少ないなどの理由が考えられた. また対象者に多数歯欠損の義歯装着者が多く, 咬合の支持・安定性が得られてないことにより, 咬合力の改善, 唾液分泌流量の有意な増加につながらなかったこと, 口腔体操プログラムに咬合力改善のメニューが無かったことなども理由として考えられた.
  • 堀 愛, 中村 祥子, 外平 友佳理, 岩野 俊郎, 谷口 初美
    原稿種別: 報告
    2006 年28 巻4 号 p. 421-429
    発行日: 2006/12/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    ヒトと動物の共通感染症は現在200種以上が知られており, 動物園従業員(飼育係, 獣医師など)にとって重要な産業保健上のリスクの一つである. 動物園で感染症の伝播を防ぐためには, 従業員, 来園者, 動物, そして施設(環境)のそれぞれに対する感染症対策が必要となる. 本稿では, わが国の動物園感染症対策の先駆けとして某動物園において感染症対策システムを構築した事例を産業保健の観点から報告する. 本システムは, 1. 通常時の感染症予防活動および2. 感染症発生時に備えた危機管理体制の2つの要素から成る. また, 事業所の実情に合致し地域に根ざした持続的な感染症対策システムとするため, 産業医, 獣医師, 地域感染症対策チームなどの専門家が協働した.
  • 永松 有紀, 金山 正子, 吉岡 真, 阿南 あゆみ, 竹山 ゆみ子, 久保 陽子, 柴田 弘子, 川本 利恵子
    原稿種別: 報告
    2006 年28 巻4 号 p. 431-438
    発行日: 2006/12/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    本学の実習施設の電子カルテシステムの導入に伴い, 2004年より学生および教員に対して電子カルテ閲覧のための準備教育(以下, 準備教育とする)を企画・実施した. まず, 実習運営委員会からワーキンググループを発足させ, 医療情報部との連絡・調整を図り, 実習担当教員に対し操作方法と学生担当患者登録方法を説明し, 自習環境を調整した. 次に, 学生に対する準備教育として, 電子カルテシステム利用手続きの説明と個人情報保護に関する講義を行い, 研修系システムで使用頻度の高い項目に特化した操作訓練を実施した. 今回の準備教育は既習内容も影響し, 学生の反応として個人情報の保護に関する理解度は高かったが, 操作訓練や運用管理規定についての理解度は低い結果となった. 今後は, 準備教育を倫理教育の機会としても認識し, 教育内容の検討を重ねていく必要がある. また, 看護学臨地実習における電子カルテ閲覧の現状と指導上の課題について検討することが必要である.
  • 合志 清隆
    原稿種別: 報告
    2006 年28 巻4 号 p. 439-441
    発行日: 2006/12/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
  • 2006 年28 巻4 号 p. 443-453
    発行日: 2006/12/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
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