Journal of UOEH
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30 巻, 2 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 荒木 明宏, 佐々木 俊明, 松島 泰次郎
    原稿種別: 原著
    2008 年30 巻2 号 p. 133-145
    発行日: 2008/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    変異原性物質検出におけるTolC外膜輸送蛋白質変異を持つWP2tolC, WP2tolC/pKM101, WP2uvrA, tolC, WP2uvrA, tolC/pKM101菌株と持たないWP2, WP2/pKM101, WP2uvrA, WP2uvrA/pKM101菌株の感受性の比較をプレインキュベーション法で変異原物質の比活性を測定することで実施した. tolC変異菌株はtol/C非変異菌株よりも2-aminoanthracene, 2-nitrofluorene, Glu-P-1, benzo[a]pyrene, mitomycin C, streptonigrin, doxorubicinのような多環およびヘテロ環化合物に対して感度が良かった. 2-Nitrofluoreneの変異原性はtolC非変異菌株WP2, WP2/pKM101, WP2uvrAでは検出できないが, tolC変異菌株WP2tolC, WP2tolC/pKM101, WP2uvrA, tolCで検出することができる. しかしながら, これらのtolC変異菌株はstreptozotocin, Ara-A, cisplatinの変異原性検出には充分な感度を有していなかった. 同様にAra-Aの変異原性はtolC変異菌株であるWP2uvrA, tolC/pKM101では検出できないが, 正常なtolC非変異菌株WP2uvrA/pKM101で検出することができる. TolC外膜輸送蛋白質変異による変異原物質の検出感度の増加効果は感度の悪いWP2菌株において明確であるが, 高感受性のWP2uvrA/pKM101においては明確ではなかった.
  • 塚本 貞次, 岡元 孝二, 稲永 順二, 唐崎 裕治
    原稿種別: 原著
    2008 年30 巻2 号 p. 147-157
    発行日: 2008/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    我々はニンニク鱗茎より糖質を精製した. この化合物は10個のフルクトースとβ1-2で1個のグルコースに結合する分子量1800のオリゴ糖であり, 植物イヌリンと類似した構造を持つものであった. このオリゴ糖はヒトのリンパ球性ガン細胞U937および大腸ガン細胞WiDrの増殖を抑制した. さらにマウスに経口的投与をした場合において, マウスに移植したColon26ガン細胞の増殖を抑制することがわかった. またヒト末梢血リンパ球に対してインターフェロンγ の産生を増大させることから, ニンニクオリゴ糖はガン細胞に直接結合してガン細胞の増殖を阻害する働きがあると同時に, in vivoの系において免疫的活性を増大させてガン細胞の増殖を抑制する可能性があることが示唆された.
  • 佐伯 覚, 松嶋 康之, 蜂須賀 研二
    原稿種別: 症例報告
    2008 年30 巻2 号 p. 159-165
    発行日: 2008/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    近年, 中等度から重度の脳卒中片麻痺上肢に対するロボット補助訓練が試行されているが, 運動回復とそれに伴う脳賦活効果については検討がなされていない. 今回, 慢性期脳卒中患者の重度片麻痺上肢に対して12週間のロボット補助訓練を実施した. ロボット補助訓練により, 片麻痺上肢の運動回復と痙性の改善が得られ, 障害側大脳半球運動関連領域の酸化ヘモグロビン濃度の増加を認めた. 慢性期脳卒中患者の片麻痺上肢に対する12週間のロボット補助訓練の結果は, 障害側大脳半球の直接的な賦活効果とともに運動回復の可能性を示唆している.
  • 中谷 淳子, 白石 明子, 柴戸 美奈, 庄司 卓郎, 原 善子, 石原 逸子
    原稿種別: 原著
    2008 年30 巻2 号 p. 167-184
    発行日: 2008/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    全国の企業外労働衛生機関に所属する看護職1780名を対象に, その雇用状況や活動の実態を明らかにし, 事業場におけるより質の高い産業看護サービスを提供するための課題を検討する目的でアンケート調査を行った(有効回答率50.7%). その結果, 1. 産業保健サービスの提供を担う労働衛生部門には保健師が中心に所属していたが, これら保健師は経験年数が比較的浅い人が多い, 2. 保健師は, 対象者に直接関わる業務にもっと比重を置きたいと考えている, 3. 看護職が担当する事業場において, 労働者個人への相談業務が主体であり職場巡視や安全衛生委員会など職場全体に関わる活動は少ない, 4. 看護専門職としての業務に対する経営者や他のスタッフからの評価に, 看護職は「ずれ」を感じている, 5. 社内および社外研修の機会が十分でない, という課題が明らかになった.
  • 光本 いづみ, 松下 年子, 大浦 ゆう子
    原稿種別: 原著
    2008 年30 巻2 号 p. 185-196
    発行日: 2008/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    訪問看護師の仕事負担感や就業継続意思と訪問看護の業務特性を明らかにした. 対象は福岡県内の訪問看護ステーションに勤務する看護師で, 自記式質問紙調査を実施した. その結果, 下記の事柄が明らかになった. 「就職前に考えていた仕事内容と実際との相違」「訪問以外の仕事の多さ」「判断を必要とする場面の多さ」「複雑な看護技術の多さ」を感じている人ほど仕事の負担感を大きいと考え, 「ステーションの将来性」「看護師の人数」「賃金」について肯定感を持つ人ほど仕事の継続意思を持っていること. また, 訪問看護師の就業意欲向上のために, 管理者が労務管理の意識を高めることやリアリティショックへの対策として体系的・系統的継続教育の実現を図る環境を整えることも継続意思を持つことの一助となることが示唆された.
  • 長 聡子, 川本 利恵子, 永松 有紀, 阿南 あゆみ, 竹山 ゆみ子, 金山 正子
    原稿種別: 報告
    2008 年30 巻2 号 p. 197-213
    発行日: 2008/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    過去約12年間(1996年〜2007年9月現在)に発表されたがん患者の家族に関する看護研究の動向を明らかにし, がん患者の家族を対象とした看護研究の課題を検討することを目的とした. その結果, 研究内容に関して「在宅におけるがん看護」「一般病棟における終末期看護」「終末期・死別後の家族の体験」「治療過程における家族の体験および看護」「家族システム」の5つのコアカテゴリーが抽出された. がん患者の家族に関する看護研究の課題として, 多様な治療・療養環境での看護研究の実践, がん患者の家族に対する看護師の認識および看護師の持つ個人要因が看護援肋におよぼす影響に関する研究, 研究結果の一般化に向けた実践・介入研究, 家族看護学の視点を踏まえた研究活動を遂行することの重要性が示唆された.
  • 浦本 秀隆
    原稿種別: 短報
    2008 年30 巻2 号 p. 215-219
    発行日: 2008/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    企業の安全管理において通勤方法は重要な管理要素の一つである. 当事業所は特有の立地条件のため, 従業員の大半が自動車通勤であり, 高速道路を利用している人もいる. 本研究では高速道路通勤による健康への影響を調査した. 高速道路通勤を利用する群(highway: HW)は高速道路通勤を利用しない群(non-highway: NHW)に比べ男性に多く, 年齢が若かった. NHW群は5年間の観察期間にて(body mass index: BMI), 収縮期血圧, 拡張期血圧, 総コレステロールは有意に悪化したが, HW群は収縮期血圧を除いて増悪を認めなかった. さらに中性脂肪は有意に改善した. また運動する習慣や栄養バランスへの配慮が低く, ストレス解消法も無いと答えた人が多かったにもかかわらず, ストレスを感じない人が多く, 高速道路運転によるストレス解消が推測された. 高速道路通勤はむしろ健康に好影響を与える可能性がある.
  • -7事業所の訪問を通して-
    原 善子, 石原 逸子
    原稿種別: 報告
    2008 年30 巻2 号 p. 221-234
    発行日: 2008/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    サンフランシスコ市内および近郊の事業所7ヶ所に訪問し, 米国の産業看護活動の実際を調査し, 日本と米国の産業看護職の役割の違いについてまとめた. 米国と日本の産業看護職の主な役割の違いは, ケースマネージャーと健康増進のスペシャリストであった. 今回訪問した7名のうち4名の米国の産業看護職は, ケースマネージャーとしての役割を担い, 労働損失の補填や労災に掛かる医療コストの削減に関する活動を行っていた. 一方, 健康増進のスペシャリストを主な役割とする産業看護職は1名と少なく, 30%もの日本の産業看護職が当該役割を実行している状況との違いが示された. 共通する役割は, 臨床的な業務・マネージャー・産業保健サービスのコーディネーターであった. 米国と日本の産業看護活動の違いは, 看護教育体制や資格制度, 健康診断の実施や産業医の雇用など法的要件, 労災・医療保険制度の産業保健に関する諸制度の違いによるものと推察された. 今回の訪問結果より, 専門性の高い教育による産業看護活動を強化する必要があるという示唆が得られた.
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