Journal of UOEH
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33 巻 , 1 号
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  • ナ スクヒ, チョン ミンクン, ソン ヨンウン
    原稿種別: 原著
    2011 年 33 巻 1 号 p. 1-10
    発行日: 2011/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    立位姿勢(直立ないし歩行)での長時間の作業は, 就業時や日常の活動においても普通にあり, 腰痛や下肢障害の危険因子の一つである. 本研究では異なる4種類の床面状態(3種類のフロアマットとフロアマットなし)で歩行時の床反力の比較を行った. 床反力は靴内装着型および固定型足底圧計測システムの両者によって測定した. 6名の男性被験者(平均体重=72.4±7.5kg)は4種類の状態の床を裸足で歩行し, 2種の測定システムで足底圧を同時に記録した. 平均床反力, 2つの極大値(踵接地および足趾離床), および靴内装着型足底圧計測システムにより測定された最大床反力は床表面状態により有意に異なる測定値を示し(P<0.05), 床材がない場合が828.9±114.2Nで最大の床反力であった. しかしながら, 固定型足底圧計測システムによる測定では有意な差は得られなかった. フロアマットがない場合と比較すると3種のフロアマットすべてが床反力を減少させたが平均床反力および最大床反力(最大値と2つの極大値)はマットの厚さと材質の違いにより違いがあった. 以上のことから, バイオメカニカルな特性に従った適切なフロアマットの選択を行うことが作業時での疲労と不快感の減少に有効であると考えられる.
  • 清水 勇人, 大島 桐花, 三木 明子, 松下 義恵, 服部 陽児, 杉田 稔
    原稿種別: 原著
    2011 年 33 巻 1 号 p. 11-22
    発行日: 2011/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    多くのシステムエンジニアはコンピュータシステム構築という過重労働に曝され, それによる健康悪化が報告されている. 本研究の目的は, 横断研究として, 過重労働をしていた部署のシステムエンジニアの健康悪化の実情を研究することである. さらに, その健康悪化に対する対策も産業保健の実務の観点から論ずる. 首都圏にある某コンピュータシステム作成企業で, 過重労働負荷のプロジェクトに従事している男性システムエンジニアの上司5名とその部下35名, および対照群として通常の業務に従事している男性従業員の上司3名とその部下18名を対象とした. 2006年7-11月に, その対象者の健康状況を把握するために, 6名の保健師により保健面接を実施し, かれらの健康度を評価した. そのプロジェクトの過重労働内容は, 時間をかけてもその遂行はかなり難儀なことが少なくなかった. 過重労働負荷のプロジェクトでは, 健康な上司の部下は不健康で, 不健康な上司の部下は健康であることが検出されたが, 対照群ではそうではなかった. 過重労働負荷のプロジェクトで, 健康度が悪化していた少数のシステムエンジニアには, とくに厳しい労働負荷がかかっていた. このことは, この種の職場では, 上司とその部下間で過重労働の負荷が均等ではなく一部の人に皺寄せされていて, そのため過重労働負荷の作業者の健康度が悪化したことを示している. この状況を改善するために, 業務処理能力の優れた作業者を必要量そのプロジェクトへ投入することのみならず, 過重労働の負荷が不均等でその負荷により少数の者の健康度が悪化していることを周知させて負荷を均等化させることが, 産業保健の実務とリスクマネージメントの観点から重要であろう.
  • 西埜植 規秀, 立道 昌幸, 荒武 美保, 山崎 明, 福田 洋, 杉田 稔
    原稿種別: 原著
    2011 年 33 巻 1 号 p. 23-34
    発行日: 2011/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    職域におけるポピュレーションアプローチとして35歳時における集団教育が, 40歳時の体重増加に対する抑制効果を検証した. 集団教育は行動変容技法として「目標設定」, 「セルフモニタリング」, 「認知再構成法」から構成された. 対象は上記集団教育を受講した206名を介入群, 同教育を実施していない期間の422名を対照群とした. 両群の35歳時と40歳時における定期健康診断データを比較した. また介入群では, 前・後において自己効力感, 健康統制感の2項目について質問紙票にて比較した. 男性においては, 体重, BMI, 血圧, γ-GTP, FBSにおいて対照群より介入群に有意な増加抑制を認めたが, 女性ではγ-GTP以外は有意な差は認めなかった. また, 男性のみ自己管理能力の有意な改善を認めた. 職域におけるポピュレーションアプローチとして, 男性においては, 35歳での集団健康教育実施が5年後の40歳時で体重増加抑制効果を持つ可能性が示唆された.
  • 高田 康光
    原稿種別: 原著
    2011 年 33 巻 1 号 p. 35-40
    発行日: 2011/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    男性勤労者の喫煙習慣と1000Hzおよび4000Hzの聴力検査異常(有所見)との関係を, 横断調査により検討した. 騒音職場勤務歴がある287名を含む1875名の対象では, 非喫煙群, 前喫煙群, 喫煙群の順に聴力有所見率が高く, 4000Hzでは有意な関連を認めた. 重回帰分析でも, 1000Hzおよび4000Hzの聴力有所見は年齢と有意で, 明らかな関連を認め, 1日喫煙本数が4000Hzの聴力有所見に弱いながらも有意な関連を認めた. しかし, 両周波数の聴力有所見と騒音職場勤務年数には有意な関連がなかった. また, この喫煙習慣と聴力有所見との関連は, 騒音職場勤務歴がある群では認めなかった. 即ち, 調査した職場の騒音職場勤務者では, 騒音による聴力障害だけでなく, 喫煙習慣が関連する聴力障害も抑制されていた. 従って, 騒音職場で実施する騒音に対する衛生教育と健康診断は, 喫煙習慣が影響する聴力障害の予防に有効である可能性がある.
  • 岡 壮一, 小野 憲司, 桒田 泰治, 永田 好香, 馬場 哲郎, 重松 義紀, 下川 秀彦, 浦本 秀隆, 花桐 武志, 田中 文啓
    原稿種別: 原著
    2011 年 33 巻 1 号 p. 41-45
    発行日: 2011/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    肺の硬化性血管腫は比較的稀な腫瘍であり, Ⅱ型肺胞上皮細胞由来の低悪性度腫瘍とされている. 当科において2005から2010年までに経験した8例の肺硬化性血管腫の外科切除例を対象として検討した. 全例女性であり, 年齢の分布は28から83歳の平均50歳であった. 腫瘍径は平均19.3mm(2〜44mm)で, 腫瘍倍加時間の中央値は965日と緩徐な増大傾向を示した. 肺癌2例, 悪性軟部腫瘍の転移1例, 異型腺腫様過形成2例の併存疾患を認めた. 術中迅速病理検査を7例に施行し, 1例では腺癌の診断であった. 当科で経験した8例の臨床的特徴としては, 画像上比較的境界明瞭であり, 増大傾向を示した. 術後経過は良好であり, その後の経過においてもリンパ節転移・他臓器への転移や再発は認めなかった.
  • 廣 尚典
    原稿種別: 論説
    2011 年 33 巻 1 号 p. 47-53
    発行日: 2011/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    近年, わが国の産業保健において, 労働者のメンタルヘルス対策の効果的な推進は, 喫緊の重要課題になっている. 本論では, 行政が示している活動の方向性を明確化し, 産業保健スタッフが果たすべき役割を論じた. 「事例性」は, 職場のメンタルヘルス対策に関わる際, 産業保健スタッフが重視しなければならない視点である. また, メンタルヘルス不調者の職場復帰支援を例にとって, 産業保健スタッフと臨床領域の専門家との役割分担と連携のあり方について私論を述べ, 職場環境改善への取り組みの重要性に関しても言及した.
  • 伊藤 昭好, 槌田 季世, 岸 可奈子
    原稿種別: 調査報告
    2011 年 33 巻 1 号 p. 55-62
    発行日: 2011/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    ドライ・セミドライ・ウェット各作業方式による学校給食調理場の温熱環境条件を比較することで, 特にセミドライ方式による調理室内環境の改善効果を検討した. 小学校単独給食調理場2校を対象とし, セミドライ方式のA校では, 2006年度夏季および冬季に, ドライ方式のB校は, 2006年度夏季に環境調査を実施した. そのうちA校では1990年に, ウェット方式作業中に同様な環境調査が実施されており, その際の測定値と比較した. 調理室内と外気の絶対湿度の差を作業による加湿を表す指標とした. A校では, 夏季午前の調理作業および冬季午後の洗浄作業中に, セミドライ方式の場合に絶対湿度差がウェット方式より有意に小さくなっており, 床がより乾いた状態で維持されていることが認められた. セミドライ方式やドライ方式に移行することは, 室内の湿度上昇が抑制され, 冬場の足元の冷えの改善や食品衛生管理上のメリットがあるだけでなく, 作業者の負担軽減にも寄与するものと考えられる.
  • 室屋 和子, 河内 しのぶ
    原稿種別: 報告
    2011 年 33 巻 1 号 p. 63-72
    発行日: 2011/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    臨地実習における学生カンファレンスに対する看護師の認識を明らかにする目的で, 看護実習指導者講習会受講生への調査を行った. その結果, カンファレンス指導時に困難と感じている割合が多かったのは, 「ディスカッションのすすめ方が未熟」, 「学生同士で活発な意見交換ができない」であった. カンファレンスに影響があると考える割合が多かったのは, 「学生同士の協力」, 「テーマ」であった. 実習指導の経験のない群は, ある群に比べカンファレンス時の「沈黙」に困難を感じ, 経験のある群はない群に比べカンファレンス時の「場の物理的環境」がカンファレンスに影響があると考えていた. 学習効果についての自由記述より, 「問題解決技法の習得」, 「看護の視野の広がり」, 「看護職としての態度の育成」の3カテゴリが見いだされた.
  • 中谷 淳子, 池田 智子
    原稿種別: 学会報告
    2011 年 33 巻 1 号 p. 73-78
    発行日: 2011/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    2010年8月産業医科大学産業保健学部は, 東京都内において「第3回国際産業看護・第2回アジア産業看護ジョイント学術集会」の特別企画として, シンポジウム-仕事とポジティブ・メンタルヘルス-を開催した. 基調講演として, オランダ・ユトレヒト大学のウィルマー・シャウフェリ教授が「ワーク・エンゲイジメント」の概念について説明された. その理論は, 仕事に対する活力・熱意・没頭の3要素が高い労働者は, 心身ともに健康状態が良好で, 組織の活性化や生産性向上にも貢献するというものである. 続いて, 心理学者, 産業医, 企業の人事担当者および内閣府審議官によるパネルディスカッションを行った. その結果, 深刻なうつ病の予防対策は職場におけるメンタルヘルス対策において必要であるが, それだけでは不十分であり, 同時に健康な労働者のさらなる健康を目指す対策も取り入れて, 職場全体の健康を増進して行くことが, 今後の課題であるという共通認識に至った.
  • 芳川 一郎
    原稿種別: 報告
    2011 年 33 巻 1 号 p. 79-81
    発行日: 2011/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
  • 産業医科大学
    原稿種別: 抄録集
    2011 年 33 巻 1 号 p. 83-122
    発行日: 2011/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
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