Journal of UOEH
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34 巻 , 1 号
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  • ウィンシュイ ティンティン, 中島 大介, 藤巻 秀和
    原稿種別: 原著
    2012 年 34 巻 1 号 p. 1-13
    発行日: 2012/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    海馬における神経栄養因子発現に対するトール様受容体(TLR)4の関与を明らかにするためにダイアジノンを投与した正常マウス(C3H/HeN)とTLR4欠陥マウス(C3H/HeJ)を用いて比較検討した. 両マウスにダイアジノンを毎週1回, 3回の投与を行い, 海馬における神経栄養因子産生をリアルタイムRT-PCRで測定した. その結果, C3H/HeNマウスではダイアジノン投与の影響はみられなかったが, C3H/HeJマウスではnerve growth factor(NGF)とbrain-derived neurotrophic factor(BDNF)遺伝子発現の低下が認められた. さらにダイアジノンを投与したC3H/HeJマウスではCCL3ケモカイン遺伝子発現の増加傾向とアポトーシス関連Bax遺伝子発現の顕著な増加が見られた. 本研究結果は, TLR4シグナル経路に欠陥があるとダイアジノン投与の影響を受けやすいことを示唆している.
  • モヴァヘッド メフルヌシュ, 泉 博之, 樋口 善之, ライ ヴィエット, テピタ チャラームシリ, クミニデ ガンガ, 神代 雅晴
    原稿種別: 原著
    2012 年 34 巻 1 号 p. 15-25
    発行日: 2012/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    長時間の静的作業による局部的な筋痛や筋損傷を予防するために姿勢保持時の筋疲労に関する研究は重要である. 本研究の目的は, 前屈姿勢および重量物の保持が脊柱起立筋の疲労に及ぼす影響について, 筋電図および筋への酸素供給の観点から調べることである. 男性(19〜28歳:平均年齢23 ± 2.6)12名を被験者として, 立位姿勢および前屈姿勢(体幹角度60°)保持時の筋内血中飽和酸素濃度(近赤外線分光分析法)および表面筋電図の実効値およびメジアン周波数の変化を記録した. 前屈姿勢保持時に両手で錘(0, 5, 10, 15kg)を保持させ, 手扱い物重量の影響を調べた. 測定は1回30秒間で一条件につき3回ずつ, 5分間の休憩を挟み, 無作為による順序で実施した. 保持荷重が増加すると, 姿勢保持に伴う筋内血中飽和酸素濃度の低下はより顕在化し, 両手荷重0kgと15kgとの間に有意の差が認められた(P=0.027). また, 前屈姿勢の保持に伴い筋電図のメジアン周波数は有意の低下を示した(P<0.001). これらの結果は, 前屈姿勢における重量物の保持による筋疲労の発現を客観的に示している.
  • 山田 壮亮, 丁 妍, 笹栗 靖之
    原稿種別: 総説
    2012 年 34 巻 1 号 p. 27-39
    発行日: 2012/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    ペルオキシレドキシン4(PRDX4)が, 様々な炎症性疾患において重要な役割を有していることについて詳述する. PRDXは抗酸化作用を有する一酵素群として知られ, 少なくとも6種類に及んでおり, 多くの生体内で広く発現していることが報告されている. 特にPRDX4は, 他のPRDXと発現型を異にし, 唯一の分泌型として発現しており, 細胞外領域において酸化ストレスからの組織傷害を防御する役割を有するとされる. 最近我々は, ヒトPRDX4 (human PRDX4)のトランスジェニックマウス(Tg)を作製しstreptozotocinの単回大量投与誘発1型糖尿病モデルを確立した. Tg膵の特にラ氏島においてヒトPRDX4が高発現しており, 増加する酸化ストレスおよび炎症性サイトカインを伴った膵島炎が, PRDX4により特異的に抑制, 防御され生体内で保護的に機能していることを報告した. PRDX4は将来的に動脈硬化や糖尿病を含む様々な炎症性疾患に対する有効な治療薬の一つとして期待される.
  • 篠原 伸二, 花桐 武志, 桒田 泰治, 竹中 賢, 岡 壮一, 近石 泰弘, 永田 好香, 下川 秀彦, 重松 義紀, 中川 誠, 浦本 ...
    原稿種別: 原著
    2012 年 34 巻 1 号 p. 41-46
    発行日: 2012/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    肺過誤腫は, 肺良性腫瘍の中でもっとも頻度の高い良性腫瘍である. 当科において2000年から2009年の間に外科切除を施行した肺過誤腫の9例について臨床病理学的に検討した. 性別は, 男性1例, 女性8例であった. 年齢は, 42歳から77歳に分布し, 平均59歳であった. CTにおいて石灰化を認めた症例は1例のみであった. 気管支鏡下肺生検は5例に行われ, いずれの症例も術前確定診断は得られなかった. 18F-fluorodeoxy glucose (FDG)-positron emission tomography検査は6例に施行され, 1例に軽度のFDGの集積を認め, 5例においては集積を認めなかった. 術式は管状葉切除1例, 区域切除1例, 葉切除2例, 部分切除3例, 核出術2例であった. 全例において, 術後合併症はなく, 再発も認めていない. 術前に気管支鏡下肺生検で診断できないことが多く, 典型的な過誤腫の特徴を備えていない場合は, 肺癌, 転移性肺腫瘍などの悪性腫瘍との鑑別が重要となり, 診断・治療を兼ねて, 外科切除を行うことが必要となる.
  • 樋口 善之, 舟橋 敦, 泉 博之, 神代 雅晴
    原稿種別: 原著
    2012 年 34 巻 1 号 p. 47-55
    発行日: 2012/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    作業者の主観的作業速度評価は, 実際の作業時間よりも従事する作業に含まれる筋骨格系障害のリスクファクターの有無による影響を受けると考えられる. そこで, 本研究では筋骨格系障害に対する作業負担評価指標としての主観的作業速度評価の有効性について検討することを目的として, 自動車製造などの流れ作業方式の製造ラインに従事する作業者の自記式質問紙調査データ(n=1,579)を分析した. その結果, 主観的作業速度評価は望ましくない作業環境, 不良作業姿勢や動作, 重量物の取り扱い頻度との有意な関連が認められた. 主観的作業速度評価が「非常に速い」は, そうでない者と比較して, 従事する業務の中に職業性腰痛のリスクファクターがより多く含まれる傾向が有意に高いことが示された. 本研究の結果は, 作業負担評価指標としての主観的作業速度評価の有効注を支持するものであった.
  • 堀江 祐範, 森本 泰夫
    原稿種別: 総説
    2012 年 34 巻 1 号 p. 57-64
    発行日: 2012/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    ナノ粒子は, 直径が1〜100nmの粒子と定義される. 近年, ナノ粒子の生産量の増加と共に有害性に対する関心が高まり, 多くの評価が進められている. ナノ粒子の生体影響評価は培養細胞を用いたin vitro試験と, 動物を用いたin vivo試験の双方において研究が進められ成果が得られつつあるが, in vitroin vivoでは実験系が大きく異なり, その結果の解釈に乖離がある場合がある. In vitroによるナノ粒子の評価では, ナノ粒子の細胞毒性に寄与する因子として, 粒子の溶解性や吸着性, 表面活性などが指摘されている. 一方, in vivoにおけるナノ粒子の吸入による肺影響では, 粒子の滞留性が重要であり難溶性の粒子で持続的な炎症の誘導が見られることがある. ナノ粒子の有害性評価においては, in vivo, in vitro双方の特長を理解し総合的な試験を実施することで, 作用機序を含めた生体影響の正確な評価が可能となる.
  • 大神 明, 森本 泰夫, 明星 敏彦, 大藪 貴子
    原稿種別: 総説
    2012 年 34 巻 1 号 p. 65-75
    発行日: 2012/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    フラーレン(C60)は炭素60個からなる新素材ナノ粒子であり, 今後の通信系・エネルギー系工業素材として期待されている. ナノ粒子の生体影響については, 現在評価が動物実験などで進んでいるところである. 本稿ではフラーレンの経気道影響について, 文献的な動物実験による知見と, 当教室で吸入試験と気管内注入試験とを2年間行った結果得られた知見を交えて解説する.
  • 吉木 竜太郎, 中村 元信, 戸倉 新樹
    原稿種別: 総説
    2012 年 34 巻 1 号 p. 77-83
    発行日: 2012/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    皮膚は外界と体内を隔離する巨大な臓器である. 外部からの様々な異物の侵入を防ぐバリアーそのものであり, さらには効果的に異物を排除する免疫システムも兼ね備えている. 外部からの刺激の中でも「光」, 特に「紫外線」に焦点を当ててみると, 皮膚におけるメラニン合成が高まり, 過度の紫外線曝露から回避するシステムなどが一般的に知られているが, 皮膚における免疫の抑制が生じることも皮膚科領域では広く認知されており, この現象を利用して様々な皮膚疾患の治療が行われている. この紫外線による皮膚の免疫抑制には調節性 T 細胞の誘導が重要で, その詳細な機序を我々のグループなどが解明した. この紫外線による皮膚における免疫抑制は, 外部から曝露される様々な物質に対する過度の反応を抑えることで, 皮膚の炎症による自己崩壊を阻止していると考える.
  • 小林 美和, 大倉 理沙, 吉岡 はるな, 廣正 佳奈, 吉岡 学, 中村 元信
    原稿種別: 症例報告
    2012 年 34 巻 1 号 p. 85-89
    発行日: 2012/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    経皮経粘膜感作により生じた小麦依存性運動誘発アナフィラキシーの報告が増えている. 感作原として, 洗顔石鹸にふくまれる加水分解小麦が同定されている. 診断には, 当該製品の使用歴があり, 使用時に顔面に皮膚症状が出現, ω-5グリアジンに対する特異的IgEに比べ, 小麦グルテンに対する特異的IgEが高値であることが有用な情報である. 加水分解小麦は化粧品添加物として用いられており, 食物アレルギーの感作原として留意すべきである.
  • 岡﨑 龍史, 大津山 彰, 阿部 利明, 久保 達彦
    原稿種別: 報告
    2012 年 34 巻 1 号 p. 91-105
    発行日: 2012/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    福島第一原子力発電所(福島原発)事故後, 放射線被曝に対する意識について, 福島県内一般市民(講演時200名, 郵送1,640名), 福島県外一般市民(52名), 福島県内医師(63名), 福島県外医師(大分53名, 相模原44名, 北九州1,845名)および北九州のS医科大学医学部学生(104名)を対象にアンケート調査を行った. アンケート調査の回収率は, 福島県の一般市民は講演時86%と小児科医会を通じて郵送した50%と, 福島県外の一般市民91.3%および福島県内医師は講演時に86%回収, また福島県外の医師は, 相模原市85%および大分県は講演時に86%回収し, 北九州市はFAXにて17%回収となった. 福島原発後の放射線影響の不安度は, S医科大学医学部学生が12.2%ともっとも低く, 次に医師(福島県内30.2%, 県外26.2%)が低く, 福島県外一般市民(40.4%), 福島県内一般市民(71.6%)の順に高かった. 不安項目に関しては, S医科大学医学部学生や福島県医師は, 健康影響よりも環境汚染(食物や土壌汚染)に対し不安を持つ割合が高く, 福島県外医師や福島県内外の一般市民は健康被害および環境汚染の双方に不安を持っていた. 放射線の知識が高い人が, 現状に対する不安は少なく, 放射線知識の普及の必要性が結果として示された.
  • 高橋 公子, 川波 祥子, 井上 仁郎, 堀江 正知
    原稿種別: 訂正
    2012 年 34 巻 1 号 p. 107-
    発行日: 2012/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
  • 産業医科大学
    原稿種別: 抄録集
    2012 年 34 巻 1 号 p. 109-150
    発行日: 2012/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
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