Journal of UOEH
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6 巻, 2 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 浅山 滉, 中村 裕, 緒方 甫, 森田 秀明, 児玉 俊一, 畑田 和男
    原稿種別: 原著
    1984 年6 巻2 号 p. 121-130
    発行日: 1984/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    国際障害者年を記念して, 初の大分国際車いすマラソン大会(ハーフマラソン:21.1km)が催された. 参加各国選手から任意に選んだ選手を対象に, 大会における選手の体力医学的検討を行った. 脊髄損傷による対麻痺者は体力の向上が望まれるが, 病態生理学的に問題が多く, 持久的体力を必要とする運動には危惧の念があった. 予備試験で車いすトレッドミルの負荷テストを行い, 各人の心拍数と酸素消費量(V02)の相関式を得て, 実際のレース時に装着した心拍数記憶箱から得られた値を基に, レース中の推定V02を得た. (結果)平均87.1±9.1分間(n=5)にV02=34.17+8.11ml/kg/minであり, レース中の高い心拍数(191-152拍/分)の割には低いV02であった, 脊損者は事故もなくこの持久運動に十分に耐え, 車いすマラソンは対麻痺者の体力向上に優れたスポーツであると考えられたが, 被検者は体力向上の余地があると思われた.
  • 江川 寛
    原稿種別: 原著
    1984 年6 巻2 号 p. 131-139
    発行日: 1984/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    産業立地の変化に伴い, その中で包括医療を推進しようとするためには, 対象となる住民のライフ・サイクルを基盤にその方法論とこれに基づく医療圏の設定が必要である. 元来, 医療は都道府県, ないしはその中での保健所区域といった行政のための地域で「健康保持」,「疾病予防」,「診断・治療ならびにリハビリテーション」の各スペクトル部分において断片的に, かつ種々なる方法を持って展開されてきている. しかしその前提となるのは現在の行政のための地域とは別の見地から対象とする医療のための地域社会を設定することであろう. そこで, 産業衰退のはげしい福岡県を例に地域の「社会的・経済的側面」と「人口特性」を中心にその範域を策定し, さらに生活関連性の観点から, 住民の行動空間の広がりにかかわる通勤・通学圏をとりあげ, それに基づく行動圏域と産業立地から考えられた地理的範囲を併せ考察し,妥当とする「医療のための地域社会」を設定し, それを検証すべく計量的枠組の中で第一段階としてweighted pair-group methodとprincipal component analysisを用い, ひきつづいてファジィ集合論の観点がクラスター分析の単一統分法を中心とする多変量解析的手法を用い分析を試みた結果, 16%レベルで同一の圏域を導出することができた. 本論文はhealth care regionの設定について定性的分析方法と計量的分析方法の妥当性について論述した.
  • 野田 浩司, 峯本 正夫, 古川 宏子, 金崎 淑子
    原稿種別: 原著
    1984 年6 巻2 号 p. 141-147
    発行日: 1984/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    カプセル(製剤A)および錠剤(製剤B)の2種類の市販徐放性イソソルビド(ISDN)製剤について, 第10改正日本薬局方(JP X)の規定にしたがい, 含量均一試験を行ったところ, 両製剤とも完全に規準に適合した. また両製剤をJP Xの回転バスケット法による溶出試験に付した. 試験液として, JP Xの崩壊試験法の第1液(pH1.2)および第2液(pH6.8), この他に0.05 M りん酸緩衝液(pH3.0および5.0)を用いた. 両製剤ともそれぞれ試験液の水素イオン濃度による溶出速度への影響は起こらなかったが, 両者の溶出パターンにはけん著な違いがみられた. すなわち, 製剤Aでは6時間まではほぼ一定の速度でISDNが溶出し, 8時間までに85-89%が溶け出した. 一方製剤Bでは, 8時間までに45-50%が溶出し, その溶出パターンは製剤Aにくらべて直線性にやや劣るように思われた. ISDNの定量は, 逆相カラムを用いた高速液体クロマトグラフ法(HPLC)によった.
  • 伊藤 秀三, 神野 展光, 北沢 右三, 八巻 敏雄
    原稿種別: 原著
    1984 年6 巻2 号 p. 149-162
    発行日: 1984/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    医生ヶ丘をふくむ北九州市北西部および近隣地において, 森林群落50スタンドを調査した. それらを優占種により分類すると, コナラ群落, タブノキ群落, ムクノキ群落, シイノキ群落であった. 50スタンド, 60種の群落資料を反復平均法により解析した結果, 次の三つの植生の系列が明らかとなった. (ⅰ)コナラ群落一タブノキ群落-ムクノキ群落, (ⅱ)コナラ群落-シイノキ群落, (ⅲ)タブノキおよびムクノキ群落-シイノキ群落. 前2系列は樹高の増大および種類の増加と有意の相関をもつ森林の群落遷移の系列であり, 第3の系列ではそれらと相関がなく, 環境傾度上の系列であることが明らかとなった.
  • 松井 清, 岩崎 一郎
    原稿種別: 原著
    1984 年6 巻2 号 p. 163-170
    発行日: 1984/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    作業能の測定法を例に統計学的考察を行う. 変数選択の問題が生じる. データは連続量. いわゆる多変量解析で考察するのが, 一つの方法であるが, 変数の分布などについて知識を持たない. さらに変数の個数がデータに対してかなり大きい, そこで安易に解析すると誤る危険性がある. 事実やや不満が生じた. ここで大胆に離散化を行ってみる. その後, エントロピーによって解析を行う. 結果は, より妥当な感じといえそうである. つまり, 変数選択の問題は離散化して考察する事で安全な結果を導く事があるといえよう. 解析にはCATDAPをVAX/VMSの上で他の統計パッケージのデータ加工編集機能と結合して手軽に処理できるようにアレンジして行った.
  • 西尾 一方, 山元 修, 塚原 純
    原稿種別: 症例報告
    1984 年6 巻2 号 p. 171-176
    発行日: 1984/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    76才女性に発生した背椎管狭窄症および背椎すべり症による足穿孔症の一例を報告するとともに, 若干の文献的考察を加えた. 我々の症例では, 正しい診断・治療のために整形外科的・神経学的検索が必要とされた.
  • 土屋 健三郎
    原稿種別: 論説
    1984 年6 巻2 号 p. 177-191
    発行日: 1984/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    産業の急速な発展によって, 産業化社会は21世紀を迎えて新しい技術革新による新しい産業化社会に入りつつある. その中で健康問題は医学のみならず, 経済学, 工学, その他の科学分野でも等しく関心が持たれ, 実際に医学以外の専門分野の協力がなくては, 健康および医療の問題は解決されない状況にまで到っている. しかし, その中で最も必要とされるのは新しい倫理基準であり, それは西洋のヒューマニズムと東洋のヒューマニズムとを有機的に結合させたバイオエシックスであるということができる. このバイオエシックスが確立されてこそ, 21世紀の医療, 健康, そして福祉が約束されるものと確信する.
  • 塚本 増久
    原稿種別: 技報
    1984 年6 巻2 号 p. 193-204
    発行日: 1984/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    蚊の系統分類学的関係をアイソザイムの見地から生化学的に検討するために, ポリアクリルアミド平板ゲルを用いて電気泳動像の解明を試みている. そのため泳動の基本となる諸条件を検討し, 簡単で再現性が高く良い分離が得られるように工夫改良を重ねたので, その手法の詳細を述べ今後の研究に便ならしめた. これにより日本での研究室のみならず, 材料は豊富だが電気や水道のない東南アジアの辺地でさえも, 氷が人手できるところでは携帯用発電機と小型水中ポンプを用いれば, 採集された幼虫材料を現地ですぐに電気泳動にかけることができるようになった.
  • 小川尚
    原稿種別: 報告
    1984 年6 巻2 号 p. 205-207
    発行日: 1984/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
  • ―産業医科大学に望むもの―
    マクドナルド コーペット
    原稿種別: 特別寄稿
    1984 年6 巻2 号 p. 209-219
    発行日: 1984/06/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    産業医科大学に10-15年後に再び, 訪問教授(Visiting Professor)として戻ってきた時に私は, 当大学がその名前にふさわしい大学として完全にできあがっていることを望むものである. 医学部は, 他の学部のうちの一学部になっているであろうし, 特に,産業・環境保健科学の卒後教育施設(postgraduate school)が充実しているのを見るのが楽しみである. その時には, 当大学は産業保健における一連の専門家養成のための, アジア地域における先導的なセンターとして完成しているであろうし, 産業保健実務者のための生涯教育について最善のシステムを創り, それは世界の模範となっているであろう. 更に, 当大学では日本における職場の安全衛生の重要な問題解決に貢献すべく, 長期の研究計画に従事する学際的且つ調和のある系統的なチームができあがっていることであろう. また, 重要な産業領域における大・小企業のための産業保健の, 最初の総合的なシステムを組織し, 且つ具現化していることであろう. 当大学の研究を基本として, 産業社会が発展途上国に輸出する機械や物質を, 安全に使用できるよう責任をもって確約するための方策を提示しているであろう. これらのことが達成されている10-15年後こそ, 私の次の講演にとって良い機会であると信ずる.
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