家兎の耳翼に同じ大きさで, 同じ材質の電極2本を20mmの間隔をおいて刺入留置したが, ともに電極電位の所見がみられ, 白金電極では陽側に, ステンレス電極では陰側にそれぞれ傾いた電位が記録された。
この電極に直流20μAの定電流を通電すると, 前記電極電位は増加し, 白金では3日後に, ステンレスでは1日後に, 磁性ステンレスでは通電後間もなく極値を示し, 白金に比ベステンレスは1/2, 磁性ステンレスは約1/3の電位を示し, ステンレスの組織に対する易通電性が示された。
10日間の通電後の白金には異常がみられなかったが, ステンレスと磁性ステンレスは陽極に酸化所見がみられた。
本論文の要旨は第41回獣医麻酔外科学会で発表した。
抄録全体を表示