獣医麻酔外科学雑誌
Online ISSN : 1349-7669
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36 巻, 1 号
January
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総説
  • 金本 勇
    2005 年 36 巻 1 号 p. 1-9
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/09/30
    ジャーナル フリー
    Experimental hypothermia in the dog started in Canada 55 years ago. In Japan, clinical application of hypothermia in human medicine was first conducted for the open heart surgery in 1954. At present, hypothermia is used worldwide for open heart surgeries of infants. Initially we used surface-cooling deep or profound hypothermia with ether and successfully repaired pulmonary stenosis, atrial septum defect, ventricular septum defect and mitral regurgitation (MR) in small breed dogs. Recently we are using the combined method with hypothermia using isoflurane and low flow cardiopulmonary bypass. This improved hypothermia enables us to do safer operations for severe MR or complicated cardiac anomaly of toy and small breed dogs.
原著
  • 丸谷 永一, 鈴木 馨
    2005 年 36 巻 1 号 p. 11-17
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/09/30
    ジャーナル フリー
    野鳥における骨折の治療成績を向上させることを目的に,ニホンウズラの上腕骨骨折に3種類の手術法を適用し,リハビリテーションを行いながら,回復過程を評価した。太さに比べて軽量な注射針を用いた内軸固定では,手術の成功率が40%と低かったが,成功したときの回復は,形態・機能ともにきわめて優れていた。ペーパークリップを利用した簡易な外部固定では,確実に骨の癒合が得られたが,変形が著しく,機能回復も不十分であった。内軸固定と外部固定を併用した場合は,全例で骨折の治癒を認めたが,個体により回復の程度に差が大きく,良好に推移したときもリハビリテーション期間が延長した。これらのことから,実際の臨床応用にあたっては,対象となる鳥種や動物の気質,収容可能な期間,その他治療施設の事情などにより,方法を使い分けることが望ましいと結論づけられた。
短報
  • 星野 有希, 廉澤 剛, 滝口 満喜, 奥村 正裕, 藤永 徹
    2005 年 36 巻 1 号 p. 19-22
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/09/30
    ジャーナル フリー
    6か月齢、雄のゴールデンレトリーバーが嘔吐を主訴に上診し、紐状異物による腸閉塞と診断された。開腹手術により十二指腸から空腸に穿孔を伴う重篤な傷害が明らかとなった。損傷の激しい部位に対する十二指腸切除術は総胆管及び膵管が含まれることから困難であり、穿孔部が膵臓付着側にあるため膵管と血管によって漿膜面からの穿孔部の縫合が困難であることから、十二指腸を温存し、膵臓付着側の対側を縦切開して粘膜面から縫合する方法を実施した。術後の経過は極めて順調であったので、本法は切除困難な場合の腸管の穿孔に対する治療法の1つとして有用であると思われた。
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