日本獣医がん学会雑誌
Online ISSN : 1884-3352
Print ISSN : 1884-3344
ISSN-L : 1884-3344
1 巻, 1 号
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原著
  • 信田 卓男, 山田 徹, 圓尾 拓也, 石田 卓夫, 川村 裕子, 武田 晴央, 杉山 大樹, 石川 剛司, 伊藤 哲郎, 斑目 広郎, 茅 ...
    2010 年 1 巻 1 号 p. 1-7
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
    猫の腫瘍1,070例を回顧的に分析した。腫瘍例は有意に高齢で雌に多かった。猫の悪性腫瘍確率は、麻布大学附属動物病院で分析した犬の腫瘍例の4.55倍であった。猫は犬の8.39倍リンパ腫に罹患しやすかった。雄生殖器系腫瘍・骨関節系腫瘍・内分泌系腫瘍は、犬に比較して少なかった。悪性比率が高い部位は、泌尿器系・呼吸器系・乳腺・消化器系・頭頚部であった。犬と比較して、有意に悪性比率が高い部位は、頭頚部(5.18倍)、乳腺(4.55倍)、雌生殖器(3.64倍)、皮膚皮下織(1.64倍)であった。有意に悪性比率の低い部位は、骨関節系(0.16倍)であった。以上の結果は、猫の腫瘍の診療に有用な指標となると考えられた。
  • 杉山 大樹, 圓尾 拓也, 信田 卓男, 石川 剛司, 金久保 佳代, 斑目 広郎, 茅沼 秀樹, 菅沼 常徳
    2010 年 1 巻 1 号 p. 8-13
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
    肺指症候群と考えられた猫5例の臨床所見について検討を行った。肺原発巣に伴う呼吸器徴候は5例中1例のみで見られ、ほかの4例では呼吸器症状は全くみられなかった。播種転移部位は、主に、指、体表部筋肉、皮膚であった。5例の中央生存期間は60日(12~125)であり、呼吸器徴候を伴い死亡したものは1例のみであった。これらの臨床所見から、本病態における治療として、肺葉切除は意義が低いことが示唆された。また、転移病変は全身に存在することから、断指をはじめとする外科的治療は残存する指や肢の負重増加により動物の生活の質をさらに低下させる可能性が示唆された。
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第1回 日本獣医がん学会報告
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