1997~1998年に, 横浜市内2ヶ所の雑居ビルの地下飲食店で捕獲されたイエネズミにおけるサルモネラの保菌状況を調査した。供試したイエネズミ339頭中60頭 (17.7%) から
Salmonellaが分離された。保菌状況を動物種別にみると, クマネズミの16.4% (42/256) , ドブネズミの21.7% (18/83) が
Salmonella陽性であった。また, 季節別に保菌率をみると, 春 (3~5月) が17.1%, 夏 (6~8月) が22.0%, 秋 (9~11月) が14.6%, 冬 (12~2月) が20.5%であった。また, 血清型
S.Typhimuriumが58頭,
S.Enteritidisが2頭のネズミからそれぞれ分離された。分離菌株625株のうち, 血清型別が不能であった65株はPCR法により全て
S.Typhimuriumとして特異的に型別された。
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