獣医疫学雑誌
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4 巻, 2 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 村瀬 敏之, 大橋 美幸, 山井 志朗, 丸山 務
    2000 年 4 巻 2 号 p. 59-66
    発行日: 2000/12/20
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
    パルスフィールドゲル電気泳動 (PFGE) 法は分離菌株のDNAタイピング (型別) に用いられ, 志賀毒素産生性大腸菌O157におけるその有用性が認められている。しかし, PFGE法では型別できない菌株の存在が指摘されている。そこでこのような株を分類する方法として, 細菌のDNAを比較的高頻度で切断する制限酵素と比較的低頻度で切断する制限酵素が認識する塩基配列で挟まれた領域をPCR法で増幅し (Infrequent-Restriction-Site PCR; IRS-PCR) , そのDNA断片の多型性を泳動パターンで観察する方法を検討した。供試菌として食中毒患者, 原因食品, 関連施設などから分離された大腸菌O157の52株を用いた。制限酵素XbaI及びHhaIを用いて切断したDNAのIRS-PCRパターンにより12の型に, また, BlnI及びHhaIを用いて場合は14の型に分類された。このうちPFGEパターンにおいてそれぞれ固有の泳動パターンを示した18株は, IRS-PCRにおいて11種に分類されたが, PFGEでバンドパターンの得られなかった34株では3種にしか分類することができなかった。したがって, PFGEでバンドパターンの得られなかったこれらの株が遺伝的に近縁である可能性が示唆された。型別能はIRS-PCR法に比べPFGE法が優れているといえるが, 本法により菌株間のバンドパターンの比較が可能で, 使用する制限酵素の検討を行うことにより, PFGE法に代わる型別法として応用可能と思われた。
  • 石橋 和樹, 龍王 浩昭
    2000 年 4 巻 2 号 p. 67-70
    発行日: 2000/12/20
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
    伝染性ファブリシウス嚢病 (IBD) および大腸菌症に罹患した5万羽を飼養するブロイラー農場の生産回復と費用最小化を目的として, 飼養管理改善に取り組み, その評価を4群 (A: 疾病発生時, B: 投与薬剤変更群, C: IBDワクチンプログラム変更群, D: 飼養管理改善群) の出荷成績および食鳥検査成績で比較するとともに, より経営上の指標として粗利益の比較を実施した。育成率は次第に向上したが, 生産指数はB群で一旦減少した。食鳥検査成績では屠殺禁止, 全部廃棄および部分廃棄率は次第に減少し, 損失肉代として導入ヒナ1, 000羽当たりに換算したところA群では10, 221円の損失であったがD群では2, 608円と減少した。経営学的指標において粗利益を算出し, A群を基準に収益の増減を算出したところ, B群については1, 000羽当たり2, 456円の収益減であったが, C群では19, 625円, D群では32, 168円の粗利益の増加となった。しかし, D群は出荷成績が最高となる秋に導入したためとも考えられるので, 今後さらに検討したい。
  • Raafat HASSANEIN, 澤田 拓士, 片岡 康, Mohamed ALI, 伊藤 喜代美, 鈴木 吉一
    2000 年 4 巻 2 号 p. 71-79
    発行日: 2000/12/20
    公開日: 2010/10/27
    ジャーナル フリー
    牛における豚丹毒菌 (Erysipelothyix属菌) の保菌状況を明らかにする目的で, 1998年9月から1999年8月にかけて山形, 宮城, 長崎および東京の4都県のと畜場で採取した合計1, 236頭の健康牛の扁桃から本菌の分離を試みたところ, 合計79株 (6.4%) の豚丹毒菌が分離された。培地として, これまで伝統的に用いられてきた50μg/mlゲンタマイシン (GM) , 500μg/mlカナマイシン (KM) あるいは0.001%クリスタル紫 (CV) とNaN3を選択剤として加えた0.1%Tween80加ブレインハートインフユージョン (BHI) 培地で増菌および分離培養を行ったところ, GM・KM加BHI培地で最高の分離率が得られた。また, 分離株および基準株を用いて添加剤の比較検討を行ったところ, 0.1%Tween80, 5%馬血清, 50μg/mlGM, 0.001%CV, 0.1%NaN3カロブロスによる増菌培養と, 0.1%Tween80, 50μg/mlGM, 0.1%NaN3加BHI寒天培地による分離培養の組合せが豚丹毒菌の増殖性と雑菌の増殖阻止の程度から最良である (p<0.01) ことが判明した。分離株はすべてがH2Sを産生し, ゼラチン培地で試験管ブラシ状発育を示した。以上より, 健康牛の扁桃における豚丹毒菌保菌状況と, 菌分離により適した培地が明らかとなった。
  • 小澤 義博
    2000 年 4 巻 2 号 p. 81-85
    発行日: 2000/12/20
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
  • ―FAO/WHOによるプロジェクト―
    山本 茂貴, 春日 文子
    2000 年 4 巻 2 号 p. 87-89
    発行日: 2000/12/20
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
  • 立花 智, 加藤 一典, 藤森 則男, 大山 和幸
    2000 年 4 巻 2 号 p. 91-97
    発行日: 2000/12/20
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
  • 小河 孝
    2000 年 4 巻 2 号 p. 99-102
    発行日: 2000/12/20
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
  • 山本 健久
    2000 年 4 巻 2 号 p. 103-104
    発行日: 2000/12/20
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
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