1. 新潟, 長野両県下で実施された乳牛の栄養障害の実態調査の一環として血・乳中VC濃度を測定した. 血中濃度については新潟県下のホルスタイン種および同系種218頭, 延625例の平均値は0.490mg/dl, ジャージー種は長野県富士見地区35頭, 延69例の平均値は0.657mg/dl長野種畜牧場17頭, 延68例の平均値は0.637mg/dl, また乳中濃度は新潟県下のホルスタイン種および同系種75頭, 延283例の平均値は2.073mg/dl, 長野種畜牧場のジャージー種17頭, 55例の平均値は2.856mg/dlで, 血中, 乳中ともジャージー種の方が高い傾向があった.
2. VCとそれに関連のある項目との関係を調査したが, 年間のVCの季節的変動, 血糖との相関関係は, 飼養条件が同一である長野種畜牧場がもっとも明瞭な傾向を示した. すなわち冬期から春期にかけて血中濃度は高く夏期低い. また高血糖, 低VCの傾向が認められた. 乳中濃度も冬期が最高であった. これら以外のものでは年令, 血清蛋白との間にわずかながら負の相関関係が認められた. しかし妊娠月数繁殖障害, 乳量, 尿中アセトン, グロス反応, 尿糖, TDN, DCPなどとの関係はとくに見出せなかった. これらのことはVCがストレスによって容易に変動するものであることから, 個々の要因との関係よりも体の動きとしてのVCの変動の方が大きいのではあるまいかと考えられる.
3. 乳房炎乳のVC濃度は乳質が分離したようなものは低濃度であったが, 肉眼的に乳質に異常のないようなものは正常乳と大差なく, 乳中白血球数とも相関関係はなかった.
抄録全体を表示