都市近郊酪農の通弊として, 高蛋白飼料給与があげられる. この結果としてもたらされるウシの生理状態に及ぼすひずみがいかなるものであるか, 一般酪農, 専業酪農の両形態を県畜産試験場と4季別に対比し血中成分の生化学的追究をこころみ, 飼養上の教訓を得たいと考えた. この結果つぎの知見を得た.
1. 飼料給与状況
DM: A群は4季を通じて不足, B群は秋春に不足, C群は冬に不足の傾向をみとめた.
DCP: A群, C群で冬に適量であったほか, いずれの群も全般に過給であった.
TDN: A群で夏秋に過給であったほか, 全般に適量給与がなされていた.
DCP/TDN: A群では各季とも適であったのに対し, B, C群では冬をのぞき常時過高を示した.
2. 血中成分
NPN: A群では冬のほかおおむね正常値の範囲内にあったが, B, C群では季を問わず常に高値であった.
UN: A群では冬にやや高値であったほか正常範囲にあり, B群では季を問わず常に高く, C群では冬のほか常に高値であった.
UN/NPN: A群では夏に低値, 冬に高値を示したが他の季には正常範囲にあった. これに対しB, C群では季を問わず常時高値を示した.
T. ch: A群では年間を通じて正常範囲にあり, B群では夏以外, C群では常時過高を示した.
Tp: A, B群とも常時正常範囲にあり, C群では秋春に高値を示した.
A/G: A群では常に正常, B群では夏に低いほか正常, C群では常時低値を示した.
BS: とくべつな傾向はみとめられなかった.
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